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障害者雇用 有意義なお昼休み

毎日12時〜13時が職場のお昼休み。

私はこの時間をとっても大事にしていて、自分のやりたいように過ごしている。

まずはお昼休みが始まる1分前にチャイムが建物内に響き渡る。

そうするとパソコン右下の時計をチラチラと見て、12:00になったら速やかにお弁当をつかみ、電子レンジが2台置かれている給湯室に一目散にむかう。

だいたいこの時間にチンしに来るメンバーは決まっていて、いつしか顔馴染みになる。

温めている間はそれぞれケータイをかまっているのだけど、もう親しき仲である。

ときどき1番乗り争いをしている良きライバルが来なかったりすると、こんな時間まで仕事をしているのだろうかと心配になったりする。

逆もまたしかりで、私が遅れて到着すると、列に並んでいた仲間が「あ」と安心した表情を見せてくれる。

業務では全く関わらないし会話も交わさないのだけれど、毎日顔を合わせるれっきとした「お弁当温め仲間」なのである。

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温め終わったら自分の机にお弁当を持ち帰って、ひたすら黙々と食べる。この「黙々と」というのが私にとっては大事で、なんにも考えなくていいから頭の休憩にもなる。

誰とも会話をしない。

徹底して1人の世界である。

このくらいがちょうどいい。

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とはいえスマホ上ではにぎやかである。

夫や友人と会話したり、ポイント貯めるサイトでぽちぽちやったり、Xを見ては笑いをこらえたり、なにかと忙しい。

食べながら、なおかつスマホを構いながら、のびのびとした自分の世界にどっぷり浸っているのである。

ダイエットも兼ねてゆっくり咀嚼するので、食べ終えると早くも30分経過していたりする。

歯磨きして席に戻ってくると、休憩時間はまだしっかり20分ある。

そこで今度はカバンからいそいそと小説を取り出し、じっくり読みふける。

色々と試してみたのだが、頭の中を空っぽにして楽しめるので小説は昼休みにピッタリである。(1番のオススメは「謎解きはディナーのあとで」である。時々笑いをこらえるのに必死になる。これくらいがいい。)

仕事と切り離して、ゆたかな時間を過ごすことができる。

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ある日給湯室から戻ってお弁当をひらき、ワクワクしながら食べようとしたところ、隣の席の男の子が話しかけてきた。

おそらくそのとき彼に向けた私の表情は、般若面になっていただろう。(はんにゃづら。2本の角、大きく裂けた口をもつ鬼女の面。女性の憤怒と嫉妬を表す)

「んあ?こちとら休みなんだよ、話しかけんなボケ」くらいの表情ができたから期待したのだが、男の子は臆することもなく社員で共有されている社内活動を教えてくれた。

どうやら万歩計イベントのようで、スマホのアプリと連携して歩数が社員共有サイトに登録されるのだそう。

社内でチームが組まれていて1ヶ月後に上位に入ると賞金がもらえるのだとか。

そっかあ。

私はおそらく普段の勤務中は全く見せない能面のような笑顔だった。

なにせまったく興味がない。

返事から悟ったのか、その男の子が昼休み中に私に話しかけてくることはなくなった(笑)

おかげさまで平和な日々が戻ってきたのでなによりである。

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午後のチャイムが鳴るとパソコンを立ち上げてキリっとスイッチを入れ、気持ちを切り替える。

しっかり休むからこそ、充分に気合いが入る。

だからこのお昼休みの時間はとても大切で、私にとって働くうえで欠かせない。

貴重な気分転換である。

なによりありがたいことに初日から「お昼休みにランチ一緒に行きましょう」というお声かけがなくて、私としてはとても助かっている。

こんなふうにお昼休みの過ごし方をつかめてきたのが、働き始めて4ヶ月経った今日この頃である。

おかげさまで、精神は安定している。

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