【EDH・統率者】《交易所》の可能性【MTG】

 器用なカードは大体強いよねという話。
 《交易所》というカードがある。

 4マナのアーティファクトで、4つの起動型能力を持っている。
 各能力は1マナとタップのコストに加え、何かしらのコストを支払うようになっており、手札を捨ててライフを得る、ライフを支払いクリーチャー・トークンを出す、クリーチャーを生け贄にして墓地のアーティファクトを回収、アーティファクトを生け贄にしてカードを引く、とそれぞれのコストと効果が連なるようなデザインになっており、1枚で完結しているといえなくもない。とはいえ各能力を一周させるには4ターンかかるため、2人対戦でも、増してや多人数戦のEDHでは無謀である。
 そのため、通常はいくつかの能力の使用に絞るか、どのコストも自前で用意できるようにして目的の能力を常に使用できるようにするという運用になるだろう。
 特に4番目のアーティファクトを1つ生け贄に捧げてカードを1枚引く能力はEDHでは起動しやすい。昨今のMTGでは手掛かり、宝物、地図など、アーティファクト・トークンがばらまかれる傾向にあり、《交易所》はそれらを1ドローに変換してくれる。特に手掛かりは2マナ払ってドローするところ、《交易所》があれば1マナでドローできるようになるので便利だ。
 それ以外にもクリーチャーを生け贄にしてアーティファクトを回収するモードであれば、《歯車工の組細工》のようなクリーチャー・トークンを生成するアーティファクトと組み合わせることで緩いループを組むことができる。

アーティファクト・クリーチャー・トークンを生成するのでドロー能力とも相性が良い

 手札を1枚捨てて4点のライフを得るモードも、4点のライフゲインはやや寂しいが、捨てたいカードを墓地に送るという観点で見れば有用だ。
 1点のライフを払って0/1のヤギ・トークンを生成するモードに関しては、1点のライフという、初期ライフが40点から始まるEDHでは最も払いやすいコストだが、出てくるトークンが0/1というのが心もとない。一応、MTGには「パワーではなくタフネスに等しい点数の戦闘ダメージを割り振る」メカニズムが存在するため、1点のライフを払って実質1/1のトークンを出しているに等しいと言い張ることができる。もっとも、アーティファクト回収用のコストになれば十分なところを、そこまでして打点を求めるかという話だが。
 手札、ライフ、クリーチャー、アーティファクトをコストに要求する《交易所》だが、クリーチャーとアーティファクトを用意できるようになれば十分な活躍を見込めると思うので、それらを多用するデッキに採用してみてはいかがだろうか。

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