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子供には、誕生日・クリスマス・お年玉という特権がある。

私は全てを一緒にしてバッシュを買ってもらうことにした。
これなら、好きなバッシュを買ってもらえた。

昔は一万円は、とんでもなく高い金額だと思っていた。
家が破産する、贅沢な額だと思っていた。
貧乏なのは知っていたけど、どうしても消耗してしまうもの。
バッシュは3ヶ月で履き潰してしまっていたが、裏がテロテロになろうと、中敷きが穴開こうと、誤魔化しながら一年履いた。
流石にバッシュは一年もたない。

他の子は遅くても半年に一回買ってもらえていた。
羨ましかった。

でも、買ってもらえなくなるのが怖くて
他に欲しいものはいっぱいあったけど、全部バッシュに注いだ。

そうやって、買ってもらう事に成功した。


時は経ち…
私は高校卒業からアルバイトを始めた。

父も母も一生懸命働いていたのに貧乏だったから
お金を稼ぐのは大変だということは重々承知していた。

ただ、一万円が2日程度  下手したら1日で稼げてしまうことに驚いた。

子供の頃は誕生日もクリスマスもお年玉も一緒にして買ってもらっていたバッシュは10,000円から15,000円前後

え?1日でバッシュって買えるの!?

衝撃の事実だった。

そこから、私のお金に対する執着は始まった。

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