11/21北陸旅行②

金沢。この日は金沢と富山を移動しなければならないが、自分が見たかったものは昨日クリアしていたので、まずはゆるやかに喫茶「めるつばう」でモーニング。ポップで明るく元気でフレンドリーな幼稚園系カフェの内装でありながら、棚はカルチャー系の本で溢れている。「めるつばう」という店名はこの不思議なバランス感覚から付けられたのだろうか。ふと目についた蓮實重彦・山田宏一と淀川長治の「映画千夜一夜」をめくる。アラ!イヤですね!と蓮實調に対して満更でもない表情を見せる淀川長治老師が実にkawaii。

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オムレツカレー。これはつまり、朝は軽く済ませたい欲求に一番おいしそうなものを食べたいという欲求が勝ってしまったということです……。サラっとしていて意外とスパイスの効いたカレーだったため、額に汗を出しながらかっこみ、熱いコーヒーで流し込んだ。朝からハッスルしてしまいました。

急いで朝のうちに兼六園~金沢21世紀美術館へ。これは完全に同行者に合わせた形でさらっと。とは言え、ちゃんとブルーな『ブルー・プラネット・スカイ』が見れたのはうれしかった。

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ギリギリ紅葉。

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ブルー(デレクジャーマンのあの映画)

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あまりに普通の佇まいだが通り道なので金沢市西町教育研修館を見学。

そして昼食。並んでいる回転寿司店と金沢おでん店を横目に、静かな路地へ入り込み、少し迷いつつも怪しい雑居ビルに入り込むと、目当ての店「ジョニーのビリヤニ」に到達した。エレベーターの中からスパイスの香りに包まれており期待が高まる。お店はアンダーグラウンドな雰囲気は無く、落ち着けるタイプ。安心しながらマトンビリヤニにフライドオニオンを増量し、サイドはコーラとする。本場ではビリヤニにコーラとどこかで見た記憶があったのだ。

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明らかに気合の入った炊かれ具合のバスマティライスにガンガン香るスパイス。ビリヤニはバクバク食べられるところがたまらない。食べ進めてはライタで味変する。口の中がヒリついてきたらコーラでリフレッシュ。最高。東京の「エリックサウス」に勝るとも劣らない名店でございました。何より地方都市でビリヤニ一本という気概がカッチョいいではないですか。

そして一貫した態度として、街を訪れたらパフェを食べたい。ビリヤニから徒歩で「ミステリーカフェ 謎屋珈琲店」に向かい、コーヒーとパフェを断固とした態度をもってオーダー。この店は注文すると問題が書いてあるカードをもらえ、これに答えるとスタンプがもらえるというシステム。いわゆる謎解きブームに自分はまったく乗れていない上に、人よりもこの分野に対する興味はかなり低いと思うのだが、ソファー席は落ち着けるし静かでコーヒーもおいしかったので満足した。クイズとか、嫌いなんだよな……。苦悩の末にようやく解いて店員さんからスタンプをもらったものの、どうやらスタンプカードは20個集めなくてはいけないという、観光客にとってはなかなかのハードなシステムだった。

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最下層の苦みある珈琲にミステリー小説を感じる。

その後市民バスに乗り込み「金沢海みらい図書館」へ。いかにもな郊外エリアの中にどんっと立っているところに公共建築物としてのプライドを感じる。名前からして海に面しているのかと勝手に思っていたのですが、そんなことはなく日本海関連の書籍が充実しているという意味でした。内装は写真不可。無数の窓から差し込む光が柔らかく、ほどよく暗い、居心地の良い空間。こんな外見だが蔵書の内容はスタンダードで、また老若男女が本を読んだり勉強している普通の街の図書館であった。自分も紛れて寝たくなった。持ち込んだ本と後はBRUTUSのバックナンバーが置いてあったので気を抜きながら読み、富山行きの新幹線までの時間を過ごす。

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富山では「魚吟」に。開店と同時に席が埋まり、その後も10組以上飛び込みを申し訳無さそうに断っていた。すごい。前日行った「くろ屋」より若干創作ダイニング的な品があったしデートに使いやすそう。そんなことは食べながら一切考えず、男3人で大量にたいらげた。以下、おいしそうな写真。

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コンビニに寄って事件を起こしつつ。ホテルに帰宅して寝る。

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