おれとこなちゃん（８）

オタク留学生

　こなちゃんの同僚である。アルバイト先であるコスプレ喫茶の。アメリカ人である。
　栗色ショートカットのオタク留学生は、虚弱や１６３センチの同級生でもある。原作では目立たなかったが、アニメ版では重要キャラとして扱われる。チアダンス発表の発案者として。
　流暢な日本語を話す。すべて日本のマンガやアニメをみて覚えたという。これは外国人の日本語学習法に多く見られるパターンである。
　おれは「ＤＲ．ＨＯＵＳＥ」が大好きだ。だが、ＤＶＤをシーズン１から８まで通して何度も観ているにもかかわらず、未だに英語を話せない。オタク外人よりも劣るということか。

　オタク留学生は、いわゆる腐女子である。腐った女子（おなご）。男性同士の恋愛にかんして関心度合いが高い女子をいう。要するにホモが好きなのである。おれはレズが好きだ。

　こなちゃんとは学校の先輩後輩でありオタク仲間でもある。しかし腐女子仲間ではない。こなちゃんは腐っていない。
　こなちゃんと共同でインディーズＣＤも出している。コスプレ喫茶の店員名義でコンビを組んで。音質がチープ。あきらかにカラオケＢＯＸで収録した感が漂う音響。安っぽいピコピコ音。当然ディスクもＣＤＲ。チープなジャケットが印象に残っている。あのキャラソンは好きだ。彼女たちのキャラソンのなかでもベスト５にはいるほど好きだ。いいヘッドフォンで聴くとチープな音質がよりいっそう楽しめる。お試しあれ。

　いちばん好きなキャラソンは？
　こなちゃんと虚弱と内気の三人がグループで歌っているあれだ。ぺったん。ガールズ。名曲である。