外国語を勉強する前に

外国語を勉強するのはとても面白い。勉強すればするほどその言葉の文化的背景や考え方などを身につけられ、視野がどんどん広がっていきます。外国語を勉強して理解できるようになる醍醐味はここにあるのではないでしょうか。

さて、私は大学卒業後に東南アジアを転々とし、ほぼ独学で英語だけでなく、インドネシア語やマレー語、タイ語を習得してきました。今住んでいる環境から北京語や広東語も理解できるようになり、現在はクメール語(カンボジアの言葉)の勉強に邁進中です。

不幸にも日本人の多くの方々は英語の習得にいそしんでいますが、なかなか習得できていないのが現状。それはなぜなんでしょうか。
ネイティブがいないから? 覚えることが多すぎるから? 環境が英語でないから?

それぞれ一理あるでしょう。しかし、語学を身につけるにはその前に大事なことを決めなくてはなりません。

それは

その言語を習得する目的 です。

そもそも英語を習得したい目的は何でしょうか。

海外で買い物をして不自由なく話せるため? 
ネイティブと恋愛するため? 

まあ、いろいろとあるでしょう。しかし、社会人で英語を勉強している/したい人の目的はいつもあいまいなような気がします。目的や目標がないと勉強の計画にも大きく影響するので、目的は非常に重要です。

私がインドネシア語を習得したときのこと。インドネシアでライターの仕事をしていたので、インドネシア人の考え方が知りたかったのです。日常的に話すことで彼らの考えが分かってきます。そのためには言語の習得は必須でした。これが私の習得する目的でした。

それでは、そこからどうするのか。まずは、目標を掲げないとなりません。まったくしゃべれないレベルから日常生活に支障を来さないレベルにする目標にまず設定しました。インドネシアでは英語がほとんど通じないので、言葉ができないと生活に支障を来します。「これいくら?」、「(タクシー運転手に)○○に行ってくれませんか」など英語で言ったところでわからない人が多いのです。そのため、まずは初級レベルの文法や単語を徹底的に覚えていきました。

初級を終えるとほとんど生活に問題もなく、友人もできてきたので、そこから今度は中級へ。私の場合、ここからいきなり「インドネシア語の新聞がスラスラ読めるようになる」高い目標を掲げました。インドネシアのことを知ろうと思えば、自ずと新聞や雑誌にも目が向きます。

こういった目標を掲げていくと勉強の仕方も変わってきます。初級の頃は会話中心の内容を頭に叩き込み、その次は読解を中心に勉強していきます。もちろん細かい計画は立てていく必要があります。

その目的と目標、計画があったおかげで、私はほぼ半年で新聞が読めるようになったのです。

以前、マレーシアに来ていた日本人学生に話を聞いたとき、英語を上達させたいと言っていましたが、細かく話を聞くと、どのレベルまで上達させたいのかが分かっていません。また、その目的も曖昧模糊としており、それでは、語学は上達しないのではないか。そもそも大人になってから語学を勉強してもネイティブ並みのレベルに到達することはほぼ不可能なのです。語学の勉強は楽しいものでなければなりませんが、それでも挫折しそうになることもままあります。そのときに習得する目的をしっかりもっているかいないかは非常に大きいのです。

せっかく貴重な時間を語学の勉強に費やすのですから、挫折しないようにしないとなりません。何事もそうですが、目的意識をしっかりもってその外国語を勉強しましょう。目的意識は小さくても構いません。ただ、挫折しそうになったとき、自分のモチベーションを高める目的でないとなりません。目的をもって外国語をしっかりと勉強すれば、視野も自ずと広がっていくでしょう。

まとめ
語学の勉強には目的意識をはっきりとさせることが肝要です。そして、その目的意識をもとに、どのレベルにまで達成させたいのかを見極めること。そうすると一定のレベルまではすぐに到達します。そうなると、楽しさ倍増。次のレベルへもわくわく感とともに進めていけます。せっかく興味ある言葉に巡り会えたのなら、徹底して身につけてしまいましょう。きっといいことがあるはずです。

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