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Special No.4 好きな男性の話

 6月9日
    二限目は、保健の時間である。前に伸ちゃんが座っていたので、いつもは退屈な時間を、とっても楽しく過ごした。男子の話をしていたのである。最近は寄るとさわると男の子の話、全くおかしな年頃である。でも、そんな話をしているのがとっても楽しい。
    伸ちゃんは、クラスで一番素敵な男性は佐野さんだと言う。私は、自分のクラスで花山さんだと思う。彼は「ジェーン・エア」に出てくるロチェスターに似た感じがする。彼は、ちっとも好男子ではない。いや醜男と言った方がてっとり早くてよいかも知れない。でも、見た角度によって、ずいぶん良く見えることもある。二度ばかり目があった事があるが、目がとっても素敵だと思う。
    背は、あまり高くないが、ガチッとした感じは頼もしい。彼が女の子と話すのを見た時がない。もちろん私も話した事はない。
しかし、女子の大多数は、彼にあこがれているようである。おしゃべりでない所は、私も好きである。彼と何か話してみたいと願う、近頃の私である。
   もう、五センチでもいい、身長がほしい!

コメントどこにでもある、恋心の始まりだ。
今自分の回りにいる男性が、常にその対象だ。
社会に出ると、掃いて捨てるほど恋の相手はいるのにもかかわらず、
今いる、小さな社会でも恋は真剣なのだ。
目が見えないと言えば、いいのか。
情報量が少ないと言ったらいいのか。
限られた、社会だから逆に真剣になるのかも知れない。
それ程、将来まで考えてはいないけれど、
こういう、一種の遊びかも知れないね。
存分に、燃えてください。

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