【EDH・統率者】《ラサード・イン・バシール》と《極楽の羽ばたき飛行機械》【MTG】

 《極楽の羽ばたき飛行機械》というカードがある。

 2マナ0/2で飛行と好きな色のマナ1点を加える能力を持つ。
 マナを出すクリーチャーとしては割と使いにくい部類なのだが、優秀なマナクリは基本的に緑に偏っており、それ以外のデッキで使うには十分な性能だ。
 《ラサード・イン・バシール》というカードがある。

 自軍クリーチャーを「パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る」ようにするクリーチャーで、このカードの影響下にある《極楽の羽ばたき飛行機械》は2マナ2/2飛行のマナクリとなり、途端に優秀なカードと化す。
 先述したように優秀なマナクリは大抵緑に偏っている。
 《ラサード・イン・バシール》は背景選択を持っているので緑の背景エンチャントを統率者として選択することで緑のマナクリを入れることができなくもないが、もっとも強い組み合わせは青なので、緑との組み合わせはあまり選びたくない。
 しかしそれでもマナクリ、あるいはマナファクトがあるに越したことはないので、何かないか……と探していたところ、《極楽の羽ばたき飛行機械》を見つけた。
 モダンホライゾン2を剥いていた時には「《極楽鳥》と《羽ばたき飛行機械》が合体してめっちゃ重くなってるじゃん(笑)」と鼻で笑っていたが、1枚制限のEDHで似た機能のカードを積めることがどれだけ幸せかを理解した今では生まれてきてくれてありがとうという気持ちになっている。
 《ラサード・イン・バシール》デッキに限った話ではないが、パワーではなくタフネスで殴るデッキということを示したあとに《極楽の羽ばたき飛行機械》を出すと、マナクリであることよりも、2マナ2/2飛行はまあまあ強いね、という空気になりがちで、マナ加速をしているという認識をされにくい(体感)。マナを使ってどうこうするMTGにおいて1マナの加速は割と強い動きなので、見逃してもらえがちなのは《極楽の羽ばたき飛行機械》の利点ではないだろうか。許してもらえないこともあるけど。
 もっとも、パワーではなくタフネスで殴るデッキで使われがちな統率者は大体緑を含んでいるため《極楽の羽ばたき飛行機械》を使わずとも緑のマナクリなりランパン呪文なりを積めるのだが。
 しかし、だからこそ《ラサード・イン・バシール》のような緑を入れにくいデッキで《極楽の羽ばたき飛行機械》は活躍してくれる。
 序盤はマナクリとして働き、中盤以降、マナが余ってきてからは飛行戦力として戦ってくれるというのがありがたい。
 パワーではなくタフネスで殴るデッキに入るクリーチャーとしてはだいぶタフネスが低い部類だが、本来パワー0のクリーチャーが2点の打点を出せると考えると上出来だろう。役割としてはマナクリがメインなのだし。
 《ラサード・イン・バシール》やその他の緑を含まないパワーではなくタフネスで殴るデッキを組んでいるのなら、《極楽の羽ばたき飛行機械》を採用してみてはいかがだろうか。

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