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日本チーズ応援セットに応援された私。

突然ですが、私はチーズが大好きです。大好きというより愛しているに近いです。まず、あのなんとも言えない淡い色がいいんですよね。ああ、なんて純粋で美しい色なんだろう・・・ と、見るだけで笑顔になり、食べてにんまりし、「また明日の楽しみね」と独り言を言って、残りを冷蔵庫にストックする、という一連の流れが、私にとってのささやかな幸せ。そして次の日食べてみると、また少しずつ味わいが変化しているのがチーズの更なる魅力でもあります。 

毎日家で過ごすことが多くなってから約1か月がたちますが、不思議なものですよね。毎日出勤してた時よりも、たっぷり時間があるはずなのに、なぜか毎日があっという間に過ぎ去っていく気がするんですよね。毎日のメリハリがないというか。先週の今日何やってたかなんて全然覚えてないというか。でも、焦りだけはある感じ。

そんな私にとって、チーズが与えてくれる「ささやかな幸せ」のおかげで、楽しく美味しく生きてる実感をすることができている。チーズをつくってくださっている職人の皆さんに感謝しなきゃいけないですね。

チーズ工房を訪れることはもちろん、お店にも気軽にできなくなった今、チーズを買う手段は取り寄せに頼らざるを得ないわけですが、先日facebookで下記の投稿を見つけて、早速買うことにしました。

募集

40個限定販売。日本全国おいしいチーズが5つと、ZOOMでその造り手たちと交流できるオンライン食事会付きで、日本のチーズを応援しよう! というセット(送料・税込5,400円)。思わず、即ポチってしまいました。

1.東京都渋谷区 CHEESE STANDの東京ブッラータ。
2.広島県庄原市 乳ぃーズの物語の朧月(おぼろづき)。
3.栃木県那須町 今牧場チーズ工房の茶臼岳のオリーブオイル漬け。
4.京都府京丹後市 ミルク工房そらのジャージーチーズゴーダ。
5.宮崎県小林市 大和ファームのトーマダイワ。

注文して1週間後に届いた段ボールを開けると、「日本チーズの応援、よろしくお願いします! 職人一同」というメッセージと共に、フレッシュタイプからハードタイプ、そして変わり種のオイル漬けまで、楽しすぎる5種類が。思わず3日間で4つを食べつくし、あと残すはトーマダイワのみ。ささやかな幸せの数々を、余韻と共に書き留めておくことにします。

1の東京ブッラータは、生クリームと繊維状にカットしたフレッシュチーズをモッツアレラの記事で巾着状に包んだイタリア・プーリア発祥のチーズ。以前お店で食べて、こんな美味しいブッラータが日本で、しかも渋谷でつくられてるなんて! と大感激したチーズ。まっしろな巾着(左)にスッとナイフを入れると、中からふわーっとミルクが出てきて(右)もうたまりません。

ぶっらーた

オリーブオイルとこしょうをふり、定番のトマトといただきました。ああ、もう本当に美味すぎて、どうしたってスパークリングワインが飲みたくなります笑。

2の朧月は、昆布やかつおの出汁を使った、とっても日本らしいハードチーズ。ほろほろとした食感で、さっぱりしているので、やめられないとまらない、な感じで、これまたお酒が進みます。旬の竹の子をゆでて薄切りにしてこちらのチーズと重ね合わせ、削り節と一緒に食べたら最高でした(下記写真の右側)。相性的には日本酒や日本ワインの甲州なんかがぴったりですね。

2と3

3のオリーブオイル漬けは、山羊乳からつくられたシェーブルチーズ。上品で臭みがなく、シェーブル特有の食感はしっかりある優等生。オリーブオイル漬けなのでサラダとの相性抜群です(上記写真左側)。昨日は大好きなアロマティック系品種のアルバリーニョと合わせたら、至福すぎました。

4のゴーダは、とってもプレーンでクセのないセミハードタイプ。豚肉にアスパラと一緒に巻いてトロトロにして食べたら、うまみ爆弾炸裂でした。

5は名門工房ダイワファームの看板チーズ「トーマダイワ」 こちらは美味しいに決まっているのと、パンフレットに芋焼酎とあうと書いてあったので、手に入れて合わせてみようと思います。

そして週末に行われたzoomの職人の方々との交流会は、ちょっと人数多くて私は聞くだけにしていたのですが、やっぱり造り手の皆さんの想いを聞けたのは最高でした。それを聞くと、チーズがさらに美味しくなるから。チーズを食べていると、造り手の皆さんの顔が思い浮かんで、大事に食べられるから。そしてまた、チーズに対する想いを質問された職人の皆さんから出た言葉がまたよいのです。

「つくるたびに違う。なぜこうなるの? と毎回思う。でもそれが楽しい。」「こんな状況でミルクが余ってしまっているけど、チーズはそのミルクに
 付加価値をつけて提供できる。大事なミルクを美味しいチーズにしたい。」
「常に安定したものをつくり続けること。これが自分の使命だと思う。」
「もっともっと現場でやりこみたい。もっとやれることがある。」

そうですよね。まだまだやれることあるし、あきらめちゃいけないですよね。何かとネガティブになりがちな今、思いっきり前向きな言葉にどれだけ元気づけられたかわかりません。私も頑張ろうって思えて、逆に応援してもらえたような感覚になりました。ちなみに、この企画は好評だったらしく、第2弾、第3弾も考えているそう。ああ、次もとっても楽しみ。ちなみに、企画を主宰された藤川さんのnoteはこちら↓

https://note.com/shinjif/n/n61d6264a779c

ワインがぶどうからつくられているのと同様、チーズはまた、もとをたどれば皆ミルクからつくられているのに、つくられた場所やつくり方、職人によって、驚くほど違うものになる。そして職人の方々から話を聞くと、それぞれのチーズの美味しさがさらに増す。オンラインであっても、それは十分伝わりました。チーズやワインは、これが一番の魅力だなと改めて感じる体験でした。

最後に。「チーズはどこへ消えた?」の続編、「迷路の外には何がある?」に書いてあった言葉。このところ、自宅にこもりすぎてネガティブになりがちな私でしたが、チーズ応援セットのチーズを食べたら、職人の皆さんの想いを聞いたら、下記に貼り付けた写真の言葉を思い出しました。毎日単調になりがちだった料理も、チーズのおかげで創造意欲が増しました。私にとっては「チーズを応援するセット」ではなく、「チーズに応援されたセット」になりました。ありがとう、みなさん。 

今を一生懸命に。がんばろう。

従来通りのチーズ


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