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ミュウを20年ぶりに撮影した

ポケモンスナップのゲーム性

 ポケモンスナップは任天堂64で販売されたゲームソフトで、ポケモン版のサファリパークのようなものだ。
リバーや渓谷、火山などマップを選び乗り物に乗って決められたルートを辿る。
マップ内に野生っぽく生息するポケモンを発見しカメラに収め「大きさ」「ポケモンが真ん中か、正面から撮ったのか」「珍しいポーズなのか」をオーキド博士から批評され写真の点数を極めていくゲームだ。

 個人的に好きなのは「自然に生息する野生っぽさ」と「ポーズや新しいマップを開拓する謎解き」システムだった。
幼稚園、小学生のころはポケモンが現実世界にいたらどれだけ面白いだろうと想像していたし空想の世界が好きだった。
草木に紛れるトランセル、川の中を泳ぐコイキング、空をはばたくポッポ。
当時プレイしていたポケモン緑や金では草むらの闊歩や釣りをキッカケに白黒の明滅でエンカウントするポケモンだが、その「野生のポケモンと出会うまでのリアリティさ」を3Dで表現したポケモンスナップは子供の頃の私が求めていた夢のようなゲームだった。
また、ピカチュウが風船で空を飛んだり、プリンが歌っていたり、マルマインにリンゴをぶつけて「だいばくはつ」を誘発して岩を壊して火山の入り口を探すなど持っているアイテムを駆使して珍しいポーズの撮影に成功したり、新しいマップを見つける感動はひとしおだった。


 この任天堂64のポケモンスナップの発売は1999年で、ニンテンドースイッチで発売されたNewポケモンスナップは2021年発売だ。
22年ぶりの新作に懐古厨の私は沸いた。


Newポケモンスナップでできること


 ゲーム性は前作と変わらず、マップやポケモンの種類が増えてかなりのボリュームアップとなった。
グラフィックがとにかく綺麗で、点数が高いのはこのような「大きく、ポケモンが真ん中で、正面を向いて、珍しいポーズ」のものだ。

IMG_2446 - コピー

※これは滑空中のフライゴン。任天堂64で跳ねるコイキングや飛んでくるポッポを撮影していたので突然のポケモンに対応するエイム力が備わったのが自慢


大きく、真ん中に、正面で捉える操作も難しく、マップを何周もしてテクニックを向上させるゲーム性も楽しいが、スイッチ版では点数が低い遠景の写真もかなり「映え」で一枚絵としても成立し、ゲーム性を問わず楽しめる。

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※サンセットで撮った新しい人魚みたいな女児に人気そうなポケモン(名前は知らない)この他うっそうとした濃霧の中の森などとにかくロケーションがきれい


 ただ写真を撮るだけではなく、スマホのカメラアプリを意識した「加工」システムが新設された。
フィルターやスタンプが収集でき、組み合わせて物語性や大喜利のような遊び心が加えられて個性が演出できる。

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※バカンス中のコイキング。ネットにアップして「いいね」がもらえる機能付き。


懐古厨の着眼点


 20代のくせに懐古厨をこじらせている私が譲れないのは「野生のポケモンと出会うまでのリアリティさ」で、この場所にはこのポケモンがいそう、そしてこんな生活をしていそうだと想像を膨らませてくれることだ。
ネット上では規定のルートに沿って進むことや、ポケモンがポケモンを捕食する弱肉強食の描写に否定的な意見もあるが、自由な散策よりも決められたシャッターチャンスを逃さない制約があったほうが、ポケモンの生息を覗き見て野生と出会う表現がされていると思うし野生と出会うからには捕食があって当たり前なのでかなり好意的。むっちゃいい。

 そして少年心をくすぐるのは「珍しいポケモンとのレアな遭遇」だ。
マップによってはスイクンやルギアなどレアなポケモンが生息し、出会うまでに謎解きがあり条件を解くと撮影ができる。
スイクンの条件突破に7時間かかって二度と雪山マップに行きたくない。

任天堂64のマップのラストは虹の雲で、そこに生息しているのは幻のポケモンのミュウだけだった。
ミュウはバリアで覆われており、バリアを割ってアイテムをぶつけて近付かせて回転するポーズでシャッターを切らないと高得点にならない。

同じ、条件で、同じ、ポーズが取り入れられていた。

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※ここまで書いておいてそのポーズではない別の写真を使用している

Newポケモンスナップのジャングルで出会うミュウは、私にとって小学生の夏休みに虹の雲で出会ったミュウだった。
まさに20年ぶりの邂逅だった。
22年ぶりの新作で嬉しいのに懐古厨を感動させてくれるこんなゲームある????最高か????
できれば森の中でハネッコが浮遊している姿撮りたいからハネッコ出してくれ。


そんでそんでお盆休みを控えた8/4、アップデートで新マップが3つ追加された。
任天堂64で好きだった、リバーと渓谷のマップを模したものだった。


任天堂、神。


川にリンゴを投げると跳ねるコインキング、水しぶきをあげるギャラドス、いやらしい顔のドガース、妙にコミカルなコダック……
ミュウとの邂逅と同じくらい感動する内容のアップデートだった。
連休中にもりもりやりすぎて暫くリバーはやりたくなくなった。
あと渓谷の謎解きが難しくて投げている。なに甘い砂って。なに間欠泉が繋がってるって。打ち上げられたコイキングかわいそうだから水辺に戻したいけど謎が分からん。

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