2021年7月10日「悩みのるつぼ」

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 こういう方がまだいるんですね。すごく昭和的な価値観というか何というか。うまくやっていくのはとても大変だろうと思います。相談してきてくださりありがとうございます。まずは誰かに吐き出して、あなたが楽になることが先決ですからね。「考える」のはその次の話です。

 姑からの口撃、暴言、嫌がらせ。パワハラって言うんでしょうかね。これにずばり当てはまる言葉って、そういえばないんですかね? こんなに「~ハラ」が流行ってる時代なのに。

 好きではない姑と、一緒にいて心地よい夫との板挟みですね。関係性を考えるとあまり邪険に扱うこともできず、これまでご自身なりにお金と時間を使って関係構築をしようとしてきたが、姑は相も変わらずパワハラ姑。これがもっとどうとでもなる関係性であれば「関わらない」という選択ができるんですが、大好きな夫の母という切っても切れない関係だからこその悩みだと感じます。

 あなたは「どう付き合っていけば」と書いています。私は関わらなくてもいいんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょう。実際にあなたはいくつかの口撃を受けていて、そのことを思い出すといまでも苦しくなると書いている。旦那さんの「会わないというわけにはいかない」という言い分もわかりますが、極端な話、あなたはあなた、夫は夫、ましてや夫の母なんてよく考えたらもっともっと遠くにいる存在です。

 結婚って、構成員が少なすぎると思うんですよね。夫と妻。基本がこの2人だけ。そこにそれぞれの親だったりきょうだいだったりが入ってきますが、せいぜい10人くらいだと思います。核家族の現代だったらなおさら。でも、学生のときのクラスだとかサークルってもっともっと人数が多かったと思います。本来、そこで誰か嫌な人がいたら自分から避けるし、そのひとから嫌われたとしても自分の存在を脅かすような出来事にはならないはずです。そう、本来そうなんです。

 確かに親族という意味では、夫の母は近くて「大切にすべき」存在なのかもしれません。でも、本当に、あなたはあなた、夫は夫。この時点で他人なのに、他人の親を必要以上に気にする必要はありません。あなたがしんどい思いをしながら付き合い続けるなんて、変だと思います。もっと広い視野で見れば、「うっすら知っているひと」くらいにはなるんじゃないかと思います。そう思えたら、もっとすっきりできるのかもしれません。

 旦那さんには「義母とは関わりたくない」ということで通しましょう。あなたはちゃんとした実害も受けているわけですし。

 もし、うまくやっていきたいなら、いったん本音を旦那さんと一緒にいる場で3人で伝えてみるのは一つありなんだと思います。もしかしたら、あなたはそのことを言えるだけで楽になるのかもしれません。それがダメなら、姑が家に来たときは可能な限り、できればすべて、旦那さんに対応してもらいます。そしたらいくら察しの悪い人間でも「あれ、嫌われてるのかな」くらいには思うでしょう。もし直接何か言われたら、あなたの思うことを言いましょう。大丈夫、死にはしません。ただただ、こじれないように祈っております。

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 夫がしていることは責任の放棄であり、暴力への間接的な加担。根底にあるのは「家族主義」という問題。ペーパー離婚というアクションによって、夫への抗議と、目に見えるかたちで一線を引くことを同時に行い、ひいては自他の境界線を引き直す行為となる。めちゃくちゃわかりやすいな。最後に、あらためて「相談者さんが我慢する必要は一切ないと思います」って言ってくれて、安心できる。

 こういう相談って、ちゃんとした解決策を出すのがすごくむずかしいと思う。実際に行動を起こすのに勇気がいることが明白やから。だから自分ははっきりした解決策出せへんかったし。「家族」の問題って感情的なものが絡みがちやけど、そういうことに対しては法律っていうある意味ドライな解決策がいいんかもしれへん。そしたら行動にも移しやすいし、移したあとも申し訳ない気持ちが尾を引く、なんてこともなくせるんかも。

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