渇き

今日も深夜から早朝と呼べる時間まで起きている。
目を開けているのも辛く、眠ってしまいたいのに眠ることは出来ない。
仕方が無いので少し、スマホを触る。
すると目が覚める。
しばらくしてまた眠気が来る。
それでも眠れない。
これが精神的なモノなのか、それとも自身の体調管理のせいなのか、それも分からない。
いっそ、酒や薬に頼ってしまおうかとも思うがそれも違う気がする。
眠れない夜。
なにか、少しでも満たされたら、もしかしたら違うのかもしれない。
現状の自身の立ち位置、将来の自身の立ち位置。
そういったしがらみを考えてしまうとまた眠気が遠のく。
自己肯定感なんて言葉を使えば安っぽく聞こえるかもしれないが、それでも満たされたなら幾分かマシであろう。
自身を肯定するには些か、難しい。
だから、誰かに救いを請いたい。満たしてもらいたい。

そんな事を思いながら紡ぐ言葉はやはり、鬱々として見ていていいものでは無い。
しかし、それでも気持ちの整理をするというのは悪いことじゃない。
書き出す事で自分の考えや現状を整理し、理解出来るかもしれない。
しかし、それが解決に至る訳でもない。
なんなら気休め。
そんな気休めも、自身の中に取り込めたなら、もしかしたら少しは眠れるのかもしれない。

眠るために目を閉じる。しかし、心臓が打つ鼓動がドクドクと鳴る。目を閉じると聞こえてくるこの鼓動が眠りから現実に引き戻す。
睡眠という最大の欲求を満たす事が出来れば、どれだけ幸せだろうか?
嫌な事も、その間だけ忘れられる。

スマホを閉じ、そして目を閉じて願う。
安らかな、そしてささやかな睡眠を願って。




----------------------------------------------------------------
こちらは朗読用に書いたフリー台本です。
ご利用の際には以下のページを一読お願いします。
はじめまして|タニーさん @SPOONet3303 #note


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?