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本音が話せる環境をつくる■□下田コラム□■vol.97

ビックモーターの不正事件が世間を大きくにぎわせている。
社長は、会見で事実をまったく知らなかったと言っているが、多くの人がその発言を信じていないだろう。
100歩譲って、個々の不正の事実を知らなかったとしても、会社全体で正しくないことが起きている事実に勘づいていないわけがない。

本音が言えない組織になっていたことは容易に想像がつく。

といっても、世の中に100%本音で言える組織があるのかとなるとそれにも疑問符がつく。
また、100%本音で言える組織を目指すことが本当に正しいのかも私の中には疑問がある。

人というのはそんなにきれいなものでもないし、そんなに人格が高いものでもない。
また100%本音の世界は、いろんな人を傷つけていく可能性もある。

私は、「80%は本音で言えるよ」くらいの組織が、関わる人が一番心地よく感じるラインなのではないかと思っている。

それにしても、多くの企業のプロジェクトにかかわらせて頂き、本音が言えない企業の多さにびっくりする。

その根本の原因はリーダーにある。
リーダーの価値観、出すオーラがそうさせている。
それは間違いない。

もっと現実的なことでいうと、単純なことで「本音を話す場」が設定されていないということだ。

最近は、パーパスづくりのお手伝いをさせて頂くことが多い。
社員参加のプロジェクトで作るのだが、その時に仕事をする上で大切にしている価値観や、自社の不都合な真実などに触れて語ってもらうことが多い。

多くの企業で最初の数回のミーティングは重苦しい雰囲気になる。
発言が全くなくなってしまう企業、発言は多いのだがみんながうわべのことを話している企業、そんなのばかりなのだ。

しかし、重苦しい雰囲気の中でも根気よく一人一人に発言を促し、耳を傾けていくと、徐々に自分の想いや日頃考えていることを話してくれるようになる。

ミーティングの最後に、その日の感想を聞くと多くの方から「今まで自分の仕事に対する想いを話したことがなかった」「みんなの気持ちを聞くことができてよかった」「ずっと話したいと思っていたことが話せてよかった」という声があがる。

そして、徐々に会社の問題点などについても話があげられるようになる。
とても良い雰囲気になるのだ。

何回もこの体験をして気が付いたのが、「組織には本音を話す場が必要だ」ということだ。
一見、売上には関係ないがあえてその時間を定期的に設けることは、必ず組織レベルアップさせる。

場ができた後に求められるのは、経営者の器だ。
だんだん、会社の問題点があげられてくる。
中小企業でオーナー企業の場合は、その問題点がだんだん自分のことを批判されているように感じてくるのだ。
そして、我慢ができなくなったり、感情的になったり、相手の意見を打ち負かそうとしてしまう。
これが起きると、一気に振り出しに戻る。

しかし、経営者がここをぐっとこらえることができると、組織は建設的に問題点が話し合える組織にステージアップする。

3か月に1回、もしくは6か月に1回でもいい。
「場をつくること」
にチャレンジすることをお勧めする。



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