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【お笑い】THE SECOND 2024

今回は初のお笑いネタです。
日本にはたくさんの賞レースがありますが、近年は漫才・コントなどの
スタイル別や、ピン芸人や女性芸人にもスポットを当てたものなど創設
されて賑やかになっています。

このTHE SECONDは昨年より開催されており、結成16年以上の漫才師の
ための大会となっています。結成15年以内には、M-1があることから、
結成年数でのくくりとなっています。初代王者はギャロップでしたが、
個人的には優勝者としてはイマイチだったこともあり、大会の質について
ちょっと疑義を感じておりました。

今回勝ち上がってきた8組についての独断と偏見での講評です。

ハンジロウ
沖縄出身の2人組で、多少沖縄のイントネーションが残っています。
メイドカフェなどのコンセプトカフェをいじって、元嫁カフェという
架空のテーマ設定でした。店員がアドリブに弱いとこや、どの客にも同じ接客してたりなど、おもしろい点も多く、冒頭のボケで使った肉を焼くという
ネタを、終盤に回収するところなどは近代漫才の基本を押さえてて、
個人的には良い内容だと感じました。あとはネタの質をもう一段あげて
くれれば一気に開花しそうな印象です。

ラフ次元
コンビに隠し事はなしという設定。いろんな隠し事が出てくる中で、
"株をやってる"と"カブを売っている"という掛け違いや"ホストをやってる"と
言いながら"ロイヤルホストで働くことをホストする"と呼んでるなど、
言葉をうまく使っているところがアンジャッシュスタイルで良かったです。
ただスタイルを理解してしまうと、ネタが読めてしまうのは、まだまだ改善の余地があるなと思えた点は残念です。

ななまがり
テンポがゆったりとしているなか、ボケの森下が意味不明なことを言うのだが、これが面白くなさ過ぎて笑えない。小ネタを連続で繋ぐタイプなのに、
小ネタ(点)が笑えず途切れることで線にならないために全体的なクオリティを保てなくなっていました。このスタイルで成功するには、ヤーレンズの
楢原のようなボケのレベルが必要だが、ネタのベクトルが違い過ぎるので、
音楽性の違いならぬ笑いのツボの違いなので、未来を感じませんでした。

タイムマシーン3号
悪魔のドラえもんという設定。タイムマシーン3号は関のデブネタを中心に
話を広げていくスタイルなのでわかりやすいです。ただ言い換えるとこのスタイルに頼っていることもあり、出てくる話が基本的にデブネタになってしまうことから、展開の選択肢が少ないことが難点なのかもしれません。
今回はザ・パンチに負けてしまいましたが、内容的にはこっちの方が良かったです。

金属バット
近年はいろんな大会に出ており、TV出演も増えているのでよく目にします。
1回戦は大阪交通安全局カルタという架空の商品で、大阪をディスるという内容でした。わかりやすい関西弁だったのと、オチの草が枯れるところで、
ビッグモーターをぶっこんで来たところは最高でした。この大爆笑もあってか、291点という高得点を叩き出してます。準決勝もお客も巻き込みながら
金属バットらしいガラの悪さを出しててハイクオリティでしたが、相手が
優勝したガクテンソクということで不運でしたね。

タモンズ
今回初めて見ました。ボケの安部は特徴的な声をしてて、いい大人が子供みたいなというボケをしてる点が面白かったです。準決勝も相方への誕生日プレゼントについてという設定でしたが、この辺は実話ではないかと思わせる内容でした。初戦の仮面ライダーもそうですが、ネタが実話をベースに作る
スタイルに感じ、それだとネタ作りの頻度やクオリティがネックになりそうが気がしました。この声もっと活かせる気がするんですけどね。

ザ・パンチ
ボキャブラ時代を知ってるだけに、スタイルの変化にびっくりしました。
たしかに昔のスタイルだと、1個1個のボケごとに話が途切れてしまうので、
大爆笑に繋げるのが難しかったかもしれません。ただネタの構成がオールド
スタイルなので、初戦のカミナリ親父、準決勝のゾンビに噛まれるという
ネタも大爆笑にはなりにくく、決勝戦では客に飽きられて今大会最低点の
243点という数字が限界を物語ってました。ただ1ステージだけであれば、
笑いの沸点の低い相手だとウケるのは証明できたと思います。

ガクテンソク
288点、283点と高得点を連発し、決勝も最高得点の294点で圧勝でした。
このコンビはボケのよじょうよりも、ツッコミの奥田あってのコンビだと
思います。ツッコミは関西のなんでやねん的なやつではなく、テンポ良く鋭さがウリで、シソンヌ長谷川タイプです。また決勝でのネタが際立ってましたが、全体的なストーリーに所々に仕込んだ小ネタが後で回収される構成は
良くできてたと思います。また資格さえあればM-1でも通用するクオリティだったと評価してます。本当に勝つべくして勝ったと思います。

成績一覧

秋口に多いお笑いの祭典ですが、春に行われるのは貴重ですね。
そして今回参加した芸人が、日の目を浴びて活躍できると、
大会開催の意義が更に高まるので非常に良いと思います。
特に優勝したガクテンソクの活躍は引き続き注視していきたいです。

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