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君の食べているものを言ってごらん。君を当てます!

まさか料理人と結婚するとは思わなったから、私もけっこう料理関係の本を持っていて、いざ結婚したら、相手もけっこうな数の本を持っていた!ということで、当初本棚には、同じ本が2冊並ぶ、という光景が。この本もそう。


フランス地方菓子料理クラスでは、毎回復習テストをする。いずれもカンタン。だって3つから選ぶんだもん。無記名、提出なし。自分で理解できていればよい。

ということで、今回の問題1は、サヴァランというお菓子の名前は、どこから来ているか、次のうちどれ?という問題。

1、 人の名前

2、 ババ発祥の地、ロレーヌ地方の町の名前

3、 ポーランドのパン菓子の名前

答えは、1番のブリア・サヴァランという人の名前。写真の本を書いた人。

18世紀後半から19世紀に生きた法律家だったけど、超美食家で、この「美味礼
賛」という本に、ある有名な言葉を残しています。それは、「君の食べているものを言ってごらん。君がどういう人かを当てよう」というもの。他に「チーズのないデザートは、片目のない美女である」とか。


以前、後者を本の原稿に引用したら、即ボツに。今では差別用語だそう。ふむふむ。

この本では、サヴァランさんは、食とその周りに集う人たちを鋭く観察。
例えば「凝った食物をちょっぴり食べるのが好きなご婦人は、顔の線もきゃしゃで、
上品で小づくりな人が多い。ところが、味わいを享楽する性能を拒まれている人たちは、顔も鼻も目も長くできている。髪の毛は黒くピッタリしていて、太り方が不足している。パンタロンを考えだしたのは、この連中である。」

だって~!ほんと?(笑)

むずかしそうな本と思いきや、けっこうユーモラスで的を得ている描写が多い。この
時代の食文化を担っていた背景がわかるし、食の歴史を具体的な人物名や例をあげて解説しているので、その辺の歴史本より面白い。

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