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金沢城のチームラボの良さが写真に映りきらないのと内省こそが最大のコンテンツだと思うこと

先週の金沢では、ちょうどチームラボが金沢城で光の祭をやっていたので一人で行ってきた。私はボーダーレス、プラネッツ以来チームラボの大ファンで近場でやっていたら足を伸ばすことにしている。あんなにクレイジーで美しいものってなかなかないと思うから。

それで金沢に着いたあとで、オンラインでチケットを買って、夕方18時のオープニングに合わせて金沢城の石川門なるところから入場しようとしたのだけど、なかなか門まで辿り着けない。というか、Googleマップで見ると門があるはずのところまで行っても、石垣があるだけだったりする。下の道路から上の門のレベルに上がるには一旦道を反対側にわたり、坂を登って橋を渡る必要がある・・・という道のりがわかりにくすぎるの。でも考えてみれば、城というのは誰でもどうぞお入りください、という主旨の建物じゃないから当たり前だなと気がつく。鎌倉に車で行こうと思うと渋滞するのと一緒だ。敵(車)が攻め込みにくい立地であればこその鎌倉幕府だったわけで、文句を言う方が間違っているんだきっと。

やっと辿り着いた石川門。

夜の金沢城、石川門から入る

光の祭、特に気に入ったものを3つほどPickしてご紹介。

一つ目は、「花火」と言う作品。暗がりに、赤い光源がある。それだけ。

私の撮った写真。これでは全く意味がわからない

え・・・?何を思えばいいの私は?と困って案内のお姉さんに「これ、何か仕掛けでもあるんですか」聞くと、「赤い点を中心に、花火見たいな光が見えるんです」と言う。確かにしばらく見ていると花火に見えてくる。写真では何も映らないのに、肉眼てすごい。

実際の肉眼での見え方に近い写真はこちら↓

チームラボのサイトより拝借

こういうのが取れるプロのカメラマンすごい。

ああ、このただの赤い光をを花火と認知できるのも私で、私が見るように世界はあるのだなあ、なんて思ったりする。(世界があるように私が見るのではなくて、私が見ているものが世界なのだ。私が世界を決める構造、逆は不可!!)

この光を5分くらい見つめていたのだけど、色々な思いが込み上げてきた。内省が始まる。ただの赤い光なのに。内省をコンテンツにすると可能性無限大だなと思う。みんな、自分のことが大好きだし、自分は無限に掘れるから。

二つ目はこちら、「Walk, Walk, Walk - 金沢城 / Walk, Walk, Walk - Kanazawa Castle」。石垣と石垣の間を歩く空間。両側に、荷馬車などを含む大名行列みたいなものが映し出されていて、向こう側から行列がゾロゾロとやってくる。カエルやウサギが侍従になっていたりする。

両側が石垣の空間を、荷馬車が引かれていく

同じものをプロが撮ったのがこちら↓ プロのカメラマンてすごい。(2回目)白い服の女性が入ると一気にわかりやすい。

チームラボのサイトより拝借

この作品はすごく生々しい体験で、「もし江戸時代にタイムトラベルできたら、きっとこんな感じだったんだろうな」といった賑わいを感じることができる。ちなみに石垣の前を人が歩いても影にならないように、かなり高いところからプロジェクターで投影している。普通、斜めの角度から映像を投影すると像が台形に歪んでしまから、それを逆算した(正面に投影したら歪んだ)映像を用意しているのだろう。サイン、コサイン、タンジェントは、この時のためにあったのだな!!

別の角度から。気分はまるで前田のお姫様。夢遊病感あり


そしてどんぐりの村を通り抜ける。

どんぐりだけはいつ見てもあまりピンとこない

そして、三つ目。金沢城の石垣に住まう花と共に生きる動物たち / Animals of Flowers, Symbiotic Lives in the Stone Wall - Kanazawa Castle
出口近くのお堀に投影された、花でできた動物たちが、発生して、成体になって、散ってゆく。お堀の水に反射する様子が圧巻。

私が撮った写真。全然伝わらない
プロが取るとこうなる。チームラボのサイトより

プロのカメラマンてすごい。(3回目)

東京の新豊洲にあるプラネッツで、花が流れては消えていく、私が勝手に「三途の川」と呼んでいる作品があるのだけど、それの屋外版のよう。水面と石垣の両方に映り込む動物は迫力があって、いつまでも見ていられる。このお堀の前に芝生の広場があるので、ビニールシートを持って行ってしばらく座り込むのがいいと思う。

ウェブサイトより拝借

流れていくお花を見ていると、これまで出会った人や出会わなかった人、縁がなくなってしまった人含めたご縁全部で人生は成り立っていたなあ、と三途の川を渡るような気持ちになる。

金沢城に話は戻って、最後は織田信長に金言をいただくコーナー。インタラクティブになっていて、壁に投影された絵に触れると言葉を返してくれる。

投影された絵に触れると言葉が返される
また北門から出て振り返る。夜はふけたしお腹も減った


チームラボの内観体験にすごく満足して宿に戻る途中で、香林坊近くで餃子とビール。チームラボはもちろんビジュアル的に美しいしSNS映えもすごいだけど、キモは、「内観を促す」ところだなと思いながら振り返る。私のこの発想がチャラいのは自覚しつつも、内省・内観コンテンツ、私も金沢で作っちゃおうと心に決める。

中華料理やで林さんの本を読む


この時読んだ林さんの新刊はファンタジー小説。キュンキュンするようなお話が詰まっていて、もっとちゃんと正座して感想を書くべきなので、それはまた明日以降に。(カバーに油がつくと嫌だったので剥がしちゃってます、ごめんなさい!)


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