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ISE-Workation|11月17日の日記|晴れ

5:00 起床。昨夜、ホテルのコインランドリーを使って洗濯をしていたところ、乾燥機に放り込んだまま部屋に戻ってベッドの上で寝落ちしてしまっていたようで、慌ててとりにいく。

書きかけのnoteを仕上げて身支度。

6:20 恒例の朝ラン参拝。快晴。今朝は、今までで一番寒かったかな。伊勢に来てからずっと晴れが続いている。先週の阿蘇といい、僕は「晴れ男」だ。

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市内から内宮→猿田彦神社→市内のルート8.6キロ。気持ちよく走れた。

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8:00 帰宿。部屋に戻ってシャワーを浴びてから朝食へ。昨日食べれなかったカレーを注文、あと伊勢うどんも。しっかり食べる。

9:20 ホテルを出る。外宮前の観光案内所でレンタサイクルを借りて、伊勢市の郊外にある伊勢角屋麦酒さんの工場を目指す。

10:10 思ったよりも時間がかかってしまい予定より10分遅れで到着。工場長 兼 品質管理責任者の佐々木基岐さんにご案内いただく。

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伊勢角屋麦酒さんは、もともとは餅屋で、その時の屋号が角屋。創業1575年とされ、参宮客をに人気の茶店だったそうです。大正時代には味噌醤油醸造を展開していたそうで、その発酵のノウハウを背景に1997年、クラフトビールに挑戦を始めた。

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一通り製造の工程を見学する。ビールの作り方、実はほとんど知らなかったので、モルトの配合、ホップの入れるタイミング、温度管理によってスタイルができていくのを初めて知れて勉強になった。

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カナダ産シューニックモルト。食べさせてもらった。甘味があるポン菓子のよう。

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イギリス産チョコレートモルト。文字通り、チョコレートのフレーバー。

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ドイツ産カラピルス。甘味とともにナッツ香が余韻にある。

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カナダ産クリスタル40。もっとも甘味が強く、ナッツ香も強い。砕いてアイスクリームにかけたりしてもおいしそう。

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麦汁の製造は、日本でも3台くらいしかないといい、コンピュータ制御されたドイツ製のROLECを使っている。麦汁づくりは、雑菌の繁殖との戦いであるため温度管理が大切で、コンピュータによって0.1℃単位まで管理できるという。

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粉砕したモルトと60℃のお湯を混ぜ合わせて、デンプンを糖化させて、モルトの酵素の働きを活性化させる。その後、不純物を漉したあとに、ホップを入れて、モルトの野菜っぽい青さを消して香りづけもする。さらに漉して、仕込みは終了。ステンレスタンクで1カ月~1カ月半醸造する。カスケードというホップ。クラフトビールに革命をもたらしたホップだという。噛むと苦いが、クラフトビールの香りそのものであることに気づかされる。

ホップを食べされてもらったが、あまりの苦さで吐き出してしまった。ずっとビールの苦味が口のなかに残っていたことで、ビールにおけるホップの重要性をかえって認識させられる結果に。

工場見学の後、伊勢角屋麦酒さんの6種類のスタンダードラインを試飲。飲み比べることで、一つひとつがしっかり個性があって、表現したいものがあることに気づかされて、ビールって面白いと感激をする。

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21、22日のレストランに合わせられるビールもあり、よいペアリングになりそう。

12:30 伊勢角屋麦酒さんを出て、ランチに。伊勢の初日、駒鳥食堂さんで食べた後に近くで見かけた洋食屋「開福亭」さんを目指す。

13:00 「開福亭」さん到着。大正3年(1914)創業、伊勢で100年以上続く洋食屋さん。

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先日の焼き鳥「にかわ」でお隣になった若いカップルからも「タンシチューをぜったい食べてください!」と勧めてもらったこともあり、迷うことなくタンシチューを注文。

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素材を技術でより美味しくという哲学がヒシヒシと伝わってくる。最高。

あまりのおいしさに、煮込み以外の料理も食べてみたくなり、鶏カツを追加注文する。こちらのカツも火入れ抜群で、鶏がジューシーでふっくら。ソースのデミもすごく時間をかけてらっしゃる。

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こういう手の込んだ料理をいただくとガストロノミーのシーシャル性とは何かに頭を悩ませられる。この仕事を本質的に超えることができるのかと。

食後に4代目店主の下村忠さんとお話する。

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忙しい時に入ってきたけど、こちらが落ち着いてから注文してくれて、ただの旅行者じゃないな、と思っていた」と言っていただき、なんだかテレてしまう。

100年続くレストランを守る方らしくさまざまな歴史をお話してくれた。鈴木健一伊勢市長もTwitterで紹介されていた伊勢市出身の文筆家、宮本徳蔵さんの《食べもの快楽帖》を開福亭の4代目ご主人の下村忠さんに見せてもらう。もちろん開福亭さんも掲載。

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神道的なイメージが強い伊勢ですが真珠の御木本幸吉さんのような財界人もいて実は超進歩的だったみたいだ。

19日(木)の夜にも再訪することを約束する。今度は今日売り切れだったハヤシライスを頼む。

15:00 21、22日のために伊勢調理製菓専門学校で仕込みをする大野さんと別れ、河崎町へ。クリエイターズ・ワーケーションに滞在するにあたって計画づくりの参考にさせてもらったYukiさんにお会いする。

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伊勢市に長期間滞在することになって市民の方はどう思っているんだろう?コロナ禍でバイ菌扱いされないかなと要らぬ不安もありました

そんな時にゆきさんが書かれたワーケーション民を歓迎しているnoteを読んで「歓迎してくれてる人がいる」ことが心強かった。

このnoteの飲食店リストを伊勢に来てめっちゃ活用しています。

伊勢市生まれのYukiさんは、伊勢旧問屋街で蔵のある街並みが続く河崎町でお菓子を中心にしたプロダクト中谷武司協会と一棟貸の民泊「たらちね」を経営されている。

10年ほど前にはワインバーをやられていたこともあるそうで、当時は「料理王国」もご購入いただいていたそう。

旅人を迎え慣れていらっしゃるので、こちらがついついいろいろと話してしまうのがYukiさんが作る場の魅力なのかもしれない。

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民泊の「たらちね」を少し見させてもらった。元々牛乳屋さんの住居だった町家で、当時の雰囲気を残しながらモダンな部分もあって、すごくいい。次回も来れたらここで小さなイベントとかしたいなぁ。

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16:10 帰宿。30分ほど部屋で休んだあと、外宮前の観光案内所にレンタサイクルを返しにいく。

17:15 帰宿。外宮前の観光案内所から夕食場所の目星をつけながら歩いて帰ってきた。

しかし旅も5日目。少しづつ疲れが出てきているのか、1時間のつもりが3時間もベッドで寝てしまい、気づいたら20時を過ぎていた。

20:30 今夜は仕事をすると決めていたので、夕食を大野さんとは別々にとることになっていた。夕方にあてをつけていたお店に行ってみるが、この時間ではすでに閉店していた。残念。ホテル近くのラーメン屋「萬」でさっと食べる。

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21:20 帰宿。21、22日のレストラン営業に向けての調整事項の連絡や集客のお誘い、通常の仕事の処理などを行う。

やらなければいけないことがたくさんあるのだが、伊勢に来てインプットが多くなっているので、アウトプット欲が出てしまい、ついついTwitterをしてしまう(僕のアウトプットはTwitter笑)。

日付が変わってある程度片付いたので、いまこうして日記を書いている。

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中日新聞の伊勢志摩の地方ページに昨日の大野さんの実習授業の様子を取り上げくださった。

おかげさまで今日行く先々で、「新聞に載ってた人ですね」と言っていただけてうれしい。
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伊勢市が主催する「クリエイターズ・ワーケーション」に選ばれ、11月13日から23日まで伊勢市に滞在していますす。

侍キュイジニエ」というユニットを料理人の大野尚斗さんと組み、滞在中に伊勢の生産地をまわって食文化を学んだ後、伊勢市内でポップアップレストランを開きます。

日時:11/21土、22日 18時一斉スタート
場所:ロカンダボーノ
https://locanda-bouno.info
料金:コース15000円(税別)、別途ペアリングあり ※現金のみ

ご希望の方は、このnoteにどうぞコメントをお願いいたします。

滞在中は、毎日伊勢でのワーケーション日記を更新していきます。

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