見出し画像

2023年暮れ ETFと半減期のことは忘れよう、今ブロックチェーンに投資すべき三つの理由

注:本文は投資に関して助言やアドバイスをするものではない。投資は自己責任で行ってください。

三つの理由は

  1. 悪材料出尽くし

  2. 実績による信用向上と社会受容

  3. 本質的な成長

個人的な話をしよう。私は2015年あたりに2万円台でビットコインを買っていた。その後10万円台で売った。実際に売ったのはもしかしたら15万円かもしれないし、20万円かもしれない。思い出せないがもう確認する気も起きないし、どうでもいいことだ。その後数十倍になっていくのをただ呆然として見ているしかなかったことだけは覚えている。悔しくて数年間はビットコインもブロックチェーンも話も聞きたくもなかったし、見たくもなかった。

しかしそこで失ったものよりも学んだことの方が大きいかもしれない。それは大きな上昇をする資産であっても、その価値について深い理解を持っていない限り、十分なリターンを得ることが難しいことだ。想像してみてください。握っている資産が3倍になったところで2、30%調整もすれば含み益が大きく目減りする。そこでリバウンドでもしたりして、抵抗線でちょっと跳ね返されたりしたら、もう売らずにはいられないだろう。そんなことは長い上昇相場ならば何度も起きるものだ。振り落とされずにいることが実に難しい。

ちなみにこれは先日判明したことだが、あの時に売り損ねて忘れていた部分があって、それが100万円ほどに口座に残っていた(5年以上ログインしていなかったのに、ちゃんと残っていた日本の取引所は素晴らしい)。もはや買ったことを忘れてしまうようでもなければ大きな上昇を享受できないかもしれない。しかし一度忘れてしまうとそのまま永遠に忘れたままになることもよくあるから、結局価値を深く理解することが一番でしょう。

10倍以上に高騰するような大きな上昇相場では、材料だとかテクニカルだとかはノイズでしかない。もちろん材料やテクニカルは上昇のきっかけになるし、状況が異なれば大事な参考にもなるから、決してどうでもいいことではない。ただ大きく成長する資産の場合に限っていうと、値段が材料に反応するのは、一時的に上昇し、その後いったん反落するのがほとんどだ。その材料が長期的な上昇要因である場合も、長期的な上昇相場のきっかけになる場合も、短期的にはいったん反落することがほとんどだ。その時に手放してしまいあとから買い戻せずにいると、私のように大きな機会損失を蒙って悔しい思いをするでしょう。

ポジティブ材料やイベントはむしろ落とし穴になる。それが今の場合、ビットコインETFと半減期ではないか。4年周期とも言われるブロックチェーンの大相場だが、もしこれからまた来ることがあれば、そのどちらも上昇のきっかけにはなり得るものの、材料としては表面的であり、長期的に見ればむしろ忘れておいて方がいいことかもしれない。

もし大相場が来るとすれば、それを支えるのはこれらの材料の背後にある本質的な「価値」だ。今のタイミングで重要なことは次の三つだと考える

  1. 悪材料出尽くし

  2. 実績による信用向上と社会受容

  3. 本質的な成長

一つずつ見ていこう

1、悪材料出尽くし。

もう言うまでもないでしょう。FTXだとか、LUNAだとか、なんとか銀行の破綻だとか、いろいろ(振り返りたくもないことが)たくさんあった。そして2年近くも弱気相場が続けば、短期勢が死ぬか撤退、ガチホ勢しか残れないから、底が見えて需給が締まっている状態だと言えるだろう。

それよりもあれだけの事件が起き、連鎖反応でいろんなところがボロを出し、パニックとも言える状態になったことは、逆にいえば、危機過ぎ去ってみれば屹然と倒れなかったものには試練に耐えた実績となるでしょう。むしろ一層信頼を高める。例えばLUNAをきっかけにシリコンバレーバンク破綻でステーブルコインへ攻撃が集中したけれど、それを耐え抜いたことは大きな成果だ。そして一連の騒ぎで問題を起こしたのは中央集権的な不透明な運用にあることは明らかであり、そこから分散型組織の堅牢性と価値が一層証明されたと言っていいでしょう。

2、実績による信用向上と社会受容

ETFは機関投資家による購入を簡単にすると大きな期待が集まっているが、ここではそのETFが承認される背景と意味するところに着目したい。

ETFを可能にするのは、該当ブロックチェーンがこれまで大きな問題なく運用された実績ができたこと、暗号資産はなにやら怪しいもの、という認識から少なくともビットコインなどしっかりしたところはしっかりしているねという認識が確立されつつあることだ。

単に機関投資家が買いやすくなっただけではそもそも買ってくるかどうかまではわからない。また、ETF承認に先回りして買って値段を釣り上げる投機勢が多ければ、機関投資家も馬鹿ではないので、何かの対策をしている可能性もある。少し間をおいて事実売りを待つかもしれない。ETFイベントの直接的な影響が一時的に終わったり、値動きに波乱が起きる可能性も十分に考えられるでしょう。実際どうなるかわからないものだが、米国でETFが承認されるという事実とそれが意味する社会の信頼と受容は長期的には機関投資家の投資検討において間違いなくポジティブに効き続けるでしょう。

3、本質的な成長

「あれだけ上がったし、もう上がらないでしょう」、10倍も100倍にもなっていく資産を2〜3倍あたりで売ってしまう人はそんなことを考えて、後からみれば馬鹿みたいに映るでしょう。しかし株でも仮想通貨でも価格が上がれば人は自然にそう思うもの。だって、同じものが、突然値段が2倍になったりしたらおかしいと思うでしょう。実態が変わっていないのにただ「流れ」が変わっただけで値段が上がったならばそう考えるのが合理的だろう。でも例えば業績が2倍になって株価が2倍になったならばその価格上昇は正常なものだ、成長性を含味すれば2倍でむしろ安いかもしれない。

価格がどれだけ上がったかは問題ではない、「実態」がともなっているかが重要だ。ブロックチェーンはどうか。株のようにわかりやすい業績指標はないけれど、技術の視点でみれば、今のブロックチェーンはもはや四年前とは別物、と言ってもいいくらいの進化はあると考えていいだろう。

それは一言で言えば処理能力の大幅の向上に伴う使用料金低下である。

なんだか地味に聞こえるかもしれないが、昨今何かと話題で期待を集める5Gなんてのも、一言で言えば(単位時間)通信量の大幅の向上に過ぎないのだ。そしてブロックチェーンのそれはスケールにおいてはるかに大きく、そして事業のネックを実際に取っ払うものなので意義が大きい。例えでいうならば、テキストメッセージを一通送るのに百円かかっていたものとzoomなどでどこでもオンラインミーティングできるものは、同じインターネットと呼ばれたって、もはや別物でしょ、と言うような気持ちで、今のブロックチェーンと4年前のブロックチェーンは違うものになっている。

技術に詳しく無い人はこう思うかもしれない、要するに手数料を安くするだけでしょ、アルトコインだって前から安いのがあるじゃないか。非常に乱暴な言い方をすれば、アルトコインの手数料が安いのは姑息な改造で安くしたに過ぎない。市場が発展して需要が増えれば結局渋滞が起きて高くなってしまう。その上分散性か安全性かのどちらかを犠牲にしている。一方で今ビットコインやイーサリアムで実装され、来年からいよいよ本格運用されるものは、暗号学を活用して数学によって安全性を担保し、需要がかなり増えても安いままでいられる本質的な改良であり、技術のブレークスルーだ(昨今世間を騒がせているChatGPTは技術的にはTransformerによって躍進できたものだが、そのブロックチェーンにおけるTransformerだと言われるのはzk-SNARKで、それによるサービスがちょうどこれから運用され始めるところだ)。

アルトコインはイマイチ怪しいが、ビットコインやイーサリアムは信頼できそうだけれど送金手数料が高い、ガス代が高い、という状況がここから過去の話になっていく。その進化を考えれば、これからまた最高値を更新したしても驚くことはない。それだけの「実態」があるんだから。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?