国際女性デーを前に今夜お届けした番組のOA後記

今夜「802 BINTANG GARDEN Girl's, be ambitious!」がOAされた。
私はビビっている。
正しく伝わっただろうか。一番生みたくない誤解を生んでいないだろうかと。
番組をお聴きになった方、これからお聴きくださる方にも、どうか正しく伝わってほしいという切実な願いがあり、真意を書かせてもらう。
本来なら番組だけで完結させるのが最も美しいのだが、今回ばかりは注釈を入れたい件も多く、OA後記という形で読んでいただければと思う。

実は今回いくつかの不運が重なり、当初想定していた内容を大幅に変更してのOAとなった。そのことについては後ほど触れる。

まず、企画意図から。
3/8の国際女性デーにあわせて、女性をエンパワーメントする番組を作りたいと考えた。
私自身長年「女性であること」に悩み、女性であるがゆえの苦痛や葛藤をいくつも味わってきた。
が、コロナ禍でいくつかのきっかけがあり「フェミニズム」という考え方に出会い、私の視界は大きく開けた。フェミニズムが私を「救う」かはわからないが、長年自分が苦しんできたことから解放される鍵、呪縛を解く鍵になるかもしれないと、フェミニズムに希望を感じたのだ。
(私自身がジェンダー問題に関心を持つようになったきっかけや背景については、まだ別記事でお話ししたいと思う)

おそらく私と同じように、自分の性別ゆえのあれこれに悩み苦しんでいる方は大勢いると思う。女性に限らず、男性にも。
私たちが抱える生きづらさの多くは、その大元を辿ればジェンダーにまつわる偏見やバイアスに由来するところが大きい。
そのことからそろそろ解放されようよ、みんなで話そうよ、そして女性たちよ(ひいては男性も、女性でも男性でもない人も)大きく羽ばたけ!という気持ちで企画したものだった。
その思いに賛同してくれたスタッフ(私含む女性3名)で企画を進めることとなった。

そこで我々が一番重要視したことは、「男女"ともに”」考えることだった。(ここでは便宜上”男女”という呼び方をするが、つまりは地球上の全ての性別、みんな、という意味)
女性が解放されるためには、男性側に女性側の立場や気持ちを知ってもらうこと、その上での男性側の理解や協力が不可欠だ。逆も然り。男性側の思いにも女性側は耳を傾ける必要があるし、そうやって一緒に考えたり受け止めたり対話をすることで、お互いに理解し合うことができるのではないかと考えた。
男性にも当事者として考えてほしい。男性を排除するのではなく、一緒に参加してもらいたい。
男女の”対立”ではなく”対話”の構図を作りたい。
答え(らしく見えるもの)を提示したいのではなく、一緒に答えを見つけたい。

というわけで、男性ゲストを軸にした構成にし、スピーカーとして参加していただく予定にしていた。是非にと打診した方にもご快諾いただいていたのだが、やむを得ない事情で急遽出演が叶わなくなった。これは完全な不可抗力。非常に無念であったが、誰の責任でもない。
結果として、急遽作家のアルテイシアさんと私との女性2人でのトークという構成に切り替えたというわけだ。
アルテイシアさんには鋭い視点でわかりやすく非常に興味深いお話をたくさん披露していただいた。(アルテイシアさんの著書はいずれも気づきが満載な上におもろいのでぜひみなさん読んでみて!)感謝申し上げます。

以上のような経緯もあり、ぜえぜえ言いながら作った番組なのだが、これを聞いた方はどんな印象を持っただろうかと不安もある。
トークの中身をきちんと聞いてもらえれば捻じ曲がって伝わることなどきっとないはずと願うが、中にはほら、なんていうか、ね、こういう話に免疫がない人もいると思うので。
「女どもがまた何か言ってるわ」になっていないといいな、と願っている。強く強く願っている。
つまりこれが冒頭で述べた私が「ビビっていること」である。本音。

しかしなぜ私がここまで、番組作りの裏側を明かしてまで、念入りに説明したがるのか。
それはとにかく「ジェンダー問題について語ることを毛嫌いしてほしくない」からだ。
これに尽きる。
ジェンダー問題について語る時、どこかややこしくて面倒くさいヤツと思われがちだ。フェミニズムと聞いただけでアレルギー反応を示す方も多い。
だからこそ、とても慎重になる。
(いちいち慎重にならなくてもいいように、あたかも腫れ物に触るような扱いをしなくてもいいくらい、この話題をラフに話せる社会になってほしいのだが、まだまだ社会がそこまで成熟していないし、私自身の中にも実はまだフェミニズムを語ることへの恐れがある証拠でもあると思う)
きっかけを逃したくないのだ。1人でもジェンダー問題についての対話の入り口に立とうとする方がいるなら、ぜひ仲間に入ってほしい。嫌いになってほしくない。私のことは嫌いでもフェミニズムのことは嫌いにならないでください、と思う。
しつこいようだが、私はみんなで一緒に考えたい。
そしてみんなが解放されてほしい。
みんなが等しく自由に生きられるようになってくれ!と本気で思っている。


以上、ご協力くださったみなさんに感謝します。
これをファーストステップにして、諦めずに取り組んでいきたいと思う。
私自身もまだまだ発展途上、アップデート中。
今後も試行錯誤しながら、もっとカジュアルにみんなで話せる場所を作っていきたい。もっともっと音楽の力も借りたい。自分にできることを引き続き考えていく。

ご意見ご感想お待ちしています。

#国際女性デーによせて


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