15.隠しごとを『エホバは見ている』?

私は今でもアニメやまんががとても大好きです。

今では堂々とテレビで好きなアニメを見られるしまんがも本棚に揃えられるしグッズも飾ることができるけれど、
小さい時から好きだったこの気持ちは、エホバの証人の禁止事項に該当するので押さえなければいけないものでした。

でも私にとっては『好き』と思う気持ちが本心であり自然なものなのでどうにも抑えきれません。

中学1年生の私は少女漫画りぼんの『神風怪盗ジャンヌ』の名古屋稚空くんをとても好きになり、私は初めて『二次元の恋』を経験しました。

毎月のお小遣いの中からやりくりして毎月りぼんを買って、神風怪盗ジャンヌのページだけ雑誌から外して他の漫画はかさばるので捨て、
それだけを学習机の一番下の大きな引き出しの奥底に隠すという行為を始めました。

万が一母に見つかっては一貫の終わりと分かっていたけれど、
少しずつ漫画や、性にも興味が出始めた頃だったので自分が描いたエッチな絵も増えていきました。

でも『エホバは見ている』らしいのです、
中学1年生のある日私の描いた絵がひとつ母に見つかり、
そこから部屋の中を捜索されて隠していた漫画や絵が全て見つかってしまいました。

母は見つかったものから次々と私の目の前で破り捨ててはまた見つけていくという行動を繰り返し、
当然ゴムホースの懲らしめがあり(この時は人生最大の50回でした)、
『エホバが悲しむことをして悔い改めなければハルマゲドンで滅ぼされる。』と最大の教理で脅されて終わりました。

それでも好きなきもちはやめられないので、次はうまくやろうと隠し場所を転々と変えてみながらまた『コレクション』を増やしていきます。

漫画も少女漫画から少年漫画を読むようになり、
ジャンプが今でも特に好きで、幽☆遊☆白書の蔵馬くん、闇の末裔の黒崎密くん、デジモンアドベンチャーの石田ヤマトくんを好きになり、
この頃から二次元BLにも興味を持ち、好きなキャラクターとのBL漫画のアンソロジーも買い漁るようになりました。

集会や奉仕活動で着ないような服で軽く変装して自転車を飛ばして本屋や古本屋に通い、
駐車場に入る時と店内に入る時は必ず道路を振り返って知っている兄弟姉妹の車が通っていないかまで確認するようになっていきました。

おかげで人の車のナンバーをいちいち覚える癖がついてしまい、よく人に気味悪がられます。

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