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【言語心理学】回避

何かを行う前にするいいわけ。
1つ目は【回避】を見てみましょう。


「人それぞれの意見や考え方があるから」(中立を装った封じ込め)
「君はそう考えないかもしれないけど~」
「部長がやれというならやりますが・・・」(先に責任転嫁)

など、
そんなこと言ったら実も蓋もないでしょ。

と、いうのが【回避】です。

【回避】はつまり、
『どのような結果に対しても、指摘したり責任を追及したりするな』と最初から責任を「キッパリ否定」する方法のことです。
状態を作っておくことを指します。


「人それぞれでしょ」
「僕は君の意見を尊重するよ(だから、オレの意見も当然尊重しろよ)」
「文化が違う」
「育った環境が違う」

などは、全てあらかじめ責任を封じ込める【回避】です。

厄介なのは、確かにもっともらしく聞こえることです。

「人はみんな自分の考えがあり」
「お互い意見を尊重する」

というのは、誰が聞いても正しく聞こえます。

正しく聞こえるので、【回避】としての言い訳は通りやすい傾向にあります。


これを多用されると、
正しいことをしているはずなのに、何だか知らないけど鬱積する負満足感が溜まります。

多用している人は、
それが通用するとどんどんその方法を使い、一見正しそうなので自信を持って使いまくるようになります。
そして、知らないうちに反感を買うようになります。

多用されている人は、自分でも気がつかないうちにストレスを溜め、表現の形はいろいろあるにしても、いつか爆発します。

そのとき、
多用している人は、その爆発を見てわけがわかりません。
むしろ、裏切られたなどの被害者意識を持つようになります。

つまり、このいいわけを使われた方は泣きっ面に蜂状態になります。


これとは別に、あらかじめ責任を転嫁しておくことで【回避】する方法があります。

「部長の指示」
「責任を取ってくれるならやってもいい」

とか、そういうことですね。

これを使い慣れている人は、
モラルや道義よりも
自分の身第一であることが多いです。

いわゆる、「虎の威を借る狐タイプ」です。
バックボーンがあれば偉そうにできるが、自分では責任を負えないタイプです。
大企業の名刺を出して、自分はえらいと思っている連中もここに入り、【回避】を使う傾向にあります。

ちなみに、その中でもどんくさい人は、
【回避】を使い忘れ、事が起こってから【弁解】を使います。
カッコ悪いです。


【回避】を効果的に使う方法と、
【回避】から身を守る方法は、
ほぼ同じです。

それは、【回避】をよく使う相手に、同じように【回避】を使うのです。
そうするとほぼ100%意見が通ります。

たとえば、

「人それぞれの考え方があるから」

とあらかじめ前置きする人には、
相手の不利なことや嫌がること、時に責任を押し付けることでさえ

「僕はいつも君の意見が僕と違っても尊重しているし、口を挟まない。
でも、今回は僕はこう思う。人それぞれの考え方があると思う」

という使い方をすると、相手は反論できません。

または、
自分が部長だとして、

「部長がやれというのならやりますが」

という【回避】を使われた場合は、

「わかった、部長としての責任は私が果たす。
だから君の責任は君が果たせよ」

などと切り返すと、フェアな言い分なので、なかなか反論はできません。

つまり、【回避】が最大の効果を発揮するのは
相手が【回避】を多用する場合だけです。


【回避】はどちらか一方が使っても、
お互いに使い合っても、
当然のことながら人間関係は悪くなります。

相手に使われて、
でも人間関係をよくしたい場合は
ハッキリとその部分を指摘してあげるしかありません。

それで相手が気がつかないということは、相手があなたとの人間関係は「今のままでいい」と捉えている証拠ですから、距離を遠くするか、縁を切るか、我慢をするか、気にしないかのいずれしか方法はありません。

頑張ってください。



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