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視座高く、シンプルに訴求するプレゼン・ピッチ資料とは

今週は早朝のインプットの後に、こちらのnoteでのアウトプット+自分のビジネスピッチのブラッシュアップ、その間に戸村さんや山本さんのYoutubeでインプット・・・と普段の仕事にプラスし頭が沸騰気味な1週間でした。

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手持ち服で輝くプロによる着こなし提案【ミニスタ】MINUTE STYLEの小林です。

https://minute-style.com

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「Airbnbから学ぶピッチ資料作成術・投資家を魅了させよう」
HUNTER CITY、今日の朝活4日目の内容はAirbnbの当初のピッチ資料を、戸村さんが解説!、という内容でした。
その後ピッチ資料そのものはアップデートを繰り返されていますが、解説で使われたものを。

1. サービス名とタグライン


過去にも実は見たことがあったんですが、改めて見てみると、もうなんでしょう1枚目からシンプルで本当に分かりやすいな、と。
Book rooms with Local’s, rather than hotelsと、直球のすごくわかりやすい言葉を使って彼らのタグラインが書かれています。

タグライン=自社の思いなどを示す、企業理念やコンセプトなど、顧客に伝えたいメッセージを簡潔に伝えるための言葉。

ファーストリテーリング社だと「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というやつです。

ピッチ資料ってアドバイスをいただいて、改善すればするほどなんだか盛り込んでしまうというか、そんなきらいがあったんですけれども。
改めて言葉はそぎおとしていくほうがいいですね。

まずは伝えたい内容を広げ、そこから絞り込む・削ぎ落とす。
なかなか難しいですが。
それと伝えたい内容を考えるにも、先におさえたいポイントを知っているほうがはるかにスムーズですよね。
このAirbnbの資料はお手本!みたいな資料だと思いました。

2. 課題


2枚目です。
3つの課題が書いてありました。しかもとてもシンプルに。

私も3つの課題を解決したくて今のビジネスをやっているんですが、一体どの問題を解決したいの?と実はよく聞かれます。
シンプルに表現できたら、もっと相手を混乱させないのかもしれませんね。
すべての課題は繋がっているので結果プラットフォームと呼ばれるスタイルのビジネスになっていますが、私もこんなふうに言葉を削ぎ落とせないかとウンウンと考えてみます。

そして同時に、スライドにはシンプルに書いてあるんですがしっかり口頭での解説が必要なんだとも思っています。

3. 課題に対するソリューション


3枚目。
その課題に対するソリューションを書いてあります。
ソリューションを一言で、そしてそこで得られるもの結果ですね。
課題に対する結果がやはりシンプルな言葉で3つ書かれています。

save money
make money
share culture

4. 競合


4枚目は、ベンチマークとして競合がどのくらいの規模感なのかを示す資料です。
以前私も競合というか、参考にしている企業の成長の伸びなどをグラフにした資料を使っていたことがあります。
が、これは使わない方が良いと言うアドバイスを受け今までお蔵入りしていました。

ですがもしかすると私がやっているビジネスの分野にそこまで詳しくない方がいらっしゃるとすれば、それはやはり仮に競合であってもベンチマークとして数を示すのは良いことなのかなと思いました。

5. 市場規模


5枚目はマーケットサイズについてのものです。
そもそも世界規模での旅行業界の規模感

格安旅行とオンラインで予約できる旅行の規模感

その中でAirbnbがどのくらいのパイをとっていきたいか

が数字と併せて示されています。

私はこれまで日本のアメリカの市場を分けてスライドを作っていたのですが、場によって使い分けれるよう、統合した数字のスライドを今後は準備すると良いかもなと思いました。

あくまで誰に対するピッチなのかと言う所にフォーカスをすべきですね。
聞き手ありき!

6. 商品イメージ


6枚目の資料はサイトのプロダクトイメージです。
予約までのフローの3つのアクションをスクショで説明しています。

search by city→review listings→book it
と、非常にシンプルでユーザ体験にフォーカスした見せ方になっていました。
3ステップで部屋の予約までできるって言うところが大切だと思います。

私もAirbnbは何度か使ったことがありますが、登録の際の身分証明などは少し大変ですが、予約自体は簡単だと感じます。
もちろん選択肢が多いと選ぶのに時間がかかるので、今後はユーザーの好みなどをベースにマッチングやおすすめ機能が強化されるのかなと思います。

「検索疲れ」はどの分野でも見受けられるので、ミニスタも今後少しずつ改善していきたいところです。

ちなみに今だと、実際の使用感は動画で説明されますし、諸々の背景の説明を1枚のスライド内で動的に説明されます。
(人の一生を赤ちゃんのハイハイから立ち上がって、、、杖をついて歩きはじめるピクトグラムとか、10人中に7人は・・・と人のアイコンが順に塗りつぶされるとか。)

7. ビジネスモデル


7枚目はビジネスモデル。
「10%のコミッションとを貰います」の1行のとともに、いくらのパイを取れたときに、(何年までに)いくらの収益になると示すスライドです。
数字周りはネットで見れるものだけでも数パターンありましたので、彼らでも資料を修正しながらやってきたことがよくわかります。

8. 市場投入戦略


8枚目、イベント時のプロモ・パートナーシップ・クレイグズリストからの流入など、ビジネスを加速させるために同社がとっていく戦略が書かれています。

サービスやプロダクトを作り上げるプロセスと同じくらい価値をおき、当然その後のGo to market plan(市場に投入する際の戦略)を考える必要があります。
すでに世の中にある商品でさえ、専門部隊をおいて必死にやっているわけで、コンセプトやアイデアがまだ馴染みのないスタートアップが世の中に何かをローンチするのは大変なことです。

もちろんリーンスタートアップ(サービスやプロダクトをリリース、その過程を通じて一気にやらず「少しずつやる」手法)が進めつつ、刺さるターゲット層や手法を明確にしていると思いますが、大企業でもローンチしても撤退する事業もあるくらいなので、こちらも開発プロセス以上に真剣に取り組むプロセスです。

9. 競合分析


9枚目は競合の分析です。
ユーザにとっての快適さ、オンラインで完結するのかという軸で分析をし、Airbnbがいちばん素敵に見えるところにプロットしています。

10. 競合優位性


10枚目はCompetitive advantage (競合優位性)です。
他のサービスと比べてどんな利点や強みがあるのか、見込みがあるのかの説明です。

11. チーム


11枚目はチームです。
どれほど優秀なチームで運営していくのかを見せてくれています。

12. これまでの成果(メディア実績など)


12枚目はメディアでの掲載履歴。
メディアの名前とコメントを簡潔に紹介します。

ピッチ大会の受賞歴や、○○アクセラX期、もし著名な人が自社のサービスを使ってくれていたら許可を得て掲載するのも良いと思います!

13. お客様の声


13枚目。
サービス利用者がどれほど満足度を得ているのかと言うようなコメントが、顔写真と一緒に紹介されています。

このユーザーの写真を1枚目に持ってきて「○○さんをご紹介させてください。彼はこんな仕事をしていて、常日頃このようなことに頭を悩ませていました。」みたいなスタートも海外ピッチでよく見かけます。

14. ファイナンス


最後に、今回必要な資金。
それがどのくらいの収益を生み出すのかと視覚的に分かりやすい資料となっています。

なんか、もう。
本当にシンプルで良くできていて、ぐぅの音も出ません。
ひたすら繰り返し自らのピッチをアップデートするのみです!




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