降り積もるにあたいする日々

朗らかなカラスたちが楽しげに話しかけてくるとなりのビルの屋上から
夕方になってしまった
もうどこを掘っても地層がないので
きみは跳ねるように歩くしかない
折り重なってたおれたきみたちの死骸が地層だった時代を
さながら今日の生きにくさを嘆くように朗らかに鳴くしかない

いかにも楽しげに迎えた夕方の残り半分をきみは悲しげに見送った
暗がりに電気をつけて
夢を終わらせるものを書きながら
突然馬車にとびのってきて
ポケットに菓子を詰めこんで走り去る少女のような閃光となって
その日の夢にきみは書き込まれるのである

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