2023トライアウト 〜プロ野球選手、最後の日〜
2023年11月15日。
千葉県鎌ヶ谷市にあるファイターズの二軍本拠地である鎌ヶ谷スタジアムにて、プロ野球合同トライアウトが行われました。
僕の自宅から1時間ほどで行ける距離にあるため、休みを取って見に行こうかなと思っていたのですがうっかり出勤を命じられてしまったので、現地に行かれているTwitterのフォロワーさんのツイート(速報)を追っていました。
僕は普段北海道日本ハムファイターズを応援していますが、ファイターズからは井口投手、姫野投手、立野投手が受験。
加えて昨年退団した高山優希投手も参加していました。
まず結果はどうあれ参加された59名の選手の方々、お疲れ様でした。
本当に毎年この時期になると思うのですが、プロ野球選手って職業は過酷すぎますよね。
石のような硬さのボールが150kmだかのスピードで自分に向かってくるんですよ?
打者は体に当たれば大怪我のリスクもありますし、投手は打者の放った打球や折れたバットが直撃する危険だってある。
成功すれば何億と言う富を手にできるとはいえ、プロ野球選手は命懸けでプレーしなければなりません。
しかもシーズン中は自由な時間なんてほとんど無いですからね。
更に辛いのが、この命懸けの日々を共に過ごした同僚を蹴落としてプレーしなければ自分は野球選手として生き残れないという事です。
私たちが普段中継で見ている一軍でプレーするスター選手はいわば競争に勝った選手です、逆に今日のトライアウトに出場している選手は"競争に負けた選手たち"です。
今年一軍で活躍して何億とお金を稼いでいる選手の中にも、仲が良かった同僚が今年戦力外通告を受けたと言う選手も多いでしょうね。
中には「自分が蹴落としたからアイツはクビになった」と考える選手もいるかもしれません。
命懸けの日々、同僚との蹴落とし合い、別れ。
しかも20代中盤でいきなり職を失う可能性もある。
こんな職業があったらどうです?辛すぎません?
しかしこれがプロ野球選手です。
トライアウトも言ってしまえば競争ですしね。
トライアウトも年々合格者は減っています。
獲得する側からすれば気になる選手であればシーズン中の映像もチェックしているでしょうし、その上で興味を持った選手がトライアウトに参加するとなれば"来期動けそうかどうか"などを確認する最終チェックとして視察するような感じでしょうね。
つまり"トライアウトで良い結果が残せたからと言って、NPBの球団から話がある"とは限らないんですよね、むしろ可能性としては低いです。
元々気になっていた選手ならともかく、そこまで興味なかった選手が多少活躍したからと言って評価が揺らいだりすることは稀でしょう。
今回受けた選手も全員それは理解していることでしょう。
プロ野球選手としての自分に踏ん切りを付けるために、と言う選手も多いはずです。
次の就職先が見つかれば勿論それに越したことはないのですけど、結果云々よりもとにかくまずは選手が悔いのないプレーができたのならそれが1番だなと思っています、なぜなら今日が「プロ野球選手でいれる最後の日」かもしれませんから。
プロでもない1ファンが何を偉そうに言ってんだと思うかもしれませんが、結果が良くないものだったとしてもトライアウトを受けられた選手はどうか胸を張って生きてください。
ドラフト会議で指名される可能性の欠片もなかった我々ファンにとって、プロ野球と言う過酷な世界で生きたあなた達はヒーローに変わりありません。
最後まで命懸けでプレーし続けた選手たちを本当に尊敬しています。
これからの人生が良いものとなるよう、願っています。
参加された59名の選手の方々。
本当にお疲れ様でした。
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