GXの論点-「革新炉」雑感。

小型モジュール炉(SMR)の話。
革新炉については、その道の専門家のところすら、情報らしい情報は無いらしい。従って工業規模の設計が行えるはずもなく、机上の、いわゆるデスクトップスタディ(調査や経済性検討)に終始するほかない。原子力なら政策などもその対象になるだろう。

私のイメージとして、こうした巨大産業のキーになるのは、意外に炉のような大物機器ではない。課題は、配管溶接の技術のような所にある。

プレスリリースなどのイメージ図を見る限り、あくまでポイントは「炉」であり、周辺技術に今一つ面白みを感じないのと、さらに、それをなぜ政府のワーキンググループで議論するのか、理解に苦しむ。

この話もここ1年くらいで盛り上がっているが、全体の論調としては、いまいち調査不足で、話題性だけで盛り上がっている。

欧州では、これからは天然ガスと原子力が持続可能性なエネルギーとされたという話を筆者は新聞で読んだ。私はリベラルではないが、さすがに3.11後の「フクシマ」事故を経た後の日本で、原子力推進の機運が今後、盛り上がるとは到底思えない。

いきなり革新炉とか言われても、評価のしようが無い。仮に評価に耐えたとしても、建設段階で、住人の合意が取れるとは到底思えない。

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