見出し画像

A25:ワリード・ベシュティ

《FedEx》
《トラベル・ピクチャーズ》


今やネットで物が手軽に届く。作品では、発送したガラス箱の破損して戻ったものが展示されている。そして壁には感光したフィルム映像がスマホ対比に拡大されている。

アナログ的世界の物と事、デジタルとの交差が示唆されて面白い。
(8/21 夜宮)

A25_竹内ATN0909-10

©竹内久生

画像1

ワリード・ベシュティ
1976年ロンドン(英国)生まれ
ロサンゼルス(米国)拠点
瞬時に行われているかに見える情報の伝達やモノの輸送が、実際には多くの人の肉体的労働を介して、各産業の制約のなかで行われているという事実をシンプルに提示する作品で知られる。《Travel Pictures》は、写真フィルムを空港の手荷物検査に通し、X線に感光させることで傷みや変色が生じたものをそのまま現像・プリントする。《FedEx》は、FedEx社規定出荷箱と同じサイズの薄いガラスの箱を世界中に発送し、輸送業者によって運搬される過程でひびだらけになったものを、ありのまま展示する。写真家として知られているが、その実践の範囲は広く、文章の執筆や展覧会のキュレーションも手がける。2018年にはフランスで「Picture Industry」展を企画し、800ページ超の大著となるカタログを編纂した。(あいちトリエンナーレ2019公式サイトより抜粋)

▼ほかのレビューを見る▼

アーティスト名別レビュー一覧


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?