働きまくっていたら20代で大動脈瘤、心臓弁膜症になった話の記録-2
さてパート2
血栓が脳に飛んできたわけですが、これがどこから来たのか?
大きく分けると血栓の発生源は、心臓と頭の2パターンあるようです。(心臓で出来た血栓の方が一般的には大きく危険らしいです。)
なので、首の動脈含む頭の血管と、心臓周辺を調べたところ、心臓から出ている大動脈がぶくぶく膨れてボールみたいになってるのが見つかったわけです。
高血圧やらの理由で風船みたいに大動脈が圧に負けてぷーっと膨らんでしまったんですね。
川崎幸病院の文言を借りると下記の通りです。
「大動脈瘤とは心臓から始まる全身に血液を送る大動脈という臓器が拡大し破裂の恐れを呈する病気です。大動脈瘤破裂は極めて死亡率の高い疾患であり緊急手術を行っても助かる見込みが少ない非常に重篤な病気になります。」
(https://saiwaihp.jp/daidomyaku/basic/#:~:text=大動脈瘤とは心臓,な病気になります%E3%80%82)
極めて死亡率の高い、という文言ですからね。
病名言われてからググりましたがまぁビビりますよね。
通常大動脈の直径は2-3cmで、5-6cmになったら手術を行うところ、私は確か7cmだったと思います。
なので手術やりますか?というよりは手術は既定路線でした。
そしてこれに合わせて、心臓の弁2つの閉鎖不全(要は弁が閉まってなくて血が逆流していました)も見つかりました。
これについては実は思い当たるところがありました。
片目が見えなくなる1年くらい前に10キロマラソンに参加しましたが、驚くほど走れなかったのです。
女性も参加していて、若い女性が動画を撮ったり雑談しながら走ってるわけです。
それに比較しても圧倒的に遅く、ダントツのビリでした。
大学時代は体育会でしたし、上で書いた女性らタイムなんて一ミリも気にせず気分良いなーくらいで走ってるわけですが、文字通り汗水垂らしてへばり果てながら走ってる私がそれよりも遅いので、さすがに体力無さすぎるなと衝撃を受けました。とはいえその時は、まぁ社会人になってからタバコを吸ったし毎日座って働いてるだけなんだがらそんなもんかもしれないと思って流してしまいました。
ですが、これこそ今思えば心臓の弁がイカれてた兆候だったと思います。
兆候で言えば、実は他にもありました。
働き始めて1年ほどたった頃に不整脈を自覚することが時々あったので、大学病院に行って24時間心電図やらMRIやらやりました。
結果的には僧帽弁の軽度の逆流と大動脈付け根(心臓と大動脈が繋がっているあたり)に拡張の傾向が見られるということでした。
が、いずれも軽度なので大動脈の方はもしかしたら50歳くらいで手術いるかもね、と言われたくらいでした。
ですが、今思えばこれこそが大動脈瘤の始まりで、ここから3年経たない間に7cmの大動脈瘤に大成長したわけでした。
上記の通り、軽度の異常でなんか問題出るとしても50歳くらいだと言われていたので、その後も気にせず激務をやり、タバコを吸い、しょっぱい食事を摂り続け見事3年で大動脈瘤が育ち上がってしまいました。
ですので、私の場合はマラソン・不整脈・片目が見えなくなる、と3段階も気づくチャンスがあったので気づけましたが、これで気づかなければ大動脈瘤が破裂しておしまいでした。
是非みなさんには定期的な検診を勧めたいと思います。
(のとお医者さんはすごく忙しいですし、当然100%正しいわけでもないので、どう考えてもやばいと言う時はセカンドオピニオンを取ることが大事だということも分かりますね。救急の時も体感4.50%の病院は緊急性無いという判断でした)
さて、それで大動脈瘤と心臓弁の異常が見つかった訳ですが、では治療は何があるか。
大動脈瘤は、人工血管に取り替えるか、またはステントグラフトというと細いチューブのようなものを血管の内側に入れて補強するか、の2択のようです。
私の場合は血管が脆いという特性もあったので、人工血管が勧められました。
人工血管の良いところは、一度取り換えれば基本的には破れたりしない。
悪いところは、細胞ではないのでそれ自体には免疫システムがなく感染を起こしやすい。
感染したら取り替えるしかなく、取り替える手術はそれなりに死亡率が高い。
ので出血や感染に気をつける必要あり。
特に歯周病など、口周りで感染を起こすと胸に届いて感染を起こしやすいので、歯医者で血が出る治療をするなら抗生物質を飲む必要が出てくる。
というようなことでした。
実際調べてみると、人工血管の感染というのはなかなかに危険なようで死亡例も調べれば全然出てきます。
ただ私には選択肢がないのでやるしかありませんでした。
一つ救いは、人工血管手術をやってから1年経つと感染確率が結構下がるようです。
なので一年耐え切ることを今は念頭に置いて頑張っています。
具体的には、腐った肉や食品を食べない、大出血するようなことはしない(バイクに乗るなど)、歯磨きなど歯周病ケアをちゃんとやる。
川崎幸病院の大島先生がTwitterで言うには、先生が担当した範囲でも過去に歯医者での歯石取りで感染した事例が数件あったそうです。
なので歯石取りであっても抗生物質をきちんと飲むことを推奨されています。
上に列挙しましたが、まぁめんどくさいもののようです。
ピアスらへんの感染を起こしそうなものは全部やる気が失せました。
歯の矯正もやりたいですが、少なくとも1年経ってからですかね。
機械弁にしたので薬飲むとか色々ありますが、人工血管が個人的には1番嫌です。
(ほぼ確率ゼロとはいえ)歯石取りで感染した事例もあるわけですから、何となく気掛かりで邪魔くさいですね。
とはいえ、毎日の生活でなんかすごい気を使うかというとそうでもなくて、歯磨きとフロスをちゃんとやるくらいですね。
あとは鳥刺しとか生肉食べなくなりました。
それが人工血管についてですね。
続きはパート3で機械弁、ワーファリンについて書きます。