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「じぶん編集」の授業

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美術大学で学生に伝えている、デザインにおける考え方やコミュニケーション、健やかに生きていくための思考方法のまとめ。「じぶん」を再発見する為にどんなことを普段授業でしているかをご紹…
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2018年4月の記事一覧

自己紹介は、じぶんのキャッチコピー選手権

僕は京都精華大学でずっと2年生を教えています。年齢にすると19、20歳の学生です。毎年4月に新しい学年が始まるのですが、授業の初日は僕の自己紹介のあとに、学生に自己紹介をしてもらうのが恒例となっています。 さて、ここで面白いのが「自由に自己紹介をしてください」というと、何故か毎年みんな同じ形式で自己紹介をしてしまうことです。 「わたしの名前は◯◯◯◯です。△△△(出身都道府県)から来ました…」と、同じフォーマットを繰り返すだけの時間が訪れます。 うーん、せっかくみんなを

後ろ向きにマクドナルドまで歩く授業

最近新しく始めたことって何かありますか? だいたい、年初め、年度初め、誕生日なんて日から何かを改めたり、始めたりする方は多いと思いますが、ぜひその際は知識を得るだけの行為ではなく、体験、行動を伴うようなことを始めていただきたく思います。 学問なき経験は経験なき学問に勝る、といいますが、これに僕は心底同感します。 机上対現場、どちらの方が人の記憶に残るかというと、圧倒的に後者ですし、実際に自分の学生時代の記憶を呼び起こしてみても(じぶんが聡明でなかったせいもあり)座学よりも、

いいね!と思う人と悪いね!と思う人は同じ数いる説

1.「自信がないんです」 2.「怖いんです」 3.「実力がまだないんです」 どうして自身の作品ををアピールしないのですか?と美大生に聞いたときの返答は、だいたいこの3つです。今日は「称賛と批判」についての授業です。 「さてみなさん。1.自信がないことと、2.怖いことは批判されることへの恐怖ですね。ここでひとつ確認をしたいのですが、この考えのベースには、自分の努力次第で批判より称賛を得られるという考えを持っていませんか? 例えば、10人に何かしらのアプローチをかけて、はじ