ひらマン第9課題感想②

相変わらず『アリス探偵局』を観ている(以下、敬称略)。

kubota「週末芸人」
 生活の糧を他で得つつ、研究なり表現なりをやることへの需要が年々高まってきている気がする。その意味ではタイムリーなテーマを扱っているように思えた。ネームアピールで反省点は述べられているけれど、私は渋谷が重要な一歩を踏み出したように読めたのであまり気にならなかった。後、もともと何か別のことをやっていた人間が「やってみせてよ(もしくは経験あるならできるでしょ?)」と言われるのはあるあるだ。

鴫原一起「ゆるい孤独」
 表紙の猫がいいな。YouTube動画という表現はもっと強調してもいいかも。私の昔の職場にも、休憩中に文字ばかりの動画を見続けてた人がいたな…。この二人の掛け合いは楽しいけど、カナミの洗脳はいつ解けるのか…。

矢作さくら「あなたの■は何ですか?」
 否定すればする程、その当のものが際立ってくる。そして別のものに依存して逃れたフリをする。分かるわぁ。15頁のパンに転写された表情がすごく印象に残る。

向田哲郎「お天道様が見てるだけ」
 なぜ熊…この熊には色々代入可能な気がする。オリンピックとか。3頁目の2コマ目で既に終末感がある。確かに「今」だ。乾いた笑いすら出てこない。

obj.A「僕らは畜群」
 この漫画を読んでズキリとするのは、昔の私がこの画面の中のどこかにいるのではないかと思えるから。ヒロインの女の子の俯いた表情が引っかかったままだ。

なは菜っぱの菜「FEEILTER」
 この主人公達は(というか世界の住人は)生まれた時からフィルターの内部で生きてきたのだろうか。だとすると快/不快の基準がそもそもズレている気もするが…生理的な部分は変わらないのか。でもまぁ既に部分的にはもうこの漫画みたいな世界だよなぁ。仕方ない。
 
ririo100「価値について」
 子どもの根拠のない全能感とかふてぶてしさがよく描けているなぁ、と思った。いや、子どもには限らないのだが。知らずに私も同じことをしているのではないか? 今度はあかりがひかりを光らせられるか…。

タケチイチコ「幸福論」
 17頁の独白が突き刺さるぜ…しかし仕事が見つからなくても、母親との関係を見つめなおしたり新しい関係が始まるのは幸せに向かいつつある兆しなのだ…と私は思いたい。

市庭実和「under the roof」
 実はユウくんは存在しなかったのだ!っていうオチだったりして。里美の困惑と好奇心と嫉妬の混じった反応が良い。ところで、富士山がどこから見るのが綺麗かについては結論がある。

吉田屋敷「アキラさんを殴りたい」
 私自身はネームアピールで意図されていたようなことはあまり考えずに、尊敬していた人が変わってしまったことにどう向き合うかという話として読んだ。そして田島は、アキラさんの考えがどうだか知らんが成長したのだと…。

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