リバーダンス

リバーダンス:上半身を直立の姿勢のまま動かさず、タップとステップとジャンプという下半身の動きだけで魅せる。
人口500万にも満たないヨーロッパの小国アイルランドで生み出された。
ダンスも音楽も物語も、その内容のすべてがまさに“アイルランドそのもの”といったオリジナルな作品。英米以外の作品。
1994年、ヨーロッパ最大の音楽祭である「ユーロビジョンソングコンテスト」から生まれた。
元は番組の幕間の穴埋めのための出し物企画。
ダンサー達がコーラスラインのように横一列に整列し、上半身を直立させたまま、もの悲しくも胸が高鳴るアイルランド独特の音楽に合わせて強烈なタップの靴音を響かせる。
凄まじいスピードで音楽に合わせ、タップとステップを刻むダンス。一糸乱れぬ、群舞の圧倒的な迫力。
伝統的な音楽に合わせて民族衣装でぴょんぴょん跳ねながら踊る――他ならぬアイルランド人自身が、そんなフォークロアでローカルな印象しか持たなかったアイルランド独特のダンスを、モダンでスタイリッシュに演出して創作した、全く新しい衝撃的なダンス。
1994年の音楽祭で生まれた7分間のパフォーマンスを核に、2時間のショーを作り上げた。それが1995年、ダブリンで初演された――ショー・ビジネスの奇跡と称される――<リバーダンス>である。
1995年当時、人口400万人にも満たなかった小国アイルランドが自国の歴史や伝統、民族の文化を色濃く織り込んで作り上げたこの2時間のダンス・パフォーマンス。
鍛えられた生身の肉体が目の前で繰り広げる、手に汗握るパフォーマンスと心に浸みわたる音楽で綴られるアイルランドの歴史と神話、芸術と文化。そしてそこから立ち現れる、揺るぎのない愛と決してあきらめない不屈の魂。

アイリッシュ・ダンスの中でも特に体幹や腕を使わずに足の動きだけで踊るアイリッシュ・ステップダンスと呼ばれる舞踊を元にしている。アイルランドに伝わる神話や伝承、ジャガイモ飢饉等によりアメリカへの移住を余儀なくされたアイリッシュ・アメリカンの歴史、および多様な民族との交流をモチーフとしている。
リバーダンスは、簡単にいえば、アイルランドの歴史をストーリーとした舞台作品なので、ミュージカルのようなイメージ。アイリッシュダンスから派生した舞台作品。
伝統的な民族舞踊で堅い印象のあるアイリッシュダンスとは、対照的にリバーダンスはストーリー性のあるダンス。
エンターテインメント性の有無が違い。先述したとおり、アイルランドで起きた出来事や伝承などを組み合わせた物語で、主人公と周りのダンサーとの違いがわかりやすく構成。
音楽はもちろん、足のステップのリズムで感情表現。アイリッシュダンスと同様に、上半身は動かさないことが基本で、ダンサーの表情も無表情。普通のミュージカルとは異なり、完全に足だけのリズムで表現しステップダンスに特化。
https://youtu.be/KfEkSW3K1tg

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