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『Promising Young Woman / プロミシング ヤング ウーマン』

キャリー・マリガンの演技が炸裂。こ・・・これはポップな予告編よりもずっと重い内容だ。観終わって考え込んでしまう人も多いはず。

医学生で前途有望(プロミシング)なキャシーとその親友のニーナが経験し、大学中退にまで至ったこととは・・・? これを特にアメリカのキャンパスではどこにでもよくあることとして見る加害者や第三者と、親しい人にそれが起こったらどう感じるか、の視点の違いをキャシーは復讐として見せつける。アメリカだけの話ではないし、この作品には取り上げられていないけれど女性に限らず、某宗教の世界中の教会で起こってきたことにも通じると私は思う。

合意のない性行為で、魂まで傷つけられそれを一生引きずる人やその家族と、罪悪感のない加害者がその後も幸せに(おまけに名声までも得たりして)生活する様子・・・。何という世であろうか。言葉でコメントできない部分も多いけれど、女性も男性ももっと自分自身とお互いを尊重して大切にできる世界であってほしい。そして特に女性の笑顔と幸せは、世界をハッピーで豊かにするものであることは間違いないのだから。

キャシーの執念の黒くて重い色(実際に見えるわけではない)は、カラフルな衣装や映像がバランスをとっていた。脚本と監督は、英国王室のドロドロなドラマ「ザ・クラウン」にも出演したエメラルド・フェネル。

プロデュースにはマーゴ・ロビー(マーゴットとは発音しないョ)も加わっている。


こういう作品はもちろん観る価値はあるし社会に一石を投じているので称賛したい。けれど、エンタメとしてはヘビーな一本だ。

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