52.カミングアウト
私は彼と付き合えて幸せだと心の半分では思っていましたが、
これは彼を騙しているのではないかと後悔する気持ちもあり、打ち明けられずそれから1週間悩みました。
悩みに悩んで、やっぱり彼に本当のことを話していない、騙している状態がとても辛かったです。
彼は純粋で嘘のない気持ちで私に接してくれているのに、私は正体を隠して接していることはとても狡い。
1週間後の土曜日、私は全てを話そうと思い、京都へデートに行った帰りの車の中で勇気を振り絞って、
私はエホバの証人であること、まだ籍は置いているけれど今は全く接触がなく完全に抜けたいと思っていて、そのために家を出たことを全て話しました。
これで彼とは終わりだと思いました、
たった1週間でも、私は彼に好きになってもらえて大切にしてもらって幸せだった、ありがとうを告げようと覚悟していました。
私の話を黙って最後まで聞いた彼は
『エホバの証人という人たちは知っている、うちにも時々来るよ。ERIEは俺を勧誘しようとしているんじゃなくて、エホバの証人を辞めたいと思っているんだよね?それなら俺は別れたりしない、俺は遊びで付き合ってほしいと言ったわけじゃない。』
と言ったのです。
それはもうものすごくびっくりしました。
今まで私の真実を知ってそれを受け入れる人なんてひとりもいなかったから、それが正常な反応だと思っていたから。
それ以上にお付き合いをするということは将来結婚するかもしれない、そうなった時私たちふたりだけのことではなくなる、
彼や私の家族も関係してくるから、彼のおかあさんやご家族は受け入れてくれるだろうか?
母や妹には祝福されないので、それは彼としては大丈夫なのだろうか?
けれど彼の言葉は、全てを瞬時に覚悟したという強い言葉でした。
私は涙を流して『付き合う日までにきちんと言わなくてごめんなさい。』そして『ありがとう。』と何回も彼に言いました。
私は彼には本当に感謝している、彼と一生一緒にいたいし、この人を一生懸命愛したいと強く思った日でした。
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