木村よしお落選 そして各党は
このnoteは
先日行われた参議院選挙の総括です。木村義雄への投票をお願いしたこともあり、木村関連部分を無料開放します。
お礼
パチンコ業界の政治団体である全日本遊技産業政治連盟(以下、連盟)が推薦した木村義雄候補は、残念ながら当選できませんでした。
公示直後はパチンコ業界人向けに。投票日前日は「絶対に投票したくない」と考える人に。それぞれ投票をお願いするコラムを書きました。
まずは、呼びかけに応じてくださった方、コラムを褒めてくださった方へ、心からお礼申し上げます。
投票を呼び掛けた人の責任
尾立、木村と、パチンコ業界の選挙は2連敗となりました。思えば3年前、「業界票だけで30万票は行くよ」と豪語したホール関係者もいましたね。
繰り返し語ってきたように、票は心。一人に1票しかない大切な物なんです。企業のトップとして君臨してる人、事業を大きく飛躍させた人は、自分の命令通りに部下が動くことに慣れている。
その感覚で皮算用すると、みんな投票するはずと安易に考えてしまう。10万人の業界人が家族友人にお願いすれば30万票だと。ほんと、何を言ってるのかと思ったな。なんで見ず知らずの業界幹部に指示されなきゃイカンのか。
ですから今回、投票を呼び掛けた方へ伝えたい。「2枚目の比例は木村よしおと書いてね!」とお願いした人へは、必ずお礼のLINEなりメールなりを送りましょう。もちろん直接会って伝えても構いません。
落選した議員は、次にまた立候補するかは別として、翌日、駅前で頭を下げます。運動員は支援者にコンタクトします。「応援ありがとうございました、残念な結果となりましたが、支援に感謝します」と。
木村義雄候補もこのようなツイートを出しました。
これをサボると、次はもう投じてくれません。貴重な1票をあなたに預けてくれた人へ、感謝の言葉を贈りましょう。悲嘆に暮れるのは月曜日で終わりです。もう、次の戦いが始まってるんだから。
〝次〟はあるの?
あるよ。
確認取ったわけじゃないけど、絶対にある。
全国に職域支部を作り、運動員も育成したんですから。
ただし、連盟の中で責任問題は出るでしょうね。2連敗となれば、さすがに無罪放免とはならない。
木村義雄は惜しかったのか?
比例区で自民党の獲得議席数は18。木村は20位。NHKの報道では19になりそうでしたが、それでも届きません。SNSでは21議席取れるとの噂だった。ぬか喜びしてしまったよ。
結果はこう。
33人中20位。あと4,800票の僅差でした。
ただし、前回の当選ラインは13万2000票。今回は11万9000票と、かなり下がっています。それでも届かなかったのですから〝僅差〟〝紙一重〟と言えるのかは微妙でしょう。そもそも13万票超えを狙っていたはずですから、紙一重のその紙は、ダンボールくらいの分厚さでした。
なぜ頑張ったのに当選できないのか
前回の尾立選挙はこう。
4万票差の23位ですから、今回はちょっと上がった。
なお、尾立の得票数を比べると、こう。
↑前回
↓今回
大敗。68,000票ほど落としてますから、これがパチンコ業界票と言えそうです。(一部ホールは尾立を推し続けたようですが、大勢に影響はないのでなので割愛)
2019年の店舗数は9600。で、68,000票。
1店舗あたり7票あつめた。
しかし、この3年で店舗数は8000店舗まで減ったため、単純計算で1600店×7票=11200票減った。一概には言えませんが、旧規則機の撤去と閉店ラッシュがなければ、木村義雄は当選していたかもしれません。
ポテンシャルとして11200票減るわけで、残存ホールでカバーしなければならない。及ばなかった4800票を足すと16000票。1店舗あたり2票の掘り起こしが必要となります。
選挙運動をした人なら分かると思いますが、2票増やすって大変。マジ大変。ガチ大変。
ホールの数が集票力である以上、ホールの減少は集票力の減少。これが、頑張っても頑張っても当選できない理由です。
警察は効率よく、パチンコ業界の集票力を削いだ
族議員誕生を好ましく思わない警察庁としては、集票力を削ぎたい。投票妨害をできないなら、どうする?
そう。集票力の源泉である、ホール数を減らせばいいんだ。
ホールを減らすために旧規則機を撤去をさせたとは思わないけど、事実としてこの3年間でホール数は2割近く減った。
高射幸機を撤去できたし、集票力も削いだし、依存対策をしてますアピールもできるし、警察庁からすれば一石三鳥です。
次の3年間もホール数を減らそうとするんじゃないかな。減ったからって警察は痛くも痒くもありませんし、なんなら仕事が減って楽まである。
さらに、6.5号機、スマパチ・スマスロ。その恩恵にあずかるのは購買力のある法人で、中小法人は現在より厳しくなります。皮肉なことに、警察から与えられたエサで恩恵を受ければ受けるほど、集票力は衰えるんです。
次の3年でさらに1000店舗減った場合、7000票減る。ただでさえ1店舗2票の掘り起こしが必要なのに、さらにもう1票必要となります。「前回より当選に近づいた!」なんて言える状況ではない。むしろ遠ざかったんです。
連盟内部はこれから大変でしょう。集票戦略の抜本的な見直しを行わねば、パチンコ業界は永遠に負け続けるのですから。
自民党の選挙結果
55→63議席(総勢力119議席)
大勝利です。しかし、党内から勝利に浮かれる声は聞かれません。安倍晋三を失った影響は極めて深刻です。世界中の指導者から弔辞が届いたり、国を挙げて喪に服してくれる政治家なんて、日本では安倍晋三ただ一人。圧倒的なナンバーワンを失い、保守系の抑えを失ったことで、岸田政権は極めて難しい党内調整を迫られます。
安倍さんって、ゴリゴリの保守派に見えて話を聞く人、調整型でした。彼が言うなら右派は従う。議員も市民もです。いわば「保守派の教祖」だった。
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