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読書記録「猫のお告げは樹の下で」

何かに迷った時に、たすけてくれる。そんな都合の良いことは、そうそうあるものではなくて。でも、自分のその後の運命を変えるような、特別な迷いだった時に、思いもよらない特別な”お告げ”に出会ったらどうしよう。きっと、頼ってしまう。その”お告げ”が運命の言葉であることを望んでしまう。
神社で引くおみくじに書かれた言葉は、自分を自分で導く言葉になるように、この物語に出てくるミクジという猫も、登場人物たちが、自分で自分を切り拓いていく、その助けになる言葉をくれる。

ミクジの存在が、唐突すぎて、初めは戸惑ったが、読み進めていくうちに、このミクジが、過去、未来とお告げを渡した人物たちは、どれくらいいるのだろうか、そして、そのお告げをもらった人たちの物語をもっと知りたい。と、思うようになった。特に、最後の章を読むのも、読み終えるのも、寂しかった。

[一枚目]ニシムキ
無理に忘れようとせずに待とう、と私は決めた。
まだ残るこの胸の痛みが、いつか誰かを幸せにするほど素敵なものに変わる、そのときまで。
[三枚目]ポイント
さあ、これからどうする。僕の現在地はどこだ?
[六枚目]スペース
「手始めに『こうに決まっている』っていうのを外すんです。決まってるって思ってしまったときには、上書きしてみてください。『何も決まっていない』と」


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