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政府が目指すソウル市、メタバースとは

11月3日発表されたソウル市の計画。

韓国の首都ソウルはどのように変貌するのであろうか。

計画が成功するとソウルの住民は仮想市庁舎を訪れ、史跡の見学から仮想現実ゴーグルを着用し、民事訴訟を行うことまで出来る。

デジタル化が進む韓国

韓国は、コロナ感染流行が始まる前から、政府関連の手続き、医療関連、あらゆる分野において電子化が進んでいる事で有名な国であった。

自宅に居ながらにして、住民票の取得、卒業した学校の卒業証明書の取得等々が可能であり、国全体に行き渡った「デジタル化」は日本も見習う事が多いと有識者、各専門部会ではかなり前より着目されていた。

この度、現ソウル市長、呉世勲市長が社会的流動性を高め、市の世界的な競争力を高めることを目的とした10ヵ年計画の一環である。

日本では、国民全体に対してマイナンバーカード保有に躍起になっている状況で、韓国より遅れをとっている形は否めない。

今回の計画はCovid-19によって引き起こされた経済危機からの回復において、医療、中央インフラ及び経済全体を改善するために、「デジタル並びにAIツール」を採用して全国的な計画であるとしている。

ソウルの首都圏政府は、2022年末までに独自のメタバースプラットフォームを開発する予定となっています。

2023年には、物理的に市役所に行くことが出来なかった市民がアバターによって仮想公共サービスの場所へ行くことが出来るとしています。

今のところ各市民がどのような機器でこのバーチャル空間へ行くことが出来るかといったところまでの詳細な情報は発表されていませんが、出来る限り多くの人が入手できるデバイスになると予測はされています。

スマートシティの次は次のフロンティアシティを目指す

地方自治体は、「スマートシティ」運動の一環として、デジタルテクノロジーとリアルタイムデータを使用して都市の運営を最適化しています。次にこのメタバースが「次のフロンティアシティ」となる鍵になるとされており、期待されています。

まだ、詳細なことは明らかにはされていませんが、考えられる案としては、AIを使用した下水道と水廃棄物センターの監視、AIチャットボットによる駐車違反、Covid-19に関する公共関係の質問、苦情の守備を行い、AIが「公共のコンシュルジュ」として機能するという予測がされています。

今年初め、ソウルは公共のモノのインターネットネットワークの計画を展開しました。

1110ソウルシティIoT

出展元:http://english.seoul.go.kr/seoul-to-establish-citywide-public-iot-network-by-2023-starting-with-pilot-services-in-three-districts-this-year/

2023年までに市全体のパブリックIoT(モノのインターネット)ネットワークの確立を完了し、今年末までにソウル市庁の中央制御塔として機能するオペレーションプラットフォームを構築する予定です。

収集されたデータの活用

驚くべき点は、このIoTネットワークによって収集されたデータをスタートアップ企業や研究機関に提供し、「付加価値」を生み出し、市民の生活の質を向上させるための様々なサービス開発に使用するとしていること。

政府がデータを抱え込むのではなく、開示する事で利活用を見込んでオープンにしていくのは、日本がここまで進むにはあとどの位かかるだろうと考えこんでしまう。

メタバースの未来は企業が担っている

韓国のメタバースの未来は、前述の記事「Meta(メタ)が見ている景色」に記載したMetaが絡んでいます。

上手くこの計画が成功した暁には、韓国は下層の公共空間を再現しようとしているただ一つの政府となりうるでしょう。

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