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仲田の英語学習コトハジメ(5)

今回はこのシリーズの最終回ということで、アメリカでの学生生活についてお話しをしたいと思います。

案外慣れてくるものです。

前回は、入学当初、英語が分からなくて苦しんだお話しをしましたが、しばらくすると不思議なもので、どんな環境であっても慣れてきます。

ただ、基本的な姿勢として、辛い環境であったとしてもポジティブに捉えている必要があります。嫌なものは嫌だという感覚は間違っていないと思いますが、多くの場合、ある一定期間の我慢というか、正面から対峙する期間を経ることで、その環境に対する感じ方は変わってくるものです。もちろん、どうしてもダメだということもあるでしょうが、まずは対峙してみることをお勧めします。

英語環境で授業に参加することに苦痛を感じなくなったからと言って、授業が楽になったかというと、それはまた別問題でした。

思い返すと、アメリカでの3年間は、側から見ていると単調なものだったと思います、時折訪れる、とんでもない出来事を除いて。

ほとんどの時間を教室と図書館で過ごしていたんじゃないかな。真面目とか不真面目ということでなく、宿題と予習などが物理的に終わらないということです。予習するなんて、真面目だなと思われるかもしれませんが、基本的に授業は予習をしていることを前提に進みますし、次回の授業範囲の本を読んだ上でレポートを書き、それをベースにディスカッションというスタイルのものも普通です。まあ、ディスカッションが多いですよ。ですので、自分が特別真面目だったわけでもなく、多くのアメリカ人学生も同じような生活をしています。

週末はアメリカっぽい感じ。

平日はこんな感じで過ぎていきます。そのためなのかどうかは知りませんが、週末にハメを外す学生も少なくありません。
パーティー、多いですよ。漫画やドラマみたいです。

2年目からアメリカ人の友人6人と一軒家を借りて一緒に住んでいました。もちろん、例のスラバ君とエリック君もいっしょです。

一応紹介すると、Slava、Eric(Aadrand)、Eric(LaVida)、Chad(通称Bon)、John(Miller)、John(Lam:通称TOKYO)、DeRosiaというルームメイトです。このメンバーになんで日本人の自分が一人だけ?と不思議に思うかもしれませんが、自分でも不思議です。
どういうわけか、みなさん人気者タイプで、週末になると我が家には、冗談ではなく100人くらいのアメリカ人が集まります。

いや〜、とんでもないですよ。いつからか、週末に我が家に足を踏み入れるのにお金を取るようになってましたから(笑)

外国人(アメリカ人以外)はたいてい自分だけでした。だから、めっちゃ目立つのです。たまに私のアジアからの留学生の友人を連れて行くのですが、たいてい雰囲気に圧倒されてしまって二度と来なくなってしまいます。

というわけで、毎週毎週、色んな人に会うわけで、学校に行くと全然知らないアメリカ人から声をかけられることも少なくありません。

「お前だれだよ?」と思うのですが、どうやら週末のパーティーに来ていて私を見たというのです。

こういう経験はなかなか日本ではできないなあと思います。

衝撃!

話したいことは山ほどあるのですが、中でも一番衝撃的だったのは、例のEric(Aadland)君の実家に行った時のお話です。

彼はSouth Dakota州のPierという街(州都)出身なのですが、感謝祭の休日に彼の実家に行ったのですよ。
お父さん(Jackさん)とも何度かいっしょに飲みに行ったこともあるので、気軽な気持ちで遊びに行ったんですよ。
初日はおばあさんの家で一泊、ここでは実に平和な一日を過ごしました。

翌日ですよ、大変だったのは。
彼の実家に行って、その夜、近所の友人宅でパーティーというか同窓会のような集まりがあり、例の如く100人ほど集まったわけです。あまりにも大騒ぎをしていたようで、近所から通報があり、気がついたら家を警察に包囲されているという状況に。

異変を察した我々は、どういうわけか電気を消して静まり、息を顰めるということにしました(居ないふり)。しばらくサーチライトが家を照らし続けます。
そして、一度ノックがあり、その10秒後、物騒なものを持った警察隊がドアを破壊して突入してくるという衝撃の事態に。

映画ですよ。
物騒なものを突きつけられ、「床に伏せろ!」と。「うわ〜、終わった。。。」と思いましたよ。

もちろん、伏せますよね(笑)そこから一人一人尋問です。正直、その時は強制送還になると思いましたよ、何も悪いことしてないのに。

案の定、警官には「お前はなんでここにいるんだ?」というわけですよ。パスポートを求められたのですが、エリックの家に置いてきたので「今はない」と答えると「じゃーお前は留置所行きだ」と言われました。「うわ〜。。。」という時に、Ericが「こいつは日本から来た留学生で英語も分からないかわいそうなやつなんだ」と適当な助け舟を出してくれました。たぶん、警官も面倒臭いと思ったのでしょうね、「もういいから、早くここから出ていけ」ということで、留置所行きは免れたわけです。いや〜怖かったですよ。ということで、初めて物騒なものを突きつけられた話でした。もう二度と突きつけられないようにしたいと思います。

今回は、英語の学習とは関係のない話ですが、英語環境で普通に?生活をしていると、普段はなかなか体験できないことに遭遇することもあり、自分の中の経験値が上がります。

これは極端な例だったかもしれませんが、いろいろなインプットをする機会を得ることは人生を豊かにします。

ですので、色んなことに正面から対峙して、色んな経験をぜひ積んでほしいなあと思っています。