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西村賢太の訃報で挙げられている代表作リスト/大手紙+スポーツ紙+北國新聞+北陸中日新聞+西日本新聞+ほか

福岡県福岡市で入手した新聞紙をもとにしている。
新聞社大手5紙は公称発行部数の順。代表作の並びは記事本文の掲載順。

読売新聞

西村賢太さん死去
54歳 芥川賞「苦役列車」 

読売新聞 2022年2月6日朝刊 14版 28面 社会 見出し

書き出し 数多くの私小説を執筆した(略)

1. 暗渠の宿(第29回野間文芸新人賞)
2. 苦役列車(芥川賞)

評伝 真面目で頼れる「無頼派」(文化部次長 待田晋哉)
石原慎太郎の追悼文を依頼したときのエピソードを語っている
笑顔の顔写真(2014年8月撮影)あり

朝日新聞

西村賢太さん死去
54歳 芥川賞作家

朝日新聞 2022年2月6日朝刊 14版 22面 社会 見出し

書き出し 芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作は翌年、森山未來主演で映画になった 

  3. どうで死ぬ身の一踊り

  4. 小銭をママえる(2月8日朝刊に「かぞえる」部分の訂正記事)

  5. 藤澤清造の代表作「根津権現裏」の復刊に尽力した

  6. 瓦礫の死角

毎日新聞

西村賢太さん死去
54歳 苦役列車で芥川賞

毎日新聞 2022年2月6日朝刊 14版 24面 社会 見出し

書き出し 「苦役列車」などの私小説で知られる作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)

  3. 作家の藤澤清造の「没後弟子」を自称し、作品の復刊などにも尽力した

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 小銭をかぞえる

  6. 瓦礫の死角

日本経済新聞(日経新聞)

西村賢太さん死去
芥川賞作家、54歳

日本経済新聞 2022年2月6日朝刊 13版 27面 社会 見出し

書き出し 破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)

  3. 小銭をかぞえる

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 大正時代に活動した作家藤澤清造に心酔し、小説集出版に尽力した

産経新聞

西村賢太さん死去
芥川賞作家

産経新聞 2022年2月6日朝刊 11版 27面 社会 見出し

書き出し 破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーに

  3. 小銭をかぞえる

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 大正時代に活動した作家藤澤清造に心酔し、小説集出版に尽力した

東京新聞

西村賢太さん死去
54歳 「苦役列車」で芥川賞

東京新聞 2022年2月6日朝刊 12版S 22面 社会 見出し

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の

  1. 暗渠の宿

  2. 苦役列車
    同作はベストセラーに
    映画化もされた

  3. どうで死ぬ身の一踊り

  4. 一私小説書きの日乗シリーズ

  5. (ママ)清造に心酔し、小説集の出版に尽力

  6. 藤沢の墓の隣に自身の生前墓も建てた

  7. 本紙には「私の東京物語」を2019年11月15日から28日まで執筆した

共同通信

芥川賞作家の西村賢太さん死去、54歳

破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の西村賢太(にしむら・けんた)さんが5日朝、東京都内の病院で死去した。54歳。東京都出身。

共同通信(nordot.app)2022年2月5日13時18分 速報

芥川賞作家の西村賢太さん死去
「苦役列車」「暗渠の宿」

共同通信(nordot.app)2022年2月5日17時18分 見出し

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    映画化もされた

時事通信

西村賢太さん死去、54歳
私小説作家、芥川賞「苦役列車」

時事通信(JIJI.COM)2022年2月5日16時33分 見出し

書き出し 「破滅型」といわれる作風の私小説で知られ、「苦役列車」で芥川賞を受賞した作家の(略)

私小説にのめりこみ、大正期の作家で同じく破滅型といわれた藤澤清造に心酔した。

時事通信(JIJI.COM)2022年2月5日16時33分
  1. けがれなき酒のへど

  2. 暗渠の宿

  3. 苦役列車
    翌年に映画化もされた

  4. 藤澤の菩提寺の浄土宗西光寺(石川県七尾市)への墓参を続けた

  5. 根津権現裏を復刊

  6. (藤澤清造の)短篇集の編集も担当

北國新聞(藤澤淸造の菩提寺がある石川県の地元紙)

ほっこく新聞は、西村賢太が師と仰ぐ藤澤清造の出身地におけるシェアトップ紙。いくつもの「追悼記事」や逝去直前に受け取っていた「遺稿」を掲載した。西村賢太が商業文芸誌でデビューする以前からの付き合いなので訃報を第一面で報じており、追悼記事の情報には奥行きを感じる。

西村賢太さん死去
54歳 芥川賞作家 本紙「土曜小説」に意欲

北國新聞 2022年2月6日朝刊 13版 1面 見出し

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 大正時代に活動した藤澤に心酔し、小説集の出版に尽力
    藤澤をしのぶ「清造忌」を2001年に復活させ
    藤澤の墓の隣に自身の生前墓も建てた

  2. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  3. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーに
    映画化もされた

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5.  一私小説書きの日乗

七尾の物語がいいですね
西村賢太さん急逝

北國新聞 2022年2月6日朝刊 13版 4面 社会1 見出し

・2022年1月29日の「清造忌」を取材した写真あり
マスク姿の西村賢太が正座している(カラー)
遺稿の直筆原稿(カラー)
2011年、七尾市小島町の西光寺 藤澤淸造と自身の生前墓を前に佇む(カラー)

遺稿 藤澤清造 没後90年に
西村賢太(芥川賞作家)

北國新聞 2022年2月6日朝刊 13版 18面 文化 見出し

2011年、第144回芥川賞直木賞授賞式に出席した西村賢太(カラー写真)
2011年、七尾市小島町の西光寺で色紙にサインを書く様子(カラー)

北國新聞社に寄せた遺稿では、「文芸文庫版の第二弾として、清造の随筆集を夏頃の刊行を目指して進めている」と語り、「そして更には二十年来の課題でもあり目標でもあるところの、私刊の『藤澤清造全集』全七巻も、いよいよ発刊の腹を固めている」という決意を述べている。

2022年6月13日発売(没後刊行物)
根津権現前より 藤澤清造随筆集 (講談社文芸文庫)

関連記事

北陸中日新聞

北陸ちゆうにち新聞には「石川版」と「富山版」があり、北國新聞には及ばないものの両県で多くの購読世帯を有する地元紙。
西村賢太の長篇小説「雨滴は続く」には同紙らしき新聞社についての言及あり。
同紙は、賢太の訃報や追悼の本紙記事の多くをインターネットで全文公開している。

西村賢太さん死去
54歳、芥川賞「苦役列車」

北陸中日新聞 2022年2月6日朝刊 12版石川 31面 社会 見出し

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

中日新聞本紙の訃報第一報の本文は、日経(共同通信?系)と同じ。

・前日に本紙記者と電話(大野沙羅、松岡等)
亡くなる直前の2月4日午後に、北陸中日新聞に寄稿する予定だったエッセイについて電話で打ち合わせをしていた。そのときの西村賢太の発言を紹介している。

・作家の西村賢太さん死去、54歳:中日新聞Web
https://www.chunichi.co.jp/article/412990

関連記事

・清造先生 見守ってて 芥川賞・西村賢太さん 合掌 :北陸中日新聞Web(2022年1月30日)
https://www.chunichi.co.jp/article/409102
・【石川】西村賢太さん死去 54歳、芥川賞「苦役列車」:北陸中日新聞Web(2022年2月6日)
https://www.chunichi.co.jp/article/413396
・「賢太さん 若かったのに」 訃報受け 生前墓に七尾市民:北陸中日新聞Web(2022年2月6日)
https://www.chunichi.co.jp/article/413709
・藤沢清造に人生重ねる 全集出版 20年前から構想:北陸中日新聞Web(2022年2月12日)
https://www.chunichi.co.jp/article/417081 

西日本新聞

西村賢太さん死去 54歳
「苦役列車」で芥川賞

西日本 2022年2月6日朝刊 18版 22面 社会 見出し

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーに
    映画化された

  3. どうで死ぬ身の一踊り

  4. 一私小説書きの日乗

  5. 大正時代に活動した作家藤ママ清造に心酔し、小説集の出版に尽力

  6. 石川県七尾市にある藤沢の墓の隣に自身の生前墓も建て

・評伝 「一私小説書き」自認 平成の無頼派 (上野敦 共同通信文化記者)
他にないタイプの作家 文芸評論家の陣野俊史さんの話

※西日本新聞の訃報記事は、大手各紙に比しても北國新聞の次点くらいに充実している。共同通信文化記者が書いた評伝がすぐれている。

※産経新聞と日経新聞と中日新聞(東京新聞)は文言はほぼ同じ。異なるのは元号表記(産経新聞)、西暦表記(日経新聞・中日/東京新聞)という一部分のみ。

東京スポーツ(東スポ)

54歳急死
西村賢太さん

東京スポーツ 2022年2月8日 16面

書き出し 芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)

  3. 大正時代に活動した作家・藤ママ清造さんに心酔し、"押しかけ没後弟子"を自称し、小説集の出版に奔走

  4. 第144回芥川賞にて石原慎太郎の後押しを受けたこと

  5. 高橋三千綱と東京スポーツ紙上で対談をおこなったこと

  6. 命日には石川・七尾市への墓参りは欠かさず、生前墓を藤沢さんの隣に立てていた

※芥川賞贈呈式にて石原慎太郎と握手するモノクロ写真
※高橋三千綱と乾杯しているモノクロ写真

スポーツニッポン(スポニチ)

西村賢太さん 54歳
急死

スポーツニッポン 2022年2月6日 23面

書き出し 破滅型の私小説で知られ、2011年に「苦役列車」で芥川賞を受賞した作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーになった

  3. 大きな影響を受けたのが、20代で作品に出会い心酔した大正期の作家、藤ママ清造
    長編小説「根津権現裏」
    西村さんは「没後弟子」を自称。小説集出版にも尽力した。

  4. 命日と月命日に墓参。25年以上も続けており
    没後90年となった先月29日にも足を運び
    "「コロナママでも自分は必ず来るから」と話し、30~40分、語りかける様子で墓の前にいた"
    "藤沢の墓の隣に自らの生前墓を建立" 集字、一段低いことなど詳しい

同紙面 訃報記事(別途)

  1. けがれなき酒のへど

  2. 苦役列車
    映画化もされた

  3. 小銭をかぞえる

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 歪んだ忌日

  6. 芝公園六角堂跡

  7. 一私小説書きの日乗シリーズ

※芥川賞贈呈式にて石原慎太郎と握手するモノクロ写真
※23面の多くを占めており大々的に報じている。
※24面には2022年2月5日におこなわれた石原慎太郎の葬儀・告別式の記事あり。出棺の様子をうつしたモノクロ写真。

日刊スポーツ(ニッカン)

西村賢太さん 急死
11年「苦役列車」で芥川賞 破滅型作家

日刊スポーツ 2022年2月6日 社会 27面

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーに
    映画化もされた

  3. どうで死ぬ身の一踊り

  4. 一私小説書きの日乗シリーズ

  5. 大正時代に活動した作家・藤ママ清造さんに心酔
    藤沢の墓の隣に自身の生前墓も立て

※著者近影がカラー写真
※左隣に石原慎太郎の出棺の記事・カラー写真

スポーツ報知

作家 西村賢太氏 急死

スポーツ報知 2022年2月6日 社会29面

書き出し 「苦役列車」「小銭をかぞえる」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    映画化された

※右隣にに石原慎太郎の記事・出棺のモノクロ写真

サンケイスポーツ(サンスポ)

西村賢太さんが急死 54歳
芥川賞受賞、慎太郎さんが評価

サンケイスポーツ 2022年2月6日 26面

書き出し 「苦役列車」などの破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 苦役列車(芥川賞)

  2. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  3. 大正時代に活動した作家の藤ママ清造に心酔し、小説集の出版に尽力

※上に石原慎太郎の葬儀(密葬表記)記事・カラー写真。小泉元首相、岸田首相、遺影、位牌、戒名「海陽院文政慎栄居士」

デイリースポーツ

作家 西村賢太さん急死
「苦役列車」で芥川賞

デイリースポーツ 2022年2月6日 29面 芸能・社会

書き出し 芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)

※著者近影は黄色パーカー?のカラー写真。既出のアレ。
※左隣に石原慎太郎の葬儀(家族葬表記)記事・カラー写真。小泉元首相、岸田首相のカラー写真。

東京中日スポーツ

西村賢太さん死去
「苦役列車」で芥川賞

2022年2月6日 14面

書き出し 破滅型の私小説で知られる芥川賞作家の(略)

  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    同作はベストセラーに

  3. 小銭をかぞえる

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 大正時代に活動した作家の藤ママ清造に心酔し、小説集の出版に尽力

※著者近影はカラー写真。青と白のいつものネルシャツ?

週刊読書人

訃報欄
西村賢太(にしむら・けんた=作家)二月五日、死去した。五四歳だった。

週刊読書人 2022年2月11日号 7面
  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)

  3. どうで死ぬ身の一踊り

  4. 一私小説書きの日乗シリーズ

  5. "今年没後九〇年の私小説作家・藤澤清造の「没後弟子」を名乗り、「根津権現裏」の復刊などに力を尽くした。"

図書新聞

訃報欄
西村賢太(にしむら・けんた=作家)2月5日、死去。54歳だった。

図書新聞2022年2月19日 3531号 7面
  1. 暗渠の宿(野間文芸新人賞)

  2. 苦役列車(芥川賞)
    森山未來主演で映画になった

  3. "大正期の私小説作家、藤澤清造を敬愛し、代表作「根津権現裏」の復刊に尽力するなど光をあてた。"

  4. どうで死ぬ身の一踊り

  5. 小銭をかぞえる

西村賢太の死因は心疾患

五日に五十四歳で死去した作家西村賢太さんの死因が心疾患だったことがわかった。関係者が明らかにした。

毎日新聞 2022年2月12日朝刊

編集部より
西村賢太氏は二月五日、心疾患により急逝されました。

文學界 2022年4月号 217ページ

『暗渠の宿』の品切れ状態をどうにかしてほしい

2022年4月22日現在、西村賢太の初期代表作である『暗渠の宿』(新潮文庫)を新刊書店(電子書籍ストア含む)で入手できない。

新潮社(特に『新潮』編集長・ゆたか氏)に対する西村賢太のこじらせぶり・・・・・・は有名だが、そうは言っても芥川賞受賞作を収録している『苦役列車』(新潮文庫)は重版がおこなわれている。長編小説の代表作『疒の歌』は2022年5月に文庫化が決定している。遺族(著作権継承者)との意思疎通は行われているはずだ。

2022年6月15日発売(没後刊行物)
やまいだれの歌(新潮文庫)

思い当たることがあるとすれば、そもそも西村賢太の(対談集3冊を除く)作品集のうち『暗渠の宿』(新潮文庫)だけが電子書籍化されていない。著者の意向によるものだろうか。併録の短篇「けがれなき酒のへど」はソープ嬢にお金をだまし取られる内容なので、それが遺族(著作権継承者)を躊躇わせているのだろうか。単に新潮社と西村賢太の関係断絶期間が長すぎて、ほかの作品よりも再版に手間取っているだけなのだろうか。

更新履歴

2022年9月16日 東京新聞の訃報記事を追加
2022年6月16日 図書新聞の情報を追加
2022年6月15日 スポーツ7紙と週刊読書人の情報を追加
2022年6月15日 『藤澤清造随筆集』、新潮文庫『疒の歌』の刊行予定表記を「刊行済み」に変更
2022年4月27日 各紙の「(苦役列車は)ベストセラーに」の記述を追加