49.私の運命を変えた出会い①

次の日は会社は正社員の入社式、私は入社前の健康診断を受けるため初出勤は4月2日でした。

初日は挨拶と現場の説明を受けて1日が終わり、2日目から少しずつ作業を覚えていくことになりました。

その4月3日に私は人生を変える手助けをしてくれたある人に出会います。

朝マネージャーに『この人に仕事内容を教わってね。』と紹介されたKさんに付いて行って、ある男性を紹介されます。

Kさんはとても気さくな女性で、その男性とも普段仲が良いようで、
『ERIEちゃん、この人いくつに見える?』と私に聞いてきました。

私はその男性をじっと見て、

まず身長が高くてなんだか強面なかんじだけれど、肌もしわがなくきれいだったので毎日家族を大事にして幸せそうだなという印象を持って『うーん…26~28歳くらいですか?』と答えました。

するとKさんは『26~28だって、Eくん若く見られてよかったね!!』とその男性に言いました。

そのあとKさんが私に『この人38歳だよ。』と教えてくれて、びっくりした私は彼を見ると、
彼はものすごく嬉しそうに笑っていたのです。

こんな強面な顔の人が笑うのはギャップが強すぎる…と思ったのと、
その時私はなぜかは今でもわからないのですが、すごく俯瞰的に『私はこの人と結婚するかもしれない。』と冷静に思ったのです。

一目惚れではなかったですし『私はこの人と結婚するかもしれない』と直感的に思いはしましたが、
彼が38歳と聞いてからは既婚者で子どももいる人だと思いもしました。

けれど人間の中に潜在する勘というものはおもしろく恐ろしいものです。

私は誰も知らない土地でひとりきりでしたので『友だち』がほしくて、
『彼となかよくなりたい』と思ったので、次の日から彼と話をしようと毎日近づいて話しかけました。

『Eくん』と呼ばれたTさんはもともと人と話すのが苦手なようで、
なんで18歳も年下の女の子が自分にやたら話しかけてくるんだ?といつも不思議そうな顔をしていました。

けれど別に邪険に私をあしらうことはなく、私のする話には乗ってきてくれます。

何日か経つと、彼は隣の県から片道1時間かけて通勤していることと独身だということを知ります。

妻子持ちと勝手に思っていたので勝手に驚きましたが、それで恋に落ちるとかそういう感覚ではなかったです。

人生初の1人暮らしは気楽ではあったけれどやはり寂しさもあり、自由になった私は友だちが本当にほしくて、
私は彼を『ごはんを一緒に食べてくれる友だち』から始めてみようと思い立ち『ごはん行きませんか?』と誘ってみます。

すると彼は『なんで行かないとあきませんの?』とずばっと切ってきたのです。

断られてショック!!というよりも、
こんな自分の思ったことを相手の顔色を伺わずに正直に言える彼を、羨ましいというきもちになりましま。

それから数日後もう一度ごはんをアタックしてみますが、やっぱり同じ答えで私を切ってくるのです。

私は切られても立ち上がる武士のように、彼に毎日話しかけることをやめませんでした。

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