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広島ピースカップ決勝自戦記②

皆さんこんにちは、麻将連合ツアー選手の小林エルトです。引き続きピースカップの自戦記を振り返っていきます。

よかったらお付き合いくださいませ。

東1局に小林Tが3000・6000をあがって微差ながらもトップ目にたちました。

東1局終了時点の得点状況がこちらです。

しかし、2位の諏訪さんが1000点あがって単独2位になるだけで変わる点差です。

※以下敬称を略させていただきます。


東2局その1は親番の中福が小林、下花とのめくり合いを制して1000オールをあがって単独2着のなりました。
🀛🀛🀑🀒🀓🀕🀖 アンカン🀆 チー🀟🀠🀡

決勝戦の緊張の雰囲気の中でさらっと点数申告できるのが中福の高い雀力を物語っています。


東2局その2は小林が軽く仕掛けるも諏訪が先制リーチ、同順に小林が追いつき、清一色イーシャンテンになった中福から諏訪の現物の🀔を打ち取って、リーチ棒プラス2000点の加点、このゲームのライバルの中福とトータル勝負のライバルの諏訪のリーチをかわす大きなあがりとなった。

東2局その2 親 中福 ドラ🀒

🀇🀈🀉🀟🀟🀕🀖 ポン🀅チー🀓🀒🀔


小さいあがりが続いて東3局諏訪の親番、4者の配牌はこんな感じ、

東、諏訪 南、小林 西、下花 北、中福

配牌では下花が少し遅れている印象だがほかの3人は同じくらいだろう。2巡目、小林の手牌、🀇🀉🀊🀋🀏🀙🀟🀟🀟🀡🀐🀑🀆 ツモ🀗で、捨て牌には中福と諏訪が🀇を切っている、後から見返せば、この場合は🀇を切ったどちらかに配牌時点で🀈がトイツもしくは暗刻の可能性が若干はあるものの大体は持っていないことの方が多いと思われるので、打牌候補は🀏🀙🀆のどれかになると思うのだが...

セオリー通り🀈は山に4枚

5巡目、小林、辛抱強く残してた🀆がトイツになって🀙切り。

同5巡目、中福🀑🀓🀓🀔の形に🀒を引いてきてソウズがぐっと引き締まってきた、親の現物の🀄を残して🀖切り、2シャンテンの4人の中で一番あがれそうな2シャンテンに。


6巡目、諏訪の手牌、🀊🀌🀎の形から🀍をひいて一歩前進、最速聴牌するとドラの🀊は出ていきそうだがまだ🀊を使えるパターンは残っている。🀚切って1シャンテン一番乗り。

同巡、下花🀉🀍🀜🀝🀞🀟🀕🀕🀘🀘🀁🀁 ツモ🀈
ドラの受け入れが出来て、ターツ選択、3トイツのどれかのを落とすか、ストレートに🀍を切ることになりそう。

下花の選択は場に1枚見えている🀁切り。


7巡目諏訪、残してたドラの🀊に🀉がくっついてカンチャンのターツ選択。🀉🀊🀌🀍🀎🀚🀛🀜🀞🀠🀔🀖🀂🀂から🀝引きの3面待ちと🀓🀕🀗の両面変化をみて🀠切り。

この時点で2択に絞るのではなく、のちの変化も視野に入れて丁寧に打ちまわしていく。


同巡小林、1枚切れの🀅を引いてきて、孤立牌の🀗切り、この時点では🀅を活かすということではなく安全度での選択でした。

同巡、西家の下花、北家の中福も1シャンテンに。

8巡目、下花、🀚を引いて🀍切り、さらに受け入れの広い1シャンテン。

9巡目、中福🀊🀊🀋🀌🀌🀍🀠🀠🀑🀒🀓🀓🀔に🀔を引いてきて、🀑切り、
高目二盃口のイーシャンテン。

10巡目諏訪、🀔🀖に🀘をもってきて🀞切り、孤立牌+カンチャンからソウズのリャンカンのイーシャンテン。

同巡、下花、🀚🀜🀝🀞🀟🀡に🀝を引いてきて🀡切り。

12巡目、小林守備的に持っていた🀅が重なって1シャンテン。

ここで選択、危険牌の🀋を切ってスリムにいくか、🀡を切ってより攻撃的にいくか。

🀉🀊🀋🀋🀟🀟🀟🀡🀓🀔🀆🀆🀅🀅

どちらを切ってももう一方はほぼ孤立牌と同義、ドラが🀊若干なので諏訪から🀊が出たときもしくは🀋にくっついた時ソウズを払って行って🀋残しが活きる感じ。

後から見直せば局面は中盤に差し掛かっており、リーチはおろかヤミテンが跋扈しててもおかしくない状況なので🀋を切って、🀊を引いた時にまた考えるって方針がよかったと思いました。

実戦は🀡切り。

同巡、小林の中途半端な手筋をとがめるがごとく中福に超絶テンパイが入る、🀊🀊🀋🀌🀌🀍🀠🀠🀒🀓🀓🀔🀔 ツモ🀋

一番嬉しい入り目、🀍を切って高目二盃口、クレバーに黙テンを選択。

待ちは、🀒🀕。🀕は全員が使えるが、🀒は下花、諏訪からはこぼれるかもしれない。


14巡目、諏訪に待ちに待ったテンパイが入る、入り目は🀗。

あの時の丁寧な選択が報われた、当然リーチ。

同巡、ツモ🀆、なんと小林にテンパイが入ってしまう、しかし先制リーチ、しかも親リーチを受けては🀋など勝負できるはずもない。

あの時の選択を後悔しつつ、歯を食いしばって、🀅のトイツ落としを選択。

同巡、中福は諏訪の現物を引いたため、黙テンを続行。


15巡目、🀅を切って迂回していた小林、🀕をツモって再度テンパイが入る、あの時違う道を行っていたなら優勝をググっと手繰り寄せる値千金のツモあがりだったはず。

しかし、現世はテンパイ復活、2枚目の🀅を切って聴牌をとる。

同巡、下花にもテンパイが入る。🀕🀘のシャンポン待ちで元気よく追っかけリーチを選択。

同巡息をひそめていた中福もならばとツモ切り追っかけリーチを敢行。

道に迷い、形だけのテンパイをしているだけの小林の胸中やいかに?

16巡目、小林のツモは🀅、勘弁してくれよ…と心中で力なく悪態をつきつつ🀅を3枚河に並べる。

17巡目には🀒を引かされて、事ここにいたり、テンパイを放棄、🀆を切って全面降伏。

18巡目、海底に眠るお宝は🀈、前巡に🀒🀕を推せていればマンガンツモのあがり牌、げんなりしつつ🀆切り。

3者の待ち牌は🀈🀋🀒🀕🀘、【全部当たっとるやんけ、これは勝ったか❓】なんて思ってました。

しかし、あなた最速のマンツモ逃してますから。

こうして、非常に濃い東3局①は、愚直に聴牌を目指し、ようやく手にした反撃の一矢が外れた無念さと、勝負を決めそこなったにもかかわらず、3者の攻撃をかわし切ってご満悦の愚者の対照的な感情の中幕を閉じたのだった。


観戦記もう少し続きます、ここまでお付き合いくださいましてありがとうございました。^^



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