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似て非なる物

先日お邪魔したHamonikaさん

京都戎神社の程近くマンションの一階の横の細い通路を入っていったところに入口のドアと看板があるだけ、ここを目的にしないとまず分からない。

僕もHamonikaさんを知ったのは知り合いのキュイジニエさん(レストランアンペイジの安平次シェフ)に教えてもらい、ずっと行きたかったデザートとドリンクを楽しむお店

オーナーの松本さん曰く何屋さんという概念は無く、自分の作りたいものを提供してお客様との時間を提供するお店なのであえて言えば「松本屋」と言われていて、自分より20歳位も若いのに「カッコいい」と素直に思えた。。
潔いというか自信があるというか、自分自身というものを全て使い勝負している感じがした。

事実デザートを提供されているがパティスリーの経験は無くレストランでのデセール経験のみでお店をされている、別にパティスリー=お菓子のすべてを作っている、知っている訳でもないので考えてみると別段特別な事ではないんでしょうが自分ならお店をする前に一度パティスリーで勉強をと考えておそらくパティスリーの門を叩いていたと思う。

最近京都のみならず東京や大阪その他の地域でもテイクアウトのケーキではなくデザート、デザートのコースのみを提供されているお店さんも増えてきてすごく楽しみです。

パティシエ経験が長い自分にとってはお皿の構成を見てなんとなくではありますがケーキがベース、料理がベースと違いを感じ、どちらが良いとか悪いとかではなく作られている背景が気になったりもします。それほど長いわけではないですが自分もレストランでのデセールの経験もあり、その時から見た目や使っている素材は同じようでもそこに至るまでの考え方が随分と違うんだなぁとよく思っていました。逆に言えばその違いが自分にとっては新鮮で今のお菓子作りにも生かされている気がします。

で、話しは戻りますがHamonikaさんは勿論料理がベースのデセール、それもかなり高いレベルでのデセールを提供されていると感じました、時間までに商品を作ってショーケースに並べてお客様を待つ、お客様が来られてからその方のために作る。甘い物を食べるという事に違いはありませんがスタイルが違い別物の認識をしています、まさに似て非なる物。

あとHamonikaさんはカウンターでシェフのワンオペ、一人でオーダーから飲み物、デセールまですべて一人でこなし一番凄いと思ったのは良く喋る
勿論いい意味でです。お店のコンセプトやデセールの考え方等々・・・、ほんとに色々とお話をされながらテキパキと手元を動かす、自分なら間違えそうですが無駄なく動き音が少ない。

忙しいとついつい物の扱いや動きなどが雑になりがちですが使ったスプーンを流しにを置く音すらしない。意識の中に無ければそうはならないし細部にまで気が行き届く人の作る物はおそらく間違いない。

物を作る原点の様な気がした。行けてよかったし、話せてよかった。

また、伺いたいと思います。。

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