漫画家の死で脚本家を叩く前に知っておきたいこと
この記事は
セクシー田中さんとは
芦原妃名子による人気漫画で、2017年9月から連載が続いていました。
婚活OLの倉橋は、立ち寄ったレストランで初めてベリーダンスを鑑賞する。妖艶に踊るダンサーに目を奪われ、後日、それが自社の経理部で働く地味OL田中だと知った。
ベリーダンサーであることを隠したい40歳の田中と、若く可憐な23歳の倉橋は徐々に交流を深めていく。
この漫画は、田中と、田中に出会い人生を変えていく大人達の物語・・・だそうです。
だそうです、というのは、まだ読んでないから。正直、ニュースとなるまでタイトルすら知りませんでした。
漫画はまだ連載中ながら、脚本家・相沢友子の手により10話完結のドラマ用脚本となり、2023年秋のドラマとして放映されます。
炎上までのあらまし
タイムラインを追ってみた
炎上3パターン
芦原さんが可哀想! 原作を改編した女脚本家・相沢を許すな!
相沢も被害者! 脚本家だって大変なんだ!
芦原の味方をするフリして相沢叩きに興じるSNSのクズが芦原を追い込んだ!
アニメや小説のファンは、本来の魅力を跡形もなく踏みにじる改編を「原作レイプ」と呼んで嫌悪します。感情としては当然、1番です。
一方でマスコミ関係の人達は、ビジネスの側面から相沢を擁護する2番のスタンスを取りました。
1と2のバトルは大いに広がり、3の意見が出てきた。SNSでバトルやってた1の連中も加害者じゃねえのと。
僕も当初、3の意見(SNSで脚本家を叩く人こそ加害者)に同調したものの、以下のポストを見て我に返ります。
3の立場を取る人は「第三者的な意見に見せかけて、評論家を叩く1番を加害者に仕立て上げようとする2番側の人間」なんですね。これはさすがに卑怯な所業です。
一方、多くの漫画家さんは極めて抑制的に言葉を選んでいました。原作改編ドラマでの視聴率爆死パターンは過去何度も発生しており、我が子のような作品を蹂躙された友人達を、彼らは大勢見てきた。
だからこそ、芦原の死を我が事のように捉え、「芦原先生の気持ちを汲もう」と感じたのでしょう。
改編する脚本家は本当に悪いのか
ただし、僕は1にも同意しづらかった。命を絶った芦原は気の毒だし、ファンが原作改編に怒る気持ちも分かる。でも、ちょっと待てよと。
脚本家って、そんな力、ないよね?
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