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Designship2019-1日目まとめ

Designship2019に行ってきました🎉

Designship2019のテーマは、物語の力で「デザイン」の壁を越える。

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セッションでは、デザインに関わる色々な方の「物語」を聞くことができました。そんなDesignship2019の備忘録として記事をまとめたいと思います。

この記事では、登壇者の方の発表資料のリンクなどをまとめています。そのほか、セッションのメモなどを記載しているので、Designship2019-1日目のサマリとしてご覧いただけると幸いです。1日分を1記事にしている都合上、詳しい内容は記載できていませんので、各セッションの詳細については、登壇者の方の資料や記事などを参照ください。


「日常」を拡張するAIとデザインの話

Ubie株式会社
畠山 糧与 さん

・患者と向き合いたいのに、ディスプレイに向かってる時間の方が長い
 紙の問診票は欲しい情報が少ない→患者ごとに質問
 話し言葉を医学的な表現に変換して医師に伝達
・system1(勘と経験)、system2(立ち止まって考える・分析)、どうやって使い分けている?
 熟練者の頭の中にあるようなマップをサービスによって作る
 AIのサジェストの理由がわからないと使いこなせない、解釈できない


ブランディングデザインのはじめかた - デザインと経営の新しい関係 -

株式会社エイトブランディングデザイン
西澤 明洋 さん

ブランディングデザインとは、ロゴなどのグラフィックだけでなく、運営方針・背略からデザインすることだそうです。
ブランディングデザインとは、「企業のデザイン部」のようなものであり、ブランディングデザイナーとは、「デザイン部長」のようなものと考えていたそうです。そしてブランデイングとは、「ある商品、サービスもしくは企業の全体としてのイメージに、ある一定の方向性を作り出すことで差異化すること」であると。

差異化とは、他とはどう違うかを明確化することです。ブランディングとマーケティングは違うものであり、マーケティングは「売るゲーム」であり、ブランディングは「伝言ゲーム」。つまり、聞いて誰かに伝えたくなるような、そんなブランドでなければならないということです。

ロゴなどグラフィックはブランディングの一部でしかありません。1番重要なのはマネージメント、そしてコンテンツを生み出す背景です。

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つまり、ブランディングデザイナーは広い範囲に関わる必要があります。時にはマネージメントを発展させるアイデアも発案します。

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今は、ブランディングデザインとはなにかと聞かれたら「経営のデザイン」と答えるそうです。また、ブランディングデザイナーは「企業のデザイン参謀」と話していました。

では、これからのデザイナーに求められるもの何でしょう。それは「経営リテラシー」です。経営そのものができる必要はありませんが、経営者が言っている言語やその考え方を理解できる必要があります。また、これからの経営者に求められるものは「デザインリテラシー」であり、経営とデザインの融合が今後必要となってくるそうです。

ブランディングは方法論であり、そもそもブランドとは約束と生き様であると西澤さんは語ります。社内・社外・世界に対して、何を成し遂げるか約束し、それを体現するものであると。ブランドは人のようなものであり、自分たちの仕事はその人に合った適切な武器を作ることだそうです。それによって日本の会社が盛り上がる、つまりブランディングデザインで日本を元気にすると話してくださいました。


ARグラス時代における、空間体験デザインとは

MESON, inc
本間 悠暉 さん

・ARのデザインをどう作り周りと共有するか?
 スクリーンではなく、ユーザーの行動によるシーンごとのデザイン
・グラスUIデザインのはじめ
 チームで共通の表現の引き出しを増やす


メーカーにおけるデザインエンジニアの役割とラピッドプロトタイピングについて

パナソニック株式会社 デザイン本部 FUTURE LIFE FACTORY
川島 大地 さん

デザインエンジニアとして活躍されている 川島 大地 さん。デザインエンジニアとは、デザイナーが考えたものを具現化する人です。

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川島さんは、デザイナーと一緒にプロトタイピングを作成(ソフトウェア、ハードウェア問わず)しているそうです。

以前フカセ暗号ジェネレーターを作成してバズり、ユーザーからのフィードバックをもらうことに喜びを感じるようになったそうです。

以前は、サーバエンジニアだった川島さん。しかし、サーバエンジニアはユーザーから遠く、フィードバックをもらうこと機会はほぼなく、代わりにプライベートで自作したものを公開していたそうです。そして、自分が作ったものに対して反応をもらえる楽しさから、デバイスエンジニアへ転職。その後、もっとユーザーの生活に寄り添ったものを作成すべく、現在の職となったとのことでした。

現在は、「自由な発想でアイデアを出し、具現化していく」ことを目的として様々なアイデアからプロトタイピングを行なっているそうです。

質の高い試作品を短時間で作成しプロトタイピングしていくことで、イノベーションが起こります。デザイナーとエンジニアのラピッドプロトタイピングはそれに適している方法と言えるでしょう。
チームとして領域を越境していくことこそ、イノベーションを起こすきっかけになるのではないでしょうか。


『イノベーションとデザイン』田久保 善彦 × 田川 欣哉

グロービス パネルディスカッション
モデレーター 広野 萌 さん

Why 越境?

BTC人材が今求められいる
 BTCとは、Business Technology Creative であり、今は各分野の中間の人材が必要な時期である。
・パラダイムが変わるとき、過去のやり方を引き継げないため再整理する必要が出てくる。今がその時。
・サブスクも増えてきていて、いつ製品が切られてもおかしくない
 トータルでデザインすることが大事


越境型デザイナーとは?

・TC型の場合
デザインエンジニア、プロトタイピングをとても早く作ることができる人材。つまり仮説と検証のスピードが早い。
・BT型の場合
戦略(上流):ビジネスモデル・サービスモデル・UI
マーケティング(下流):マーケティングコミュケーションとブランディングをつなぐ
・デザイナーがビジネスに興味がないとビジネス側から発注される立場になってしまう
意図的に作るものは全てデザインの対象である 


越境型デザイナーになるには?

・長いスパンで考える、5年・10年とか
まずは一つのことをプロフェッショナルレベルになる
 そのあと深ぼるのか、別領域にジャンプするのか
・大ジャンプは難しいので、半歩ぐらいから始める(フロントエンド→UIデザインみたいな)
今やっているスキルを深ぼりして、近傍のスキルを磨く
・論理的かつ分かりやすい話ができる


越境型デザイナーを目指す人へ

世の中やテクノロジーがこれだけ変わっていくのだから、自分の人生を定期的に見直す必要がある
・悩んでいる人は、周りのBTC人材に聞きにいく・本を読むなど一歩一歩進んでいく、取りに行く
・これからは今までにない職業につくほうが確率が高いが、その仕事に名前がないから過去の名前や役割にすがってしまう
自分で新しく名乗ることで、その領域が立ち上がる
・今の職業にモヤモヤする人は感覚が鋭い、それが10年後のスタンダードになっているかも



“世界初”を支えるデザイナーが考えること

popIn株式会社
北村 崇 さん

・機能は説明はせず、コンセプトやイメージを伝える→体験を伝える
・デザインの課題「シンプル」
 色々できそう、でも全部やるときりがない→あったらいいなはやらない
・デザイナーとして購入後の体験を作る
 買った後に使い続けられるものを作る
・デザイナーの先
 グラフィック?UX?→どっちもないといいものできない
・「当たり前になるデザイン」→『思い出になるデザイン』


月間5,400万人を支えるユーザ体験への想いとその現実

クックパッド株式会社
宇野 雄 さん

・便利=楽しい?
 便利なだけでは楽しくはない
・優しいデザイン
 ユーザーがマイナスな受け取り方をしない表現
・おせっかいなデザイン
 あえてユーザー自身に行動させる→達成感がある 
・見えているものだけでなくその先の未来を考える


共創デザイン(和の心)で創る、ブランド戦略

UJI PUBLICITY Co.,Ltd.
ウジ トモコ さん

・「制限-regulation-」についてどう向き合うか、和の中にヒントがある
・「和」 co-creation
 誰か1人がえらい、みんな同じで平等ではなく、それぞれが違う役割を持って共存している
・dynamic Identity
・共創(和)のブランド戦略
「制限」はクリエイティブの神
  Regulation is Revolution


コンテンツを(もっと、よく)デザインしたい

日本デザインセンター
有馬 トモユキ さん

・アイデンティティとは何かを考える
 ロゴをスタンプして使わない、ディティールの掘り下げをする
・コンテンツのデザイン
 思考実験ができる、設定や画面の演出(演技)に近い
・よりよい物語を作るためにデザインができることは何か?
 フォントや造形的なコンセプトによって、使うだけで「それっぽい」状況を作る
・直接的なコラボレーションではなく、他の媒質を使うことができるのではないか


失敗こそクリエイション

REDD inc. 代表取締役社長
望月 重太朗


致命傷の手前でチャンスを生むしくじりかた
とりあえず形にする
 バックキャスティング
 未来への接点にプロトタイピングで触れていく
 テクノロジー・新しいトレンド→未知なるもの→いろいろ試して新しい活用→世界の拡張
・失敗を予測する
 起こりうる失敗の可能性を考える、チャンスに変える要素を見つける
 仮説飛ばしていく、失敗のバックキャスティング
・とりあえず形にしてみるが世界を拓く
 新しい分野開拓
 同じチームで取り組み続けるのではなく、出来るだけ異能者(医者、農家、子供、大学教授とか)を入れて向き合う

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