今日も今日とて東京が嫌い②
満員電車×全国出張×古い会社
新しい部署は全国にある現場に支援に行く部署だ。主にICT系のことを支援する。そう、全国出張だ。多いと毎週のように全国を飛び回っていた。新宿まで電車で1時間かかるということは、新幹線が止まる東京駅や、羽田空港まで1.5時間近くかかるということになる。
つまりへとへとで出張から東京に戻ってきても、そこから普段以上の時間をかけて自宅まで戻るのである。古い会社ということも大きく影響をする。当たり前のように深夜に帰ってきて、翌日普通に朝から出勤させるのである。ハードなスケジュールで仕事をすることを、英雄視する。なんてくだらない会社だ。
家賃補助制度の改革
そんな生活に疲弊の限りをつくしていた僕に朗報が舞い込む。5月に家賃補助の制度が変わるというものだった。家賃が管理費込み75,000円以下の物件であれば、会社の補助で借りられて、自己負担が3割程度というものだった。もうこの通知を見た時は、入社以来最高の気持ちになった。ついに、この社員を大事にしない化石のような、ただただ規模がでかいだけの会社が、改革をしたぞと。かなり盛り上がった。これが地獄と絶望の始まりだとは思いもしなかった。
絶望は突然に
地方出身の僕にとって一人暮らしの家賃75,000円以下なんて、なんぼでも部屋あるじゃんという感覚だった。ウキウキしながら検索をしてみると、検索結果に絶望することになる。
家賃75,000円で部屋なんてないじゃん・・・希望が高すぎるのかもしれない。もう一度条件を見直してみる。新宿までできれば30分以内で行きたい。鉄筋コンクリート・風呂トイレ別・駅から7分以内・屋内洗濯機置き場あり・南 or 南東向き・日当たり良好・幹線道路沿いじゃない。
そして、全国出張がしんどすぎたので、できれば東京駅に1時間以内で行ける場所が良い。
僕の甘すぎる希望は秒で砕け散ったのだった。
部屋探しの日々
満員電車に1時間乗るぐらいなら、死にたい。
都会すぎてごちゃごちゃしているところに住んだら、多分ストレスで弾け飛んでしまう。
そんなジレンマにウジウジしながら、部屋探しをする。てか、そんなに条件入れなくても、75,000円以下って物件無さすぎない?てか東京ってマンション建てすぎじゃない?狭くない?苦しくない?
なんとか見つけた物件に申し込みをする。何度も部屋探しの相談に乗ってくれて、2回目の内見にも付き合ってくれた不動産屋さんに大感謝しながら別れを告げる。あとは、会社らの審査結果を待って、秒で引越しをすれば良いだけ。
この地獄からやっと解放されると思った。だが、世の中はそんなに甘くなかったのである。それは、部屋探しを始めて3ヶ月が経過した8月末の出来事だ・・・
つづく
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