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亜樹さんのとても良いインタビュー記事を読んだのでざっくばらんにnoteを書きたくなりました【しかし公開までに多くの時間を要しました】

おことわり:このnoteは、二階堂亜樹プロ(以下、「亜樹さん」で統一させてください)について、私がざっくばらんに書いたものです。しかし、全面的に亜樹さんを持ち上げたものではないので、「亜樹さんしか勝たん」という方にはおすすめしません。むしろ、亜樹さんについて誤解がある方々に読んでほしいnoteです。内省的な内容が多く、ちょっと取っ付きにくいかもしれませんが、「そういうおじさんもいる」程度の心構えで構いません。お暇がございましたら、ちょっと読んでみてください。

トップ画像出典:https://gendai.media/articles/-/118233




亜樹さんのキャリアを網羅したとても良い記事

この記事は、「麻雀のnoteを書くおじさん」の私でも強くおすすめできます。本当に良い記事ですね。

亜樹さんのプロ活動や、実姉である二階堂瑠美プロとの関係などを、しっかりと網羅しています。漫画『aki』や映画『女流闘牌伝 aki-アキ-』もおすすめしたいところですが、このインタビュー記事だけでも亜樹さんの人となりが窺い知れるのではないでしょうか。どこぞの「美人雀士にいろいろ聞いちゃいました」的なものには留まってない点に好感が持てます。

それ以外にも、亜樹さんの言葉で今の麻雀業界を語っている箇所に、私は大きく頷きました。小島武夫プロが「ミスター麻雀」や「先生」と呼ばれる理由や、なぜプロ連盟が(牛さん以外に)雀魂と仕事しないのか、などもこの記事でわかるんじゃないでしょうか。麻雀に対する真摯な姿勢こそが亜樹さんたる所以ではないかと、勝手に私は思っています。

インタビューには、魚谷侑未プロ・萩原聖人プロ・鈴木大介プロといった方々についても言及していますね。そのお三方よりも亜樹さんはプロ歴でずっと上なのですけど、3人のことをそれぞれリスペクトしていることに、私はとても好印象を持てました。女性麻雀プロのあり方を確立したと言っても過言ではない亜樹さんが、ここまで謙虚な姿勢でいられるのは本当に素晴らしいことです。


私の第一印象は「可愛らしい娘さんの割に…」

私が「二階堂亜樹」という存在を知ったきっかけは、ハッキリとは覚えていません。たぶん月刊近代麻雀か、MONDO 21(当時)のどちらかです。当時の私はBSやCSをよく見ていましたからね。今は住環境が変わったので、見るものが限られていますけど。

おそらく、私の初見は上の動画のような感じだったのではないでしょうか。点数表示の名前が「亜樹」ではなく「二階堂(亜)」だったり、「ほそごー」が見られたりと、なかなかのレア度です。私ならぱっと見で七萬・八萬落としを選択しますが、なるほど、確かにその手がありますね。

実は、当時の私って、女性の麻雀プロにかなりの偏見を持っていたんです。芸能人崩れのキレイなお姉さんが全ツッパの攻め麻雀を打つ、なんて偏った考えを持っていたんですね。今考えると、物凄く失礼なことです。この機会に謝ります。

そういう人ばかりだと思っていたので、亜樹さんの麻雀には衝撃を受けました。「可愛らしい娘さんの割にしっかりした麻雀を打っている!」「見目麗しいのに黒基調のロックテイストな服を着てどっしりとした麻雀打っててスゲー」って。物凄く失礼ですよね。でも、それが当時の偽らざる感想だったんです。

当時の私は亜樹さんのことを「MONDO TVによく出ている人」としか思っていませんでした。女流モンド杯は亜樹さんがいて当然、たまにパチンコやパチスロの番組にも出ている、そんな程度だったんです。もしもタイムマシンがあったなら、当時の私を叱ってやりたいですよ。

というのも、私は5年前までそれほど麻雀とは真剣に向き合っていなかったんです。牌を持つのは年に1度あるかないか、ネトマも未経験。プロ団体の試合とかには疎く、モンド杯や『THEわれめDEポン』をたまに見ていたくらいでした。どちらかといえば、当時の私はサッカー観戦に夢中で、ラ・リーガや英プレミアリーグを毎週のように見ていたんです。


最初のMリーグドラフト会議で亜樹さんの1位指名は順当

私が再び麻雀に惹き付けられるようになったのは、Mリーグの創設がきっかけでした。麻雀をチーム戦で争うのが斬新だと思え、しかも有名な大企業がスポンサーにつくとなれば、注目せざるをえませんでした。いちアマチュアを貫いていた萩原聖人さんがプロ転向してMリーグ参戦を表明したのも、私には大きな決め手となりましたね。

その頃の私は麻雀と「付かず離れず」でしたが、麻雀の女性プロで真っ先に名前が浮かんでいたのは、ずっと亜樹さんでした。なので、2018年のMリーグドラフト会議では、亜樹さんが1位指名されると確信していました。

「亜樹さんをチームの顔として迎えたいチームは多いのでは?だったら複数指名があるかも」と考えていましたが、蓋を開ければ1位指名は重複無し。なんだか事前に申し合わせたかのような結果だと感じました。とはいえ、ドラフトで亜樹さんの名前が読み上げられた瞬間、私は「そりゃそうですよね」って思ったんです。

その一方で、「園田賢って誰?」「なんでタッキーは会場にいないの?」「あれ?瑠美さんは指名なし?」などと思っていました。それほど私は当時の麻雀業界を知らなかったんですね。今思えば恥ずかしい限りですけど、その当時の気持ちを忘れずに、私は麻雀ビギナーの方にも読んでもらえるようなnote作りを心掛けています。

そもそも私はスポーツ観戦が大好きなので、Mリーグには大いにハマりました。2018年10月1日のMリーグ開幕以来、私はほぼ全試合を観戦しているはずです。5年も経てば私の身にもいろいろなことは起きましたけど、Mリーグが心の支えになっていたのは間違いありません。私が布団の中から出られない時も、Mリーグは私の心を揺さぶり続けていました。


『るみあきchanねる』ではお世話になりました

今でこそMリーガーが自らのYouTubeチャンネルを持つことは珍しくなく、試合が終わって数時間後に検討配信する人も増えました。でも、3年前まではそうじゃなかったんですね。たったの3年で、Mリーガーを取り囲む環境は変わったんです。2020年にYouTube配信をしていたMリーガーは、多井隆晴選手と鈴木たろう選手くらいでした。

2021年に『るみあきchanねる』がスタートして、しばらくは動画の公開が多くて、少し経ってからライブ配信がメインになったと記憶しています。今の「物申す系動画」も大好きですが、私には初期の「二階堂姉妹がユーチューバーっぽいことに挑戦する動画」がツボだったんです。「え?あの二階堂姉妹が何やってんの?」って呆れつつも、大いに笑わせていただきました。

あの頃の『るみあきchanねる』の高揚感ってスゴかったですよ。なにせ、EX風林火山の応援配信では、多くの人と大逆転優勝するまでの過程を目撃しましたから。

ファイナルにはこの点数を半減して繰り越す

ここから、

2枚の画像出典:https://m-league.jp/2020-season/

こうなっちゃったんですよね。4チームの中で唯一マイナスからのスタートだったので、ファイナルでは私も判官贔屓で風林火山&亜樹さんの応援に回りましたが、まさか優勝できるなんて!特に、勝又健志選手の勝ちっぷりが神懸かっていましたね。Mリーグの歴史に残る、驚異的な優勝だったと思います。

当時は私も『るみあきchanねる』のチャット欄に参加していました。広義的にいえば、私も「ニカイダー」の一員だったといえるでしょう。あの頃に仲良くしてくださった皆様には、今でも感謝しています。私なりに配信を盛り上げたいという一心で、時には失礼なコメントも書き込んじゃいましたけど、迷惑になっていなかったでしょうか。

未だに後悔しているのは、私のアカウントを「越佐えっさっさ」にしたこと。名前の意味は一応あるのですが、それにしても悪ふざけが過ぎましたね。亜樹さんが何度も「越佐えっさっさ」という名前を呼んでくれたのは嬉しかったのですが、ほとんど名前を噛んていたので、申し訳なかったのを今でも覚えています。サ行が苦手な方には読みにくい名前ですよね。

さらに『るみあきchanねる』で感謝しなければならないのは、私がnoteを書くきっかけを生んでくれたことです。ゲスト出演していた黒木真生プロを見て、「俺もnoteを書いたら小銭を稼げるかも」って勘違いしたのが始まりでした。あれから私のnote活動は2年続き、ちっとも稼ぎにはなっていませんが、noteは私のアイデンティティを確立するアイテムとなりました。この場を借りて、瑠美さん・亜樹さん・スタッフの皆様、それに黒木プロには心より感謝申し上げます。


私は炎護舞隊になることができませんでした

Mリーグ2023−24シーズンより、EX風林火山を応援する人たちの集まりは「炎護舞隊」(えんごぶたい)と名付けられました。チームの空気感を表す絶妙なネーミングだと思います。しかし、私は亜樹さんをお慕い申す気持ちは心の何処かにあっても、炎護舞隊になることができませんでした。理由は大きく分けて3つあります。

1つ目は、私が「Mリーグ箱推し(ちょっとだけ雷電寄り)」を標榜していること。私は自由なnote活動を志しているので、特定のチームやファンに肩入れすると、note活動の足枷となる可能性があるんです。「ハギーが私をMリーグに導いてくれた」プラス「苦難の歴史を知っているので贔屓目に見る」という意味で「ちょっとだけ雷電寄り」を足していますが、なるべくフラットに麻雀を見たいんです。

2つ目は、過去に私が亜樹さんやニカイダーの皆様にご迷惑をお掛けしたこと。今更蒸し返す必要はないと思うのでこれ以上の言及は避けますが、あの時は誠に申し訳ありませんでした。重ねてお詫び申し上げます。今はアイツとは没交渉になりましたが、私は今でもアイツを戦友だと思っています。

3つ目の理由が最も大きくて、それは私が「ちゃんとしていない人間」だということ。炎護舞隊の皆様はちゃんとした人ばかりですが、私はnoteで小銭を稼ぎたいだけの人間なのです。そういう人がしゃしゃり出るのは、やはりよろしくありません。そもそも、私は「他人の援護をする前にまずは自分をしっかりしろ」と言われておかしくない人間なのですから。

「小さいこと言ってんじゃねーよ」と感じた方は多いでしょう。しかし、私は細部にまでこだわっているからこそ、今のようなnote活動ができていると考えています。私みたいなあっちこっちつまみ食いするようなスタイルは、よほどのお大尽様じゃないと気前良くすることはできないのです。私の現状から考えると、「どこにも与しない」という選択をするしかありません。ケチ臭くてホントに申し訳ないです。


「批判上等」に少しだけ心配しています

はじめに挙げた記事を読んで、私は少しだけ心配したことがありました。記事のタイトルにもある通り、「ネットの批判上等」と亜樹さんが高らかに宣言していることです。

二階堂:昨今はSNS等による打牌批判が話題になることが多い印象があります。でも批判されることは悪いことでも恥ずべきことでもなく、叩かれたっていいじゃないとも思っています。

(中略)

基本的には何を切ろうが自由。プロであれば選択に何かしらの理由があればよくて、結果に対しては自分が納得すればいいだけの話。だから打牌批判に関しても、その意見がまっとうな意見であれば、意見のひとつとして認識するだけでも、自分の中では成長につながると思っています。

誹謗中傷に関しては、私自身は「トイレの落書き」だと思っているので、何も響きません。性格からなのか、プロ歴から来るものなのかはわかりませんが、最初から自分の心をガードしておけば、不意の悪意に触れたとしても、精神的なダメージも受けません。

出典:https://gendai.media/articles/-/118233

この文章からは、打牌批判と対峙する亜樹さんの覚悟が窺えます。やはりそういったものを持っていないと、20年以上も第一線で活躍できないのでしょう。一介のアマチュアには辿り着けない境地だと感じました。

しかし、私は老婆心ながら、「批判上等」と言い切ってしまうことに懸念を抱かずにはいられません。なぜなら、ネットで打牌などについて意見を言う一部の連中が、未だに狼藉を働いているからです。ネットリテラシーというものがまだ浸透していないのと、麻雀界隈で観戦マナーが確立されていないという、2つの理由があるように私は感じられます。そういった状況で、全ての意見を「批判上等」として受け入れるのは、まだ危うい気がして仕方ありません。

よく「ABEMAのコメント欄が酷い」などと聞きますが、YouTubeのプロ連盟公式チャンネルのチャット欄も酷いものですよ。的外れな意見ばかりだし、何よりもプロへのリスペクトに欠けています。そして、日本語の使い方に疑問を感じたくなるコメントは少なくありません。そういった方々に、意見を言う資格など無いはずです。

記事にもありますが、亜樹さんの強みは「負けない麻雀」を打てることに他なりません。リーグ戦で大事なのは、1戦1戦の勝ち負けよりも、シーズントータルの成績であるはずです。それを理解せず、ただ文句ばかり言っている人が多いように感じています。中には、所属団体の試合など見ずにMリーグの結果だけを見て、亜樹さんへの評価を下している人もいるのではないでしょうか。

そういったものは、全て「トイレの落書き」として片付けられるかもしれません。しかし、それらを何とも思っていなかったとしても、突然メンタルの不調というものは訪れるのです。元気にしていたと思っていた方が突然命を失った、などというニュースを何度も聞いたではありませんか。私はその辛さを人並み以上に知っているので、誰にもそういう思いをしてほしくありません。

私ができることは、「誹謗中傷は絶対ダメ」「打牌批判にはやり方がある」「意見を言うのは自由だが言い方に気を付けるべき」などといったことを発信していくことだけです。そのことが、どれだけ役に立つかはわかりません。しかし、「誹謗中傷ダサい」「つまらない批判はやめろ」といったムードが広がってくれることを願うばかりです。亜樹さんには、「どうかご自愛ください」とだけお伝えできればと思います。


私は「卓上の鬼姫」になった亜樹さんが大好きです

インタビュー記事を読んだ少し前に、亜樹さんのことでとても印象的なことがあったんです。

画像出典:キンマweb【Mリーグ2023-24観戦記 9/28】

Mリーグの試合で、オーラスでわずか200点差の逆転を許し、亜樹さんがとても悔しそうな顔を見せたんですね。瑠美さんが表情豊かなのはよく知れたことですが、亜樹さんは試合中に比較的表情を変えないものだと思っていたんです。時々頬を膨らませる程度でしょうか。むしろ、卓の外でケラケラ笑う亜樹さんが印象的です。

この配信のタイトルにもなっていますが、亜樹さんのあの表情は「卓上の鬼姫」と例えられました。もちろん亜樹さんの二つ名である「卓上の舞姫」から来ているのは言うまでもありません。あんな表情をカメラで撮られ、かつ「卓上の鬼姫」などと呼ばれたのを、受け入れがたかった方もいらっしゃったでしょう。しかし、あの表情を見て、私は「麻雀プロの二階堂亜樹」という存在を再認識したんです。

当たり前のことですけど、競技麻雀は勝負の世界です。勝てば喜ぶし、負ければ悔しがる、そういうものじゃないでしょうか。「勝っても負けてもゲームを楽しむ」などといったことは、ただのキレイゴトです。

あの表情から亜樹さんの本質が見えたような気がして、私は勝手に嬉しい気分になりました。ああいう悲しげな表情を見たくない人は多いかもしれませんが、言い方が悪いですけど私はとても気に入っています。


おしまいに

EX風林火山は、亜樹さんをMリーグ2023-24シーズンの「キーマン」に指名しました。そもそも亜樹さんはチームの顔、いや麻雀業界全体の顔なので、私は何を今更という気もしましたが。とはいえ、2度目の優勝かつ姉妹揃ってだと初めてになる優勝のためには、亜樹さんのさらなる奮闘が必要だと感じたのでしょう。

そういう事情があったからか、今シーズンは私が抱いていた「二階堂亜樹像」とは違った選択が増えたように感じています。Mリーグルールに対応した、より攻撃的な選択を心掛けているように見えました。私は麻雀の戦術などに関しては素人考えしかできないので、ざっくりとした表現でしか伝えられないのですが。

亜樹さんならではの「辛抱を重ねてポイントを死守するスタイル」からどう変化していくのか、私は楽しみで仕方ありません。それは炎護舞隊ではなくても、いち麻雀ファンとして注目すべきことです。女性麻雀プロのパイオニアだった亜樹さんがなおも進化を続けようとする姿には、リスペクト以外の言葉が見つかりません。


最後に、このnoteは11月15日前後に公開するつもりで用意していました。もちろん、亜樹さんの誕生日に合わせるつもりで。しかし、私の筆力不足などが災いして、このタイミングでの公開となってしまいました。慌ただしい中での公開となってしまい、誠に申し訳ありません。

「せめて年内に公開しよう」思い、急いで書き上げた結果、とりとめのないものにしかなりませんでした。さらに練り直して公開を後らせる方法も当然ありましたが、「今の僕のリアルを見せる」などと開き直り、そのまま公開することにしました。もちろん誤字脱字のチェックはしていますが。

今回は亜樹さんに焦点を絞って書きましたが、いつか瑠美さんについてのnoteも書けたらと思っています。ただし、私はこの手のものを書くのに膨大なエネルギーを必要とするので、ある程度の期間を置く必要はあるでしょう。しかし、何かきっかけさえあれば、すぐにでも書くことになるはず。


ここまで私の駄文・拙文にお付き合いいただき、ありがとうございました。厚く御礼申し上げます。



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