5.エホバの証人の禁止事項

私は小学生になり、学校に通うようになると、エホバの証人として様々な『禁止事項』を課せられることになっていきました。

ローカルルールというのか各会衆や各家庭で少し基準はちがったようですが、私の場合、

校歌や国歌を歌うこと、
給食で『いただきます』『ごちそうさま』の時に手を合わせること、
給食に出てくる5月のちまき・2月の節分豆・3月のひなあられを食べること、
友だちと放課後遊ぶこと(※エホバの証人は信者以外の人を『世の人』と呼びます)、
音楽の授業で鈴を演奏すること、
運動会で応援歌を歌ったり応援団と並行して応援すること、
お友だちのお誕生日をお祝いすること、逆に自分の誕生日にお友だちからのプレゼントを受け取ること、
バレンタインに男の子だけでなく女の子同士でもチョコレートを渡したり交換したりすること、
高学年になってくると生徒会選挙に立候補することと投票する時や歴史のテストでお寺や仏像や宗教関係の問題が出た時は白紙(空白)にすること、

だいたいこのような禁止事項が決められていました。

修学旅行が京都奈良だったのでお寺に入ったり仏像を見ることも禁じられました。

お寺に入る時はバス待機が推奨されたけれど、私はとにかくバス待機で目立つのが嫌でたまらなかったので、
仏殿でみんなががやがや入ろうとしているところに紛れて入り口で待機していました。

けれど東大寺の大仏殿の入り口から大仏が目に入ってしまい、
これで私はエホバに滅ぼされるんだなと思ったのを覚えています。

私生活で言うと、

ゲームやまんがは禁止、
テレビアニメは暴力的なことや魔法的なことなどの基準に反するものは禁止(※『グレー』と曖昧に判断するアニメもあり、各家庭で見ていいものといけないものは違っていたと思います、例えばうちはドラえもんはOKで、クレヨンしんちゃんはもちろん、忍たま乱太郎はNGでした)、
音楽もエホバの証人の讃美歌以外は基本禁止(※1番の歌詞しか知らなくて大きな古時計を家で歌ったら、3番に天国って歌詞が出てくると母にものすごく怒られました)、
キーホルダーの鈴は必ず外して捨てる、
占い全般は禁止、迷信も信じてはいけない、
『運がいい(悪い)』『オーマイガー!』『ジーザス!』という言葉を使ってはいけない、
キャラクターも天使や悪魔を象ったものは禁止(例としてサンリオのキキララがダメでした)、
アイドル(※英語で『idol』は本来『偶像』という意味)のファンになったり、アニメのキャラクターであったとしても部屋にポスターを張ることもフィギュアを飾ることも偶像崇拝に該当するので禁止、

といったところでした。

ついでに学校からの門限は1年生から高校卒業までずっと17時でした。

決められた禁止事項はすべてエホバの悲しまれることであり、エホバが悲しむことをするとハルマゲドンで滅ぼされて楽園での永遠の命を得ることができない、
が教えの大前提です。

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