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月とりす

暗い巣穴から 月を覗く
真っ黒いビーズの瞳に 小さく月が浮かぶ
穴から顔を出した りす
眩しい月明かりに 目を閉じる

あっちに隠した木の実 そっちに隠した木の実
大事な木の実が心配で 眠れない
いっぱいの木の実は りすの心も大きくしてくれる

月は りすだけを見つめる

「木の実は 明日も集めに行ける」
「その巣穴より大きい自分は いない」

りすは ぱちっと目を開けて
月へ にっこり微笑んだ
自分にぴったりの巣穴に すっと潜り込む時
しましまのりすは 月が好きになった


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