タイを代表するストリートアーティスト「MUEBON（ムーボーン）」

タイの街中でこんなユニークなキャラクターの絵を見かけたことはありますか？それは、世界的に有名なストリートアーティスト、MUEBONの作品かもしれません

タイ語で「落ち着きのない手」を意味する「MUEBON」。「MUE」は「手」、「BON」は「落ち着きがない」という意味ですが、英語やフランス語の「BON」は「良い」という正反対の意味を持ちます。東洋と西洋の価値観の違いを象徴するかのようなこの言葉は、世界中の大都市の路地で作品を制作する著名ストリートアーティストのペンネームとなっています。

MUEBONことBONは、2005年に美術大学を卒業して以来、アジアで最も多作なストリートアーティストの一人として着実に評価を高めてきました。タイ国内の様々な都市で、彼の特徴的なキャラクターは、路肩や店のシャッターなど、あらゆる場所に登場します。

2007年、他の2人の著名なタイ人ストリートアーティストを支援するアーバンアートギャラリー「Souled Out Studios」と出会います。以来、ヨーロッパやアジアでファンを増やし、ギャラリーの最重要アーティストの一人として紹介されるようになりました。

2013年には、ロンドンのアーティストとともに個展を開催し、大成功を収めました。ファイナンシャル・タイムズをはじめとする有名誌で「現代社会の問題を鋭く風刺した作品」と高く評価され、初日に30点全ての作品が売り切れるなど、アーティストとギャラリーにとって記念すべき出来事となりました。

翌2014年のバンコクでの個展では、絵画、彫刻、インスタレーションを発表し、初週で完売。世界中のアートファンやコレクターの注目を集めました。その後、日本とロシアでの個展開催が決定し、2018年のワールドカップ・モスクワ大会の開会式でも彼の作品が使用されました。
さらに、高級ブランド「エルメス」からメルボルンでのコラボレーションに招待され、世界的な現代アーティストに続く、ブランドのショーウィンドウを飾る初のタイ人アーティストとなりました。

MUEBONの独特なスタイルと、ストリートの作品を緻密で社会問題に対する独自の解釈を含むものに変換する能力は、アジアのストリートアート界の最前線に立たせています。

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