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西村賢太 単行本『雨滴は続く』新刊発売 書店店頭向け 推薦文テキスト

推薦者の並びは、原広告の掲載順。
改行位置は原文に従った。

醜悪ですらある、過剰なルサンチマンと自己憐憫。
だが貫多のまわりには、いつも、純粋さという
爽風が吹いている。貫多に会いたい。

八重洲ブックセンター 内田俊明

「文藝春秋 文藝出版局」Twitterアカウント 2022年5月26日のツイート

徹底して「私小説作家です」という名乗りでやっていく人は、彼の前にだって
そんなにいたとは思わないし、今の時代においても独特でした。
「最後」という言い方は断定的すぎますが、ひょっとしたら西村賢太は
「最後の私小説作家」だったのかもしれません。

田中慎弥

同上

今まで書いたこともないような長い小説を残し、
西村賢太らしく亡くなるところまで含めて、
伝説を生みそうな幕の下ろし方です。
やはり奇跡を持って生まれてきた人だと思うし、
基本的に模倣できないという意味では、
文学史から超越している。

阿部公彦

同上

人間というのは、暴力的で、いやらしいところのある生き物だと思うのだけれど、
それをすこし露悪的に、笑いも交えて、「正しさ」に糞をなすりつけるように書く
おもしろさは、西村さんの小説のなかでたくさん味わっている。

朝吹真理子

同上

氏の作品に初めて触れてゆうに15年という月日が経とうという中で
氏の筆は全くぶれることなくあの時の輝きそのままに、
私小説家としての本念を貫き通したことを、再確認した。

紀伊國屋書店 浦和パルコ店 高田勇生

同上

発売日 2022年5月24日
出版社 文藝春秋