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COぷち話9「言葉どおりにうけとめてしまう」

COぷち話9「言葉どおりにうけとめてしまう」

こんにちは。支援教育コーディネーターのえぴです。
今日は、コミュニケーションや社会性に「ん?」となる子が、過ごしやすくなるためのぷち話を書いてみますね!

学校で、課題をずっと出さない生徒と先生のやりとり。

◆社会性のある子との会話
先生「何度いえばわかるの!!」
生徒「すみませんでした。。明日必ず持ってきます。」
⇛翌日に提出。めでたしめでたし。

◆O君との会話
先生「何度いえばわかるの!!」
O君「・・・・・・。30回!」
先生「っっ!!!!」(さらに激怒)

なに?コントなの??と、ちょっと笑っちゃうような会話かもしれませんが、発達特性のある生徒のあるあるです。
O君は、決してふざけてこう言っているわけではなく、大真面目に答えているんです。

先生の「何度いえばわかるの!!」
に対して、

O君「・・・(うーん、僕、なかなか色んなこと覚えられないし、何度いわれたらわかるのかなぁ・・・5回くらいじゃきっと難しいだろうな。そうだ!だいたい30回言われたらわかるかもしれない!)・・・・。⇛30回!」

という思考回路回路を経て、真面目に「30回!」と答えているんですよね。

これは「言葉を文字どおりに受け止めてしまう」という発達特性があるからなんです。

先生は「何度も言っているんだからいいかんげんに課題をもってきなさい!」という内容を伝えているのですが、O君は文字どおりに受け取って「何回」のところを答えてしまい、先生は激怒する。。というオチですね。

実は、家族みんなが、O君のことを理解している場合、家庭内ではあまりこういうことはありません。家族はきっと「課題は明日までにだすんだよ」のように伝えてくれることでしょう。

でも、こういう特性に家族や学校の先生が気づいていない場合、学校でわけも分からず怒られるO君は、毎日怒られるたびに意気消沈して帰宅する・・・怒られるばかりだから学校に行きたくなくなる、そしてそのまま家に引きこもってしまう・・なんてこともあるのです。

思い当たることがあった場合、ぜひ以下の2つをしてあげましょう。

①O君に対して⇛「◯◯と言われた時は、◯◯◯◯という意味なんだよ」と教えてあげる。
(今後同じ言葉を言われた時に応用することができるようになる)

■例■
「いいかげんにしなさい!」と言われたときは、
「よい加減にする」という意味ではなく、
「今まで、同じような(悪い)ことを何度もしているので、もうやめなさい。やめないから先生は怒っていますよ」の意味なんだよ。
 と教えてあげましょう。

②先生に対して⇛「言葉どおりに受け止めてしまう」ということを伝えて、以下のような指示の出し方をお願いしましょう。
(ご家庭でも、今まで特性に気づかず、家族があいまいな指示を出していた場合は、ぜひ家の中でも以下を実践してみましょう!)

 ・具体的でシンプルな指示をだす
   ◯数字をつかう 
   ◯場所を具体的に
   ◯見える場所にメモする
   
 ・あいまいな言葉は使わない
   ✕「ちゃんと」「しっかり」
   ✕「なんでも」
   ✕「協力して」  など

 ・皮肉、暗黙の前提、省略も使わない

■例1■

✕「はーい、じゃぁ、ちゃんとやって、来週までに提出ーーー」

あいまいですね、省略もされています、どうしたらよいでしょうか??

⇛◯「9月5日までに、えぴ先生ボックスに、やり終えた課題を入れてね」

具体的になりました!

■例2■

✕「なにか、わからないことがあったら、なんでも聞きにきてね」

よく言っちゃいますよね、これ。・・・あいまいですね。どうしましょうか?

⇛◯「このプリントを解いて、わからない問題が3問以上あったら、先生のところに問題を持って聞きにきてね」

これなら、具体的でわかりやすいですね!

どうでしょうか?
すぐに取り組めそうなこともありますよね!

このあたりを、少しずつ実践していくと、O君のような特性のある子どもたちは、イキイキと活動し始めます! 無駄に怒られることもないので、自信もついて、行動に積極的になりますよ。

ぜひおためしあれ❤

今回も最後まで読んでくださりありがとうございます^^
今日もみなさん、素敵な一日を〜


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