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2024年1月の記事一覧

■大河ドラマ『光る君へ』第2話「めぐりあい」感想―史実と創作の狭間にある執念を

大河ドラマ『光る君へ』第1話の衝撃も冷めやらぬまま、あっという間に第2話へ突入しました。しかも、その第2話もものっそいスピードで終わり、既に気持ちは第3話に向けて、超そわそわ。 今回のお話は、第1話から6年経った永観2年(984年)のお話でした。この年の8月には円融天皇(坂東巳之助さん)の譲位があります。その前触れを示す場面も、ものっそい不穏なものでしたが、ありました。 そんな第2話の感想です。 ちなみに、第1話の感想はこちら。 ■第2話「めぐりあい」あらすじ ■今日

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■大河ドラマ『光る君へ』第1話「約束の月」感想―中関白家と円融天皇と

とうとう始まりました、大河ドラマ『光る君へ』。みなさんは御覧になりましたか? 私はリアタイ視聴こそできませんでしたが、映像苦手民にしてはめずらしく、その日のうちに録画を見、ざわざわしておりました(笑) 今回はそんな『光る君へ』第1話「約束の月」の感想です。 ■第1話「約束の月」あらすじ■定子さま爆誕! 中関白家は順調ですワタクシの中関白家(道隆さまのお家)好きは以前からお伝えしていましたが、道隆さまのうるわしさ、超お兄ちゃんっぷり以外にも、第1話ですでに感涙にむせぶ出来事

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■大河ドラマ『光る君へ』第4話「五節の舞姫」感想―ちょっとした冒険だな…アタック!

そんなこんなで大河ドラマ『光る君へ』第4話です。 実は、日曜日は大阪におりましたのでリアタイ視聴はできず。体力的にも限界が来ていたので、Twitter(現X)もさほど眺められずいたのです。が、目に付いたところで、緊縛とか、緊縛とか、花山天皇とか「あっ…(察し)」な単語があったので、永観二年の八月を迎えたのだなぁと思ってはおりました。 ということは、前回の感想でも勝手に盛り上がっておりましたが、轟轟戦隊ボウケンジャーのチーフである藤原義懐さまがお出ましということであり(何か

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■大河ドラマ『光る君へ』第3話「謎の男」感想―但し、イケメンに限る

というわけで、大河ドラマ『光る君へ』第3話です。 第3話はとりあえず初っ端から『源氏物語』帚木巻にある「雨夜の品定め」を彷彿とさせるボーイズトークが展開され、思わずきゃ~となりましたが。みなさまはいかがでしたか? ここでも公任さまが超公任さまでやばかったです(語彙力) さてそんな第3話の感想!…ですが、おそらく今回も主人公さんたちはほとんど出て来ません(笑) いや、彼らに興味がないわけではないのですが、そもそも平安クラスタな私はどうしても好きな方々に目線がロックオンさ

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■2024年度共通テスト国語について②―古典(古文、漢文)のこと

今年もとうとう受験期に入りました。中学受験などはすでに佳境ですし、大学受験もそろそろ私立大学の入試が始まる頃ではないでしょうか。私自身、入試問題解説の仕事も来月あたりには一気に降ってくることでしょう。今年もがんばらねば。 さて、今回は今年行われた共通テストのうち、国語の古典分野(古文、漢文)についてお話します。 近年は受験科目がごりごり減っていく傾向にあり、理系学部を志望する場合、私立大学であれば国語そのものが受験科目に入らないことがあります。また、文系学部でも文学部あた

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■2024年度共通テスト国語について①―現代文のこと

今年も共通テスト本試が終わりました。問題と解答が新聞に掲載されたり、翌日には各予備校のHPにも載ったりしますから、それを見て、解かれた方も多いのではないでしょうか。 そうして何気なしに解いたものが、良い点数であると妙にうれしかったりもして。大人になっても、「テスト」は絶妙に高揚感を煽ってきます。 さて、そんな共通テスト。今年の国語の問題には、どんな傾向があり、どのような力を見定めるものであったのか。あるいは、共通テストの問題で得点するには何に気を付ければいいのか。今回はそ

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■歴史は勝者が描く―『藤原公任 天下無双の歌人』

2024年の大河ドラマ『光る君へ』。 1月7日に初回放送も始まり、私たちの期待以上の物語が展開されています。それを繰り返し見ながら、来週への期待に胸を膨らませていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 そのなかで「藤原道隆公」をガチ推ししている私。放送開始前、井浦新さんが演じられる道隆公のお写真を見て、パトラッシュと一緒に天に召される勢いで沸き立っておりました。 が、実は、それを上回る高揚感をくださったお写真があったのです。それがこちら。 町田啓太さん演じる「藤原公任

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■1000年前のラグジュアリーを最新の研究から学ぶ―『紫式部と王朝文化のモノを読み解く』

大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期の物語です。年代で言えば、西暦1000年前後。今から約1000年前の時間を舞台にしています。 もちろん、同じく「日本」という国で暮らしていますから、1000年前と言えど、共感できるところ、身近に感じるところもたくさんあると思います。たとえば、春の桜を愛でる気持ち、あるいは、新年を迎える新鮮さ。そういったものは今も昔も変わりません。 ですが、やはり1000年の時間の隔たりは大きいと感じるところもあるのです。それは、衣食住など文化の具体的な

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■歴史上の人物の日常を垣間見る―藤原道長『御堂関白記』について

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、『源氏物語』の作者である紫式部が主人公です。彼女は平安中期、今からちょうど1000年ほど前の時代に生きていまいた。 その時期、最も大きな権勢を誇っていたのは藤原道長です。彼は、四人の娘を天皇の后として入内させ、彼女たちの生んだ皇子たちの外祖父として長く政権を維持しました。現代の教科書で言うところの「摂関政治」ですね。 私たちは学生時分に日本史でこれらのことを学びます。ですが、これ以上のことは知らないんですよね、実は。 紫式部の本名とか(と

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■400年の歴史を支え続けた32人の天皇たち―『平安時代天皇列伝 桓武天皇から安徳天皇まで』

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、平安時代中期の摂関政治が全力で領域展開していた時期を舞台としています。 実は、ワタクシ、某国立大学の大学院博士課程後期課程に在籍していた時分に『大鏡』という歴史物語の研究をしていました。 『大鏡』は平安時代後期(院政期)に成立した作品で、藤原道長の栄華の在り様を余すところなく描き出すことを至上命令としています。 『大鏡』については、こちらの記事にくわしく書いていますので、よろしければご参照ください。 さて、その『大鏡』は、文徳天皇から後

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